のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

黒の女教師

2012年09月22日 08時34分00秒 | テレビ鑑賞
□黒の女教師
□金曜夜22時TBS放送
□出演
 榮倉奈々、市川実日子、小林聡美、木村文乃、光石研、南果歩
 駿河太郎、トリンドル玲奈、モロ師岡、鈴木亮平、
 松村北斗、千葉雄大、西井幸人、大野いと、広瀬アリス、竹富聖花

□お気に入り度 2012年度秋クール1位/1作品
□ストーリ
都立國文館高校で進路指導を担当する高倉夕子は、昼間は優れた指導力で生徒と接するクールな教師。しかし、夜になると、同僚教師のすみれや彩と共に、校内外に蔓延る教育的難問を解決するための「課外授業」を行っている。課外授業は時間外のために別料金であり、その問題解決のためには手段を選ばない。3人にはそんな「課外授業」を行わざるを得ない理由があった。
ある日、彼女たち「黒の女教師」達の前に一人の転校生があらわれた。

□感想
今クールは、これ一本のみ。他に「トッカン」「サマーレスキュー」も見ていましたが、いつのまにか挫折してしまいました。母上は継続して見ていたので、ちらちらとストーリは追っていますが、いつしか流し見に。あ、会社から帰れたら「浪速少年探偵団」も見ておりました。夏休み時期の昼ドラのような爽やかで分かりやすいベタなドラマ展開が大好きだったなー。
というわけで、今回はこのドラマが私の一番のお気に入りでした。「一番の」っていうのも大袈裟だけど。

元気な天然ちゃんのイメージが強い榮倉奈々ちゃんがクールで笑わない教師をかっこよく演じておりました。声質やしゃべり方が幼いので、どうしても「がんばってる」っていう感じにはなってしまうけれど、でも、こういう役の榮倉ちゃんもいいなぁ、と私は思いました。大好きな女の子なので、いつも笑顔のかわいいヒロインだけ演じるよりも、こういう役も交えて演じてくれる方がいろんな顔が見られて嬉しいのです。
でもって、そんな榮倉ちゃんを市川嬢と小林さんががっちりしっかりサポートされてました。さすがの存在感!このふたりが並んでるところを見るのは「すいか」以来じゃないかなー。あのときは「若手女優」だった市川嬢が小林さんと肩を並べてヒロインの榮倉嬢をサポートしているところを見られたのは感慨深かったです。そして、私は、彼女たちふたりがどんな役を演じても好きだなぁ、と思いました。・・・違うか。彼女たちが選ぶ役が私のツボなんだろうな。でもって、好きな役を演じるからますます好きになる、というポジティブスパイラル。
とにかくヒロイン3人がつるんでる姿が大好きでした。お酒飲んで、トランプして、課外授業して、と割と「いつも一緒にいるのね!」っていう女子高ちっくな関係だったのに、一緒にいても、お互いに甘えることなく、寄っかかりすぎることもなく、距離感を保って傍にいる3人の空気感が大好きでした。こういう年代を超えた友人関係って素敵だな。

お話も面白かった!
私、勧善懲悪もの大好きなのです。勧善懲悪じゃなくても、やられたらやり返す「目には目を、歯には歯を」的なドラマが大好きなのです。水戸黄門とか必殺シリーズとか。その流れとして、このドラマも大好きでした。ただ、一話完結テイストでいろんな悪人が出てくるだけに、一話ごとの面白さにばらつきはあった気がします。

・第1話 脱法ハーブを売るエリート大学生の回。
もう早乙女さんの悪役っぷりがすごすぎた。この人、ホストみたいな風貌させたらくらくらするほど似合っちゃうのね、と感嘆しました。

・第2話 女子高校生と遊びで付き合う野心家の高校教師の回。
こちらも柏原(弟)くんが爽やか風味なのに、ものすごく厭味な役を清々しく演じておられました。「こうやったら、女子は喜ぶんだろ?」みたいな開き直り方がすっごく似合ってた!あと、情け容赦ないヒロインたちの成敗っぷりもすばらしかった。

・第3話 痴漢詐欺でひともうけ企む女子高校生グループの回。
本当にありそうな怖い話だわ・・・と思いながら見ておりました。何も悪いことしていないのに、たまたまそこにいるだけで騙されてしまう日常のすぐそばにある危険がすごーく怖かった。それだけに、ヒロインたちが女子高生を小気味よく騙し返す流れは気持ち良うございました。

・第4話 モンスターペアレントの回。
今ひとつ盛り上がれず。最後、母親を追い詰めるんだったら、もっと徹底的に追い詰めないと!と思いました。母親から逃れたがっていた息子が最終的に母親に手を差し出したところも、なんとなく不満でした。モンスターペアレントはあの程度では心入れ替えないんじゃないかな。

・第5話 市川嬢が高校時代の彼氏と再会する回。
こういう荒んだ役をやらせたら右に出るものはいませんよ!の加藤虎之助君。しかもせこくてちっちゃい小悪党なのです。素敵!個人的には元衆議院議員の杉村さんが女子高生を買うお客様役で出てきて「なんてイメージにぴったりなの!!」と興奮しました。演技下手だったけど、それを補って余りあるぴったり具合だった!こういう役専門の役者として極めて欲しいなー。

・第6話 娘を虐待する有名ピアニストの回。
杉田さんも・・・こういう役お似合いですね。と感慨深く見ました。演技がホントにうまい。だからどんな役を演じても好きです。高倉先生に回し蹴りをくらったときの変顔が一番印象的でした。きっと面白くなっちゃったんだろうな。回し蹴りくらっている自分に。というぐらいのデフォルメされた蹴られっぷり。

・第7話 中学時代の同級生に脅迫される優等生カップルの回。
脅迫してくるお友達が「梅ちゃん先生」に出てくる朴訥な従業員の子でおったまげました。「梅ちゃん先生」では坊主頭と東北弁がすっごく似合う見るからにいい子の役なのに、こちらでは高校辞めてやくざグループに入ろうとしているやんちゃくん。役者さんってすごいな・・・・。

・第8話 「学校のために」なんでもする副校長の回。
まさかね。まさか副校長まで「愚か者!」と回し蹴りくらわされるとは思っていなかったのです。その展開に驚きました。でも、この副校長はどちらかというと、校長に「やらされていた人」だと思うの。校長は表立ってはっきりと「そうしなさい」とは言わないけれど、でもはっきりと意思を伝えていて、無言の圧力は大きいと思うの。回し蹴りされるのは副校長じゃないはずなんだけどなー、と少し不満だった回。この役の光石さんは「悪人」って感じじゃなかったもの。彼はもっとすごい鋭い悪役ができちゃう人ですよー。そちらのほうがもっと魅力的ですよー!と思いました。

・第9話 高倉先生への復讐のためにクラスメイトを操る転校生の回
「愚か者!」が不発だった回。ずっと思わせぶりに行動してきた転校生にスポットがあたって、ようやく彼の本当の目的が明らかに。・・・そのために転校までして、クラスメイトあやつってクラスの雰囲気をめちゃくちゃにして、優等生カップルの中をぎくしゃくさせて。という労力を考えると、彼の恐ろしさはすさまじいと思います。その行動力とか見事な策略を正しく使えたらとてつもなく偉い人になれそうな気がします。この子の雰囲気は、ほんの少し「3年B組」に出ていたころの風間俊介君を思い出しました。少し似ている気がします。こういう暗い屈折した役が似合っちゃうところとか。クラスのアイドル、広瀬アリスちゃんはかわいくて大好きでした。

・最終回 校長が回し蹴りされて、みんなが「先生!」と追いかける回。
・・・最終回が一番、不完全燃焼でした。なんでかなー。入り込めなかったなー。変に「大円団」にしなくてよかったのに。とも思いました。クールビューティを極めてもよかったんじゃないかな。「先生!」「先生!!」と生徒たちが高倉先生を追っかけてくる場面が妙に白々しかったような・・・。この場面よりも、高倉先生が前に立つとざわついていた教室がいつの間にかしんと静まり返る、という描写(何話だったかな・・・)のほうが「高倉先生がいつの間にか慕われている(一目おかれている)」という状況が分かりやすく好きでした。

全体的に前半のほうが面白かった気がします。割と情け容赦なくダークな仕返しを選んでいて。やるんだったら徹底的にやらないと!と思うわけです。ドラマなんだし。


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