のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

女性飲み会 with 男性陣

2010年10月13日 23時21分32秒 | 日常生活
知り合いに頼まれて飲み会出席。
ものすごくパワフルなお姉さまに思わずひれ伏しそうになり
とってもコケティッシュな女性に思わず一目ぼれしそうになりました。

あまりに魅力的な女性陣の前では
「イケメン」と聞いていた男性陣は
(実際、とてもイケメンさんだったにも関わらず)
見事にかすんでしまい、飲み会の間中、ひたすら女性陣で大盛り上がり。

・・・えっと。
完全に最初の趣旨から大きく外れていますよね。
と自分に突っ込みを入れつつも
とにかくお姉さまが面白くて面白くて面白くて。
元気でパワフルな人は周りの人に愛と勇気を与えてくれるんだよ!
と力強く納得しました。話を聞いているだけで元気になれるってすごい。

そして、お姉さまと対象的に
パワフルとは縁遠いコケティッシュまっきー(仮名)。
淡々ととつとつと話しつつ、それなのに瞬間的に俊敏に
「おまえ、刺すよ?」とかぶっそうなことを平気で言う
その感性に大笑いしました。
すごいなー。あんなにかっこよく、そして言われたほうに
嫌な気持ちを与えない「お前、刺すよ?」は初めて聞きましたとも。
とても、まねできない。

週の始めから楽しく飲んだ飲み会の終わり。
女性陣で「また飲もうね!」と約束し合いお別れ。
・・・あれ?男性陣とは何を話したんだっけ?
と帰りのバスの中でしばし考え込みました。

男性陣ともちゃんと話した記憶はあるのです。
楽しく語り合って、楽しくお酒を飲んだのです。
ただ、女性陣のパンチがありすぎて
男性陣に関する記憶がほとんど残ってないという不毛な結果に。
尊敬できる素敵な、
そして面白すぎる女性陣と知り合えた幸せな飲み会でした。

座頭市/2003年日本

2010年10月13日 22時53分47秒 | 映画鑑賞
28.座頭市/2003年日本

■監督・脚本:北野武
■音楽:鈴木慶一
■出演
 ビートたけし、浅野忠信、夏川結衣、大楠道代、ガダルカナル・タカ
 大家由祐子、橘大五郎、岸部一徳、石倉三郎、柄本明、樋浦勉、
 早乙女太一、THE STRiPES
■ストーリ
盲目の按摩、市はある宿場町に到着した。その町はやくざの銀蔵一家に
支配され、人々は苦しい生活をしいられていた。ここで市は、幼少時に
両親を殺害した仇を探している芸者の姉妹と出会う。
市は賭場で出会った遊び人の新吉の叔母、おうめの家に姉妹と共に
やっかいになるが、やがて、姉妹の親の仇が銀蔵一家だと判明し、
復讐を遂げるため、姉妹は銀蔵の家に乗り込む。

■感想 ☆☆☆☆
武さんの色気にみとれながら鑑賞。
それにしても、武さんの頭の中は一体、どうなっているんだろう。
彼にこの世界はどんなふうに見えているんだろう。
彼は一体、何に興味をひかれ、どんなインプットをして生きているんだろう。
と、作品を見ながら、武さん自身に興味をひかれました。

ミュージカル要素が見られる場面構成。
印象的に使われているタップシーン
色とりどりの美しい群集場面。
残酷な場面にも関わらず、様式美が追求された殺陣。
美しいと言うには、あまりに不謹慎な大殺陣回りの場面。
けれど、その訓練された動きと計算しつくされた場面構成に
美しいなあ、としみじみ思いました。

無心に、感情を表に出すことなく、殺陣を演じる
武さんの姿が果てしなく色っぽく、男くさく、渋く
いぶし銀のような、という形容詞はまさにこういうときに
使われるべきなんだ、と思いながら鑑賞しました。
背中や立ち居振る舞いから色気が漂っています。本当に美しい。

そして、彼の勝新太郎さんに対する、ひいては日本の黄金時代の
映画やその時代の時代劇に対する敬愛が伝わってくる映画でした。
金髪だろうが、碧眼だろうが、タップ場面が使われていようが
この映画は「きわもの」ではないし、「日本的美意識」に溢れているな
と思わせてくれるのは、そういった彼の敬愛が作品の根底に
しっかりと根付いているからだと思うのです。

それにしても、大楠さんの存在感ときたら。
かっこよすぎます。そして、彼女の色気もすごいと思うのです。

蛮幽鬼/2010年日本

2010年10月13日 00時30分37秒 | 日常生活
27.蛮幽鬼/2010年日本

■監督:いのうえひでのり
■脚本:中島かずき
■出演
 上川隆也、堺雅人、稲森いずみ、早乙女太一、橋本じゅん、
 高田聖子、粟根まこと、山内圭哉、山本亨、千葉哲也、
 右近健一、逆木圭一郎、河野まさと、村木よし子
■ストーリ
無実の罪で監獄島に幽閉された伊達土門(上川隆也)。
幽閉された10年の間、彼は親友を殺し、自分を陥れた留学生仲間
(粟根まこと、山内圭哉)への復讐心を忘れることなく過ごしていた。
そんなある日、彼の前に「サジ」と名乗る男(堺雅人)が現れた。
サジの協力で伊達は脱獄を果たし、復讐への道を歩み出す。

■感想 ☆☆☆☆☆☆
見終わった後に放心。
鑑賞中、ずっと張りつめていた気持ちが、
舞台の中に入り込んでいた気持ちがクライマックスを迎えて、
高揚しすぎてぱちんとはじけました。
見終わってしばらく、私の体内が人の持つ原罪とか欲望とか、
業や復讐の虚しさとか、人と人が触れ合うと必ず発生するすれ違いとか、
その哀しみとか、そういったいろんな感情でいっぱいいっぱいになり、
張り裂けそうになりました。
特に休憩以降の後半は、ひたすら息をのんで、かたずをのんで鑑賞。

けれど、どんなに彼らに肩入れしても、心配し続けても、
私が彼らの人生に影響を与えることはない。
「なんで?」と疑問に思いながらも、
「どうか彼らの行く末が幸せな結末を迎えますように。」
と強く願いながらも、彼らのことをただただ見守るしかない。
その時間は、演劇というフィクションを堪能している時間にも関わらず、
実生活で周囲の人たちと関わる時と同じ感覚で、
なるほど。これが追体験なんだなだな、としばらくしてから思った。
(しばらくしてから、です。なにせ、鑑賞中も鑑賞直後も
 そういった余裕はまったくなかったので。)

とにかく壮絶。
復讐のためにすべてを投げうつ土門の覚悟も、人を憎しみ続ける気持ちも
それでも愛する人を忘れられない気持ちも、復讐を終えた後の虚しさも。
すべてが壮絶で彼を見ているだけで苦しくなった。
彼はあの復讐心がなければ、まちがいなく生きることができなかった。
けれど、あの復讐心があったからこそ、
生きても生きても苦しいことばかりだった。
復讐心の大きさが彼を故郷に導いてくれたけれど、
復讐心の大きさ、暗さが彼を故郷に縛り付けた。
彼がその闇から目をそらして、今も彼のことを愛し続ける人や
今の彼を見守り続けてくれている人に目を向けられれば、
彼が彼女たちのことを、そして古い友人のことを
きちんと認識できていれば、きっとどこかで何かが変わったのに。

相も変わらず、上川さんの魂のこもった演技はすばらしかったです。
血走った眼、自由自在に変わるのではないかと思わせてくれる声、
よく通る科白、迫力あふれる押し出し、シリアスとコメディのスイッチを
一瞬にして切り替える瞬発力、スピーディな殺陣。
何もかもがすごくて、ひたすら感動し続けました。
彼が演じたからこそ、ここまで舞台の中の世界にひきこまれ、
舞台上の3時間を何年、何十年に感じさせられる
濃密な3時間にできたのだと思う。

でもって堺さん。
なんだろう。あの存在感。あの軽やかさ。あのスマートな恐ろしさ。
サジの持つ恐ろしさ、人でなし感を前半は見事に隠し通し、
もしかして彼も土門にだけは心を許しているのでは、
彼と土門で新しい人生を迎えられるのでは、と思わせてくれました。
そして、後半、そんな私の実に浅はかな期待を見事に裏切ってくれました。
相も変わらず飄々とした表情のまま、にこやかな笑顔のまま、
その本性を少しずつあらわにし、彼の周囲に漂う冷気を解放。
あんなにもかわいらしくて嫌な人にまったく見えない人を
こんなにも恐ろしいと感じたのは初めて。
彼の殺陣場面の軽やかな動きが、見事にサジの気質を表現していました。

けれど、今回の舞台で私がもっとも目を引き寄せられ、
もっとも魅力的だと感じたのはなんといっても早乙女太一さんでした。
ワイドショーやマスコミで「流し目王子」と取り上げられていた彼を
認識もしていたし、ドラマや紅白の舞台で彼を見かけたこともあったけれど、
今までは彼にそこまでの魅力を感じたことがありませんでした。
確かに所作は美しいけれど、舞台関係の人は普段の鍛錬の賜物なのか
発声も動きも美しい人が多いため、彼だけがそこまで突出しているとは
感じられなかったような・・・。その印象が今回の舞台で一変!
見る目がなさすぎるよ!過去の私!

彼の魅力は舞台の中で生きてこそ。
舞台上でひとりの人物を演じてこそ。
こんなにも舞台映えする人を見たのが初めてなら
こんなにも舞台上の人から目を離せなかったのも初めてでした。
ひたすらに美しい。そして、ひたすらに切ない。
彼の動きから、彼をまとう空気から、気持ちが伝わって来て。
彼の美しさはその所作だけではなく、その表情、目力が
セットになってこそなのだと実感しました。
マスコミの名づけた愛称「流し目王子」は
まったくもって誇大広告ではありませんでした。
彼の演技の中でもっとも特徴的で
もっとも魅力的なのがあの目の表情なのだと納得。
科白を発しない彼の所作や表情、眼の動き、
そういったものから彼の演じた刀衣の生き様や想いが伝わって来て、
ひたすら切ない気持ちにさせられました。
クライマックスから終盤にかけて、
私がもっとも望んだのは主役よりもヒロインよりも彼の幸せでした。

どうか彼が生きながらえられますように。
どうか彼が彼の愛する人の傍で明日を迎えられますように。
どうか彼が彼の愛する人を守れますように。
どうか彼が。どうか彼が。
必死で祈り続けた彼の未来。そして迎える終末。
激しい動き(殺陣)はあったものの、息を乱すことも、
声を荒げることもなかった彼は、最後まで役柄通り一貫してクールで
そんな彼が力強く、熱くサジに投げつけた最後の言葉
「愛する人を守って死ねるこの幸せはお前には一生分かるまい。」に、
愛した人の手の中で彼女だけを見つめて息絶える彼の姿に
この作品のテーマを見た気がしました。

他にも、いつも変わらずかわいらしくて憎たらしい悪役を演じたら
天下逸品の橋本じゅんさんとか(いつも嫌なやつなのにかわいくて
ついつい「じゅんちゃん」と呼びたくなります。)、
ホント嫌な奴らなのに、三人揃うとなぜにそんなに面白いかなー、の
粟根さん、山内さん、橋本じゅんちゃんトリオとか
触れなば落ちん、という感じのたおやかさとはかなさを併せ持った
美しい美しい稲森さんとか、実は一番賢い人だったんじゃないの?
と思うのに、キャラ設定でまったく賢そうに見せないことに
成功していた右近さんとか、いつだってどんな役だって、
かっこよくかわいくひたむきに演じてしまう高田姐さんとか、
この舞台の唯一の救いでした、演技力も存在感も安心力の塊でした!
の山本亨さんだとか、もう脇もがっちりと固められていて、
いのうえ歌舞伎イズム満載!の豪華絢爛な舞台でした。

そして、何より挿入歌。
この舞台用に作られた挿入歌は、歌詞が見事に舞台とあっているせいか
舞台を見ていてもすんなりと頭に入って来て、舞台の臨場感を
更に高めてくれていました。歌詞が胸に迫って泣けました。
元宝塚の森奈さんのすみきった歌声が
稲森さん演じるヒロインと見事に合っていたのも大きいのだと思います。

「どうして人は争い、悲劇を繰り返すのでしょう。
 愛が生まれた同じ場所で、憎しみだけを育てて。」

なんだかここ数日、映画でも本でも出会う作品出会う作品、
同じようなテーマを提示し続けてくれている気がします。
罪とか許しとか、人の想いのすれ違いとか。
あまりに同じテーマが重なり過ぎて、
メッセージ性を読み取ってしまいますわ。
毎回、毎回、飽きもせず、お話の中に入り込みすぎるので、若干疲れました。

それにしてもゲキ×シネさん。
今回は今までで一番お客様が多かった気がします。
客席の半分以上が埋まっていたような。本当によかった!
どんどんお客さまに来ていただいて、
これからの新作もどんどんゲキ×シネで、
(かつ、小倉の映画館で)上映してほしい。
なにせ九州在住。
新感線さんの舞台を生で見る機会はまずないと思うのです。
でも、DVD購入となるとゲキ×シネさん鑑賞の3倍ぐらい
お金が発生するわけで、本当に私の(お財布の)救世主です。
次は新感線30周年公演の舞台が上映予定だとか。
首を長くしてお待ちしております。