15.パコと魔法の絵本/2008年日本
■監督:中島哲也
■キャスト
役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、國村隼、上川隆也
阿部サダヲ、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉、加瀬亮、木村カエラ
■あらすじ
変人ばかりが集まる病院の嫌われ者、偏屈で「クソジジイ」と呼ばれていた
大貫は、ある日パコという少女と出会う。パコは事故で両親を失い、
彼女だけが奇跡的に助かった少女。しかし、彼女は事故の後遺症で
たった1日しか記憶を保てない記憶障害を持っていた。
今日起こった出来事は、明日になれば全て忘れてしまう。
そんなパコと接するうちに大貫は、パコのために、病院の皆に頭を下げ、
パコの愛読する絵本の演劇をしたいと入院患者たちに協力を求める。
■感想 ☆☆☆☆
中島監督ならでは、のポップでカラフルな映像の嵐。
そのカラフルな映像とスピーディな展開が私を無理なく「御伽噺」の
世界へ連れて行ってくれた。
オーバーアクションな演技、奇抜な衣装とメイク、めまぐるしく
現れるCG。どれもこれもが過剰だけれど、この過剰さが作りあげる
世界がややありがちな「泣ける」物語を、唯一無二の「泣ける」だけでは
終わらない個性的な作品にしてくれているように感じた。
アヤカ・ウィルソンの無垢な笑顔とかわいらしい声にこちらまで
笑顔になる。彼女の笑顔と演技があったからこそ、
意地悪じじいだった大貫の豹変振りを説得できたのではないかと思う。
アベサダヲと上川さん、國村さんは舞台人らしい演技力で、
奇妙奇天烈な自分たちの役柄を力技で演じ、小池さん、土屋さんは
「女優」や「女性」、「モデル」といった枠組に縛られることなく、
自分たちの役柄を強烈に痛快に演じていた。その壊れっぷり
突き抜けっぷりがとにかく爽快だ。
そして、役所さん。
前半のクライマックスで彼が医者に
「涙はどうやったら止まるんだ?」
と質問しながら大泣きし続ける場面は圧巻。
悲しいときは涙が止まるまで泣き続ける。
悲しみと向き合わない限り、悲しみから逃れることはできない。
大げさすぎるほど過剰な演出の中で、映画を貫くメッセージは
ひっそりと訴えられる。その声高に伝えられないメッセージが
心に残る映画だった。
■監督:中島哲也
■キャスト
役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、國村隼、上川隆也
阿部サダヲ、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉、加瀬亮、木村カエラ
■あらすじ
変人ばかりが集まる病院の嫌われ者、偏屈で「クソジジイ」と呼ばれていた
大貫は、ある日パコという少女と出会う。パコは事故で両親を失い、
彼女だけが奇跡的に助かった少女。しかし、彼女は事故の後遺症で
たった1日しか記憶を保てない記憶障害を持っていた。
今日起こった出来事は、明日になれば全て忘れてしまう。
そんなパコと接するうちに大貫は、パコのために、病院の皆に頭を下げ、
パコの愛読する絵本の演劇をしたいと入院患者たちに協力を求める。
■感想 ☆☆☆☆
中島監督ならでは、のポップでカラフルな映像の嵐。
そのカラフルな映像とスピーディな展開が私を無理なく「御伽噺」の
世界へ連れて行ってくれた。
オーバーアクションな演技、奇抜な衣装とメイク、めまぐるしく
現れるCG。どれもこれもが過剰だけれど、この過剰さが作りあげる
世界がややありがちな「泣ける」物語を、唯一無二の「泣ける」だけでは
終わらない個性的な作品にしてくれているように感じた。
アヤカ・ウィルソンの無垢な笑顔とかわいらしい声にこちらまで
笑顔になる。彼女の笑顔と演技があったからこそ、
意地悪じじいだった大貫の豹変振りを説得できたのではないかと思う。
アベサダヲと上川さん、國村さんは舞台人らしい演技力で、
奇妙奇天烈な自分たちの役柄を力技で演じ、小池さん、土屋さんは
「女優」や「女性」、「モデル」といった枠組に縛られることなく、
自分たちの役柄を強烈に痛快に演じていた。その壊れっぷり
突き抜けっぷりがとにかく爽快だ。
そして、役所さん。
前半のクライマックスで彼が医者に
「涙はどうやったら止まるんだ?」
と質問しながら大泣きし続ける場面は圧巻。
悲しいときは涙が止まるまで泣き続ける。
悲しみと向き合わない限り、悲しみから逃れることはできない。
大げさすぎるほど過剰な演出の中で、映画を貫くメッセージは
ひっそりと訴えられる。その声高に伝えられないメッセージが
心に残る映画だった。
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