のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

マイ・ディア/氷室冴子

2007年02月11日 18時13分15秒 | 読書歴
■内容
 「赤毛のアン」「花かざりのローズ」「リンバロストの乙女」
 「少女レベッカ」「あしながおじさん」など、タイトルや
 主人公の名まえを耳にしただけで、少女だった頃の夢と想い出と
 懐かしさで胸いっぱいになってしまう家庭小説の数数。
 本屋さんで目につきにくくなった主人公の少女たちの復活を願って
 初めて書き下ろしたマイ・ディア・ストーリー(親愛なる物語)の
 ブックガイド・エッセイ。

■感想 ☆☆☆☆☆
 小さい頃に通っていた図書館にはローズピンクの背表紙の
 文学シリーズがそろっていました。今にして思うと
 背表紙がローズピンクだったのは、セレクトが女の子好みの
 物語ばかりだったから。
 私はそこで「若草物語」や「昔気質の一少女」や
 「ローズの幸福」などの家庭小説に出会いました。
 家庭小説の女の子たちが過ごしているのは、古き良き時代。
 その時代の女の子たちは、家族思いで真っ正直で、健全で
 節度があって、明るくて、でもおっちょこちょいで
 洋服やおいしいものやおしゃべりが大好きで。
 ほんの少し良い子で、でも私たちとちっとも変わらない
 等身大の女の子。おかげで、すぐに彼女たちと「仲良し」になり
 折にふれ、読み返してました。

 そこから派生して出会ったのが「赤毛のアン」シリーズ。
 アンだけでなく、マリラ、マシュウ、ダイアナ、ギルバート
 どの登場人物も大好きでした。何より親近感を抱いたのは
 アンが「見えない友人」を持っていたこと、
 空想大好きな少女だったこと。おしゃべり大好きな明るい子だけど
 それだけではなく、根暗な部分も持っていたこと。

 振り返ってみると、家庭小説の主人公はみな明るいけれど
 常に困難の真っ只中で根暗部分を感じさせる子達ばかりでした。

 ・・・というふうに、語りだしたら止まらない家庭小説の魅力を
 氷室先生が思う存分、語ってくれてます。
 紹介してくださっている本の9割が読んだことある本なので
 「あー!やっぱり!そこよね!
  そこが素敵なんだよね!
  そうそう!あそこも面白いよね!」
 と一緒に本談義をしているような気分が味わえます。
 久しぶりに「赤毛のアン」や「パレアナ」を
 読み直したくなりました。

 ちなみに、この家庭小説たちは「ハウス名作劇場」で
 アニメ化され、身近だったものも多いのです。
 小公女セーラ、小公子セディ、若草物語、
 愛少女ポリアンナ(原作は「少女パレアナ)
 ペリーヌ物語(原作は「家なき娘)などなど
 「見たよ!見たよ!」という人も多いのでは。
 私も未だに割と細部まで鮮明に覚えてます。
 原作も女性で独占してしまうのは勿体無いんだけどな。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿