ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

春まっさかりの奥多摩・天地山へ

2014年04月23日 | ハイキング/奥多摩

2014/4/15  朝のんびり出発したのに加え、僕とS子が駅でちょっとしたすれ違いを起こしたこともあって、さらに遅い電車になってしまいました。
でも、今日のハイキングは奥多摩の春を堪能するための山行ですから、これくらいの遅れは構いません。

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▲白丸駅前のサクラが満開でした。ソメイヨシノでしょうか? 山には山桜の淡い薄桃色が点々と見えていました。9:08ころ。

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▲数馬峡橋から白丸湖を眺めると、遠くにカヌーを漕ぐ人が見えました。9:27ころ。

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▲数馬峡橋を渡った多摩川沿いの遊歩道を海沢へ向かいます。海沢とは反対の白丸ダムや御岳渓谷方面へは通行禁止になっているようですね。9:30ころ。

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▲ところが、です。僕たちがこれから歩こうとしているルートまで「通行止め」になっています。理由は「落石の恐れがあるため」とのこと。9:31ころ。
御岳渓谷方面へのルートは「大きな崩壊が発生」したからなのですが、このルートは「恐れ」があるから。
奥多摩町観光産業課のお役人様、ご免なさい! 僕たちはこのまま通らしていただきます。

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▲標高300m少しの場所なのにまだ雪が消えずに残っています。9:41ころ。

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▲多摩川右岸の遊歩道を抜け、氷川発電所の水の導管を右に見やりながら、海沢集落へと坂道を登って行きます。初めてここに来た時には驚きました。山の中腹にこんなに広々と開けた土地があるなんて! 集落で最初に出迎えてくれるのがこの向雲寺のサクラです。9:57ころ。

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▲左右の建物は老人ホームやケアハウスのようです。中央のログハウス風の建物はふれあい農園だと思います。10:07ころ。

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▲東京多摩学園です。初めて天地山を登ったのは2000年5月のことですが、その時はこの学園の校舎のすぐ脇を歩いたように記憶しています。昔より立派になったようです。山羊やニワトリなどが飼われていました。
今回はこの写真の左側の山道を登りました。10:10ころ。

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▲な、なんと! 天地山への道標が設置されています! 昔はこんなものはなかったのに! 有り難く、道しるべに従わせていただきました。10:15ころ。

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▲春はスミレの季節ですね。僕の大好きな花のひとつです。スミレの種類はたくさんあり過ぎて、お手上げですが、タチツボスミレの仲間でしょうか? まったく自信がありません。10:20ころ。

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▲道標に導かれ、東京多摩学園の背後の山の斜面をジグザグに登って来ました。そして、林道に出ました。狭い林道です。二万五千図にも出ている林道です。天地山にも何回かは登っていますが、こちらからのルートは初めて登りました。これまでは今日のルートよりも東を通っています。二万五千図にも記載されている山道を歩いていました。10:36ころ。

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▲これまで歩いていたルートとこの小ピークで合流だと思います。写真の左向こう側からこれまでは登って来ていたのだと思います。11:17ころ。

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▲岩ゴロゴロの急斜面になって来ました。11:21ころ。

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▲奥多摩の春を美しく彩る花の代表格がミツバツツジです。この花を遠目に眺めても薄桃色とも薄紫とも見える柔らかい春色が心を温めてくれるのです。11:26ころ。

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▲天地山山頂のすぐ近くです。ルートの左側の斜面に所々白っぽい岩が剥き出しになっています。木は生えていますが、その根は横にしか這っていません。どうやら大きなスラブがあるみたいです。天地山は巨大な岩の突起なのだと思います。12:06ころ。

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▲天地山山頂。この方向わずかだけしか展望はありません。12:17ころ。

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▲天地山981mの山名標識。12:17ころ。

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▲山頂でゆっくりと休憩を取りました。ここからは鋸尾根方面へと向かいます。山頂からの下降は岩場の急斜面です。何度ここを歩いても緊張しながら下ります。昔歩いた時とはルートも少し変ったような気がしました。12:54ころ。

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▲以前はこんな残置ロープはありませんでした。それに土もこんなに露わになっていなかったと思います。だんだんと知られ、本にも載るようになり、登山者が大勢歩くようになったせいでしょうか? 13:03ころ。

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▲緊張を強いられる岩場の下降でしたが、こんな可愛らしい花も。イワカガミです。13:08ころ。

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▲天地山です。木は生えていますけれど、急峻な岩峰なのでしょうね。13:18ころ。

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▲鋸尾根の登山道と合流しました。13:53ころ。

鋸山1109m山頂には寄らず、その手前で大ダワ方面に山腹を巻きました。
大ダワ到着が14:18ころでしたから、本当は御前山まで足を伸ばしたかったのですが、諦めます。大ダワから北へ下山することにしました。

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▲御前山まで行きたかった大きな理由が、このカタクリの花! なんと! 大ダワから下山の登山道に入った瞬間に発見! よかった、よかった。今年もカタクリの花を愛でることが出来ました。14:21ころ。

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▲カタクリの花を下から覗き込むともうひとつの花が咲いているのです。14:22ころ。

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▲残雪が現われました。30年以上奥多摩を歩いていますが、この標高でこの時期までこれほどの雪が残っていた記憶はありません。14:39ころ。

四半世紀ほど昔になるでしょうか? GWに天候の影響で遠出が叶わずに、奥多摩の小川谷源流三又で数日間を過ごしたことがありました。割谷左俣、滝谷、犬麦谷と遡行し、最終日は帰る日でもあったので、短い沢の割谷右俣を遡行したのです。その右俣にずう~っと雪渓が続いていて、終始雪の上を歩くことになったのが、すごく印象強く残っています。
後日、秋だったでしょうか、割谷右俣を遡行しなおしましたが、途中10m以上の滝がありました。GWの際はその滝ごと雪で埋まっていたんですね。
奥多摩の残雪にまつわる思い出でした。

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▲ネコノメソウの仲間です。15:07ころ。

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▲またまた残雪です。15:14ころ。

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▲枯れ枝に黄色く光るものがたくさんありました。新芽ではなく花のようです。アブラチャンだと思うのですが、遠すぎて確認出来ません。15:21ころ。

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▲山道が終了し、ここからは長~い林道歩きになります。15:22ころ。

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▲先ほどの黄色く光る花と同じ花を、近くで見ることが出来ました。近くと言ってもこの程度ですが。やはりアブラチャンでしょう。15:32ころ。

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▲山の稜線の引っ込んだところが大ダワです。15:32ころ。

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▲僕の好きな花のひとつ、キブシ。15:34ころ。
自分の好きな花を頭の中で列挙してみると、脈絡もなく、ちょっとマイナーな花が多いように感じますね。強いて共通点を上げれば、“詩情”があるということ。これだって僕の完全な主観なのですが。

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▲林道自体が残雪で分断されていました。車は通行できませんね。杉の木は何本も傾いたり倒れたりしています。15:37ころ。

後日、朝日新聞の地域欄に出ていましたが、奥多摩ではこの冬の大雪の影響で林道が不通になっていたり、崖崩れが多発していたり、ワサビ田、モノレール軌道、登山道などに影響が出ているそうです。

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▲渡り終えて振り返ってみました。矢印はモノレール軌道です。ここのもそうでしょうが、奥多摩各地でもモノレール軌道の被害が出ているようです。15:39ころ。

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▲林道脇の壁も最近崩れたようです。15:42ころ。

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▲S子と比べても今年の残雪量の多さが分かります。15:48ころ。

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▲キブシの花です。僕は近くで見るよりも、遠目に眺める方が好きなのです。15:51ころ。

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▲またまた林道脇が崩れていました。15:53ころ。

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▲エイザンスミレでしょう。15:56ころ。

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▲やっぱり通行止めです。16:12ころ。

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▲正式名は分かりませんが、山によく咲くアジサイの仲間です。ヤマアジサイと言ったりガクアジサイと呼んだり、適当です。
ただ、園芸品種のアジサイと同様、枯れた花がいつまでも木に付いたまま離れません。この枯れ花は今後どのようになるのでしょうね? 16:18ころ。

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▲林道脇の崖の上にミツバツツジが咲いていました。西陽に照らされて、輝いていました。16:34ころ。

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▲ミヤマキケマン。16:38ころ。

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▲南氷川に近づいて、「ふれあい森林浴コース」へ入りました。この写真は登計(とけ)橋から眺めた多摩川です。16:57ころ。

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▲南氷川と駅や役場のある大氷川を結ぶ橋がこの氷川小橋。でも、車の通行する氷川大橋が出来る前はこの橋が人々の生活を支える橋だったのだと思います。17:02ころ。

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▲氷川神社です。左の杉の木は氷川の三本杉、東京都の天然記念物です。17:04ころ。
日本武尊の東征の折に祀ったと謂われるほどに古い歴史を持つ神社です。「武蔵三氷川」と呼ばれる3つの氷川神社のひとつなのです。

少し前に「天益」に電話しました。念のため、二人分のカウンター席を確保しておこうと思ったからです。今日は平日ですから登山客は少ないでしょうが、けっこうそれ以上に地元の常連さんたちで席が埋まってしまいますから。
しかし、今日はお休みなのだと。ご近所の方が亡くなり、そのお手伝いがあるようなのです。おそらく、奥多摩ですからご近所同士で支え合っているのでしょうね。

そのまま帰ることにしました。家の近くの中華料理屋さんでS子と二人、打ち上げです。この中華料理屋さんは中国の方が料理人で、庶民的な中華料理なのでしょうが、本場っぽいので最近ときどき訪れています。

今日は奥多摩の春を味わうことが出来ました。新緑の頃の山は本当に裏切ることなく美しい! 今冬の大雪の影響も知ることが出来ましたし。


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