私的図書館

本好き人の365日

十月の本棚 2 『第三若草物語』

2005-10-17 23:26:00 | 日々の出来事
読み終わりました*(音符)*

ルイザ・メイ・オルコットの『第三若草物語』 ~プラムフィールドの子供たち~ *(星)**(キラキラ)*

第一『若草物語』(原題「Little Women」)
はあまりに有名ですが、その続編があることはあまり知られていないんじゃないかな?

この『第三若草物語』は、世界名作劇場でアニメ化され、「ナンとジョー先生」というタイトルで放送されたこともあるんですよ!

おてんばだった三女のジョーも、結婚して家庭を持ち、いまや二児の母。
マーチ伯母さんの残してくれたプラムフィールドで、身寄りのない子や近所の家の子らを集めて、彼女の理想とする子供たちの家を始めます。

教育方針もユニーク!
一人一人に与えられた畑。
果樹園に、動物たちに、お菓子つくりに、毎週土曜日の夜の枕投げ!

勉強も必要だけれど、同じくらい友達も、遊びも大切♪

「正直と勇気と勤勉と、それから神さまと友だちと自分を信ずること」

個性豊かで、ひっきりなしに問題を引き起こす子供たちと、ジョー先生の織り成す、とってもにぎやかで心暖まる物語☆

ジョー先生の幼い二人の男の子に、長女メグの双子の兄妹デミとデーズィ。
いたずら者のトミーに内気な音楽家ナット。
粗野でらんぼう者のダンに、ジョー先生の子供時代そっくりのナン*(ハート3つ)*

お金は無くなる、馬は暴れる、迷子に火事に黒コゲのパイ。

最後は、いまや立派な貴婦人となった末の妹エミリーの一人娘、かわいい王女様のベスを招いて「シンデレラ」のはじまりはじまり*(音符)*

とても百年以上昔に書かれたお話とは思えない*(びっくり2)*

笑いあり、涙ありで、なんだかとても豊かな気もちになれました。

あ~、読めて良かった♪

『第二若草物語』では、四姉妹のそれぞれの青春時代が語られましたが、その中でもジョーの悩みや苦しみ、もがく姿が心に残っているのに対して(それとなんといっても三女のベス!)、この『第三若草物語』でのジョーは、少女のようなはつらつさを持ちながら、落ち着いた”母”として印象が強くなっています。

子供たちを包み込む、あったかいお母さんという感じ*(星)*

ジョーの旦那さん、ベア先生もいい味だしてるし*(ハート3つ)*

『若草物語』をご存知の人には、新鮮な新たな物語との出会いを。
知らない人にも、生き生きとした子供たちの活躍する物語を、楽しんでいただけると思います♪

虫たちの声がにぎやかになり、木々も色付き始めるこの季節。
秋の夜長、読書の秋と洒落込むにはピッタリの一冊ですよ☆







ルイザ・メイ・オルコット  著
吉田 勝江  訳
角川文庫