のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

新編クロノス・ジョウンターの伝説/梶尾真治

2006年11月09日 23時26分38秒 | 読書歴
■ストーリ
 もしも過去に跳べることができたら、今は亡き、愛する人を
 救いにいける。すでに滅びた物を目の当たりにできる。
 それだけでなく、過去の世界で、新たな恋に落ちるかもしれない。
 ついに「クロノス・ジョウンター」という機械が開発され、
 誰もが夢見るそれが現実となったとき、そこにさまざまな物語が
 生まれた。劇団「キャラメルボックス」の舞台原作作品。

■感想 ☆☆*
 キャラメルボックスの舞台
 「クロノス」「あした あなた あいたい」「ミス・ダンデライオン」
 の原作三作品が収録されている。
 図書館で見かけて舞台を懐かしく思い出し、思わず借りた。

 ・・・が。どうにも薄っぺらい。
 舞台と話の筋はほとんど変わらない。舞台を忠実にノベライズ
 している。(いや、舞台がこの作品を忠実に舞台化したのか?)
 なんにせよ、話の筋はほとんど変わらないにも関わらず、
 どうにも感じてしまうこの薄っぺらさに違和感を感じた。
 おそらく文章が軽いのだと思う。
 舞台で見たあの緊迫感が伝わってこない。登場人物全員が
 みな必死に時に抗い、運命に逆らっていた必死さや
 そうやって手に入れようとしている想いが伝わってこない。

 おそらく、私がこの作家さんと相性が悪い、というのが
 最も大きな原因なのだと思う。

 それにしても、彼の作品は舞台化、映画化が多い。
 それだけ着想、発想が面白いのだろう。なのに、作品に
 心を動かされない。小説というものの難しさを感じる。


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