前回、アーシュラ・K・ル=グウィンの「ゲド戦記」をご紹介しましたが、二日後、本屋でとんでもないものを発見してしまいました。
「アースシーの風 ゲド戦記Ⅴ」
帯には「待望の最新作」の文字。
奥付を見ると、今年の3月に第一版が刊行されている。
し、知らんかった。
だって、第四巻に「最後の書」って書いてあったんだもん。
イヤ、嬉しいですよ。店頭でその本を見つけた時、驚愕と共に、(また読める!)という歓喜の感動で、立ち尽くしてしまいましたから。
第三巻での戦いで、魔法の力を失ったゲドは、第二巻で救い出された闇の主の巫女、テナーと共に、故郷ゴント島で普通の人間として生きていくことを決意します。そこにいたるまでのゲドと、テナーの等身大の女性としての葛藤を軸に、竜と人間の関わりを描いた第四巻。確かに、すべての謎が説明されたわけじゃなかったけれど、誰もがこれで完結だと思ったはず。
今、第五巻のページをめくっています。
…お、おもしろい。
第四巻から十一年もたってからの刊行とはとても思えない。
さらに、来年(2004年)にはゲド戦記の外伝ともいうべき短編集「TALES FROM EARTHSEA」が読める予定だとか。
どうしたんだル=グウィン?
こんなに嬉しいニュースが続いていいの?
…それもなんで紹介した二日後に?
一週間前だったら、もう少し書き様があったのに。
と言うわけで、番外的に補足を付けるしだいとなりました。
さらに今月(六月)発売の白泉社の雑誌、月刊「MOE(モエ)」七月号の紙上に、完結記念「偉大な魔法使いゲドの世界」と題した「ゲド戦記」の特集記事が載っています。作者のル=グウィン氏からのメッセージもありますので、興味のある方はこちらも読んでみてはいかがでしょう。そう、第五巻で「ゲド戦記」は完結してしまうらしいのです。しかし、もう私は信じません。たとえどんな結末を迎えるにしても、アースシーの世界は、姿を変え、別の物語となって、私達の前に現れることでしょう。
私達が竜と魔法の物語を待ち望む限り。
では、「MOE」の魔法図書館で取り上げられていた、有名なファンタジーの一節を借りて、今回はお別れです。
「あなたの最後の望みが、あなたを導いてくれます。それをなくしてはだめよ!」
アーシュラ・K・ル=グウィン 著
清水 真砂子 訳
岩波書店
「アースシーの風 ゲド戦記Ⅴ」
帯には「待望の最新作」の文字。
奥付を見ると、今年の3月に第一版が刊行されている。
し、知らんかった。
だって、第四巻に「最後の書」って書いてあったんだもん。
イヤ、嬉しいですよ。店頭でその本を見つけた時、驚愕と共に、(また読める!)という歓喜の感動で、立ち尽くしてしまいましたから。
第三巻での戦いで、魔法の力を失ったゲドは、第二巻で救い出された闇の主の巫女、テナーと共に、故郷ゴント島で普通の人間として生きていくことを決意します。そこにいたるまでのゲドと、テナーの等身大の女性としての葛藤を軸に、竜と人間の関わりを描いた第四巻。確かに、すべての謎が説明されたわけじゃなかったけれど、誰もがこれで完結だと思ったはず。
今、第五巻のページをめくっています。
…お、おもしろい。
第四巻から十一年もたってからの刊行とはとても思えない。
さらに、来年(2004年)にはゲド戦記の外伝ともいうべき短編集「TALES FROM EARTHSEA」が読める予定だとか。
どうしたんだル=グウィン?
こんなに嬉しいニュースが続いていいの?
…それもなんで紹介した二日後に?
一週間前だったら、もう少し書き様があったのに。
と言うわけで、番外的に補足を付けるしだいとなりました。
さらに今月(六月)発売の白泉社の雑誌、月刊「MOE(モエ)」七月号の紙上に、完結記念「偉大な魔法使いゲドの世界」と題した「ゲド戦記」の特集記事が載っています。作者のル=グウィン氏からのメッセージもありますので、興味のある方はこちらも読んでみてはいかがでしょう。そう、第五巻で「ゲド戦記」は完結してしまうらしいのです。しかし、もう私は信じません。たとえどんな結末を迎えるにしても、アースシーの世界は、姿を変え、別の物語となって、私達の前に現れることでしょう。
私達が竜と魔法の物語を待ち望む限り。
では、「MOE」の魔法図書館で取り上げられていた、有名なファンタジーの一節を借りて、今回はお別れです。
「あなたの最後の望みが、あなたを導いてくれます。それをなくしてはだめよ!」
アーシュラ・K・ル=グウィン 著
清水 真砂子 訳
岩波書店