雪が解けて春を迎える準備が本格的になる二十四節気のうちの「雨水」にあたる昨18日、地域の社会福祉協議会からのお誘いで金沢市の観光地の一つである長町武家屋敷通りにある和食レストランで開かれた会食に出かけました。
気の置けない近所の方たちばかりの集まりで賑やかに美味しい金沢の食談義に花を咲かせる時間でした。その折に距離的にはそう遠くないところにあるけれど滅多に訪れることの無い土塀と石畳の道に建ち並びいまも現役の住居として暮しが息づく武家屋敷通りを散策し、この町でただ一軒だけ公開されている「野村家」に立ち寄らせてもらいました。
野村家についてはリンクで鑑賞してもらうとして、今日の写真の庭石は有名なこの家の庭園ではなくて本宅と茶室を結ぶ通路脇の坪庭のような小さな庭にあったものです。昨日まであった庭の雪が昨夜からの雨で消えて小さな名残雪も庭の片隅に点在する、金沢の春先特有の雰囲気の日に二百数十年という年月を思わせる苔と歴史を見つめ続けてきた庭石。その庭石を引き立たせる椿一輪の心配りにレンズを向けてみました。
ときには地元の観光地をゆっくり散策するのもいいものです。