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ウォンは分かっていました。
リンが斬られようとしていたことを。
一瞬のためらいがあったのかもしれません。リンは致命傷を負ってはいませんでした。
サンは、リンを介抱しました。
でも、この時、サンは既にウォンともリンとも別れることを決めていたようです。
夜遅くなってウォンが来ました。
サンは来ると予想して待っていました。
サンは、ウォンに正直な思いを話しました。
家族と離れて暮らすうちに、心を閉ざして、人を近づけないで生きて来たけど。ウォンが初めて境界を難なく踏み越えて近づいて来た。
あまりにも自然だったため、境界を設けていた事すら忘れてしまった。
心を開く事ができた・・・とサンは言いました。
ウォンは、初めて寄りかからせてくれたのは、サンだったと話しました。
「とても好きでした。」
と、サン。これは、ウォンのこと?それとも、ウォンとリン、二人のこと?
ちょいと判断出来ません。でも、ウォンの事だと思いたいです、あたくし
ウォンはやはり世子なのです。国を背負っていかなければならない立場にあるのです。
サンを妃としたい気持ちは山々だけど、王宮に閉じ込めておくには、サンは自由過ぎて。その自由なサンを愛しているウォンとすると、手放すしかないと思ったのでしょうね。
そして、サンも、ウォンの立場を充分理解していました。
サンがウォンを抱きしめました。これが別れの挨拶だったようです。
サンは、リンの服の中からウォン宛ての手紙を見つけていました。ウォンに渡しました。
それには、正直なリンの思いが書き連ねてありました。
“ソン・インたちは、忠烈王を推す一派ではなく、それぞれの利益を追求するだけの集団で、自分たちが操りやすい王を望んでいる。だから、頭の切れるウォンを廃しようと考えたのだ。自分は、奴らの傀儡であって、ウォンを揺るがすための手段でしかない。ウォンに仕える事ができて、本当に光栄だった。
なのに、ウォンが想いを寄せるサンを、自分も好きになってしまった。忘れようとしたけど出来なかった。これは死に値する罪だが、逃げるつもりは無い。万が一生き延びる事が出来たら、去ることを許して下さい。遠くの地で死人のごとく生きます”
リンらしい生き方です。
やはり、ウォンがリンにとっては一番なのです。
手紙には、ソン・インの一派の名簿が添えられていました。
ウォンはそれをもとに、隠密裏に一派を捕え始めました。
忠烈王の意識が戻りました。
プヨンが傍に居ないことを不審に思い、来合わせたソン・パンヨンに聞きました。
ワン・ヨンが気を利かせて口をつぐんでいたのに、パンヨンはぺらぺらしゃべっちゃった。
ウォンソン公主が死んだことに激怒した世子が、プヨンを斬り捨てた・・・と。
忠烈王、何を言ってるんだ・・・と呆然としました。
プヨンが死んだ事より、ウォンソン公主の死の方が、彼にとってはショックだったかも。
忠烈王もまた、ウォンソン公主の事を深く愛していたようですから。その表現の仕方が分からなかったのです。
忠烈王も、ウォンソン公主もある意味不器用な人なんですね。
リンの意識が戻りました。
既に、サンの姿は消えていました。
7年後に戻るという伝言を残して、どこかに旅立った後だったのです。
実は、ピヨンはずっとムソクと会っていましてね。ピヨンは恋人のつもりだったのですが、ムソクとすると、情報を得たり、何かと利用価値があるから近づいたようなんですね。
ただ、ムソクの気持ちも、ピヨンに惹かれていることは確かですね。
たまに笑顔を見せる事がありますから。
旅立った筈のサンがソン・インに捕まってしまいました。
そして、ダンも・・・。
ピヨンがソン・インに騙され、おびき出す手引をさせられたのです。ムソクに連れて行かれた先に、ソン・インがいたのです。
騙されたと思った時は、遅かったです。
ソン・インは、追っ手が迫っている事に気が付いていました。
逃げるには人質が必要だからと言いましたが。
それは嘘で、本当は、ウォンの大切な人を目の前で次々に殺してやろうと思っているに違いありません。
お茶を用意し、毒の小ビンを出しました。
二人のうち、一人にはここで死んでもらい、一人を連れて逃げようと思う・・・なんてね。
「世子妃様が死んでください。」
と、サンが言いました。
ダンは、思わず怒りの表情を浮かべました。
でもね、湯のみを取ろうとした時、サンはこっそりと入れ替えたのです。ダンはそれを見ました。
ソン・インに無理やり飲まされたダン。
そして、サンは、一息に飲み干したのです。
ソン・インは、湯のみを入れ替えた事に気づいていそうです。
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