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のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

空気を読んでください

2007年05月28日 23時17分58秒 | 日常生活
本日のお昼は久しぶりに同期の女性と過ごしました。
新人研修期間中は、色々と準備があって
昼休みもゆっくりとはできなかったのです。
ええ、ワタクシ、準備は切羽詰って行うほうなんで。
常に余裕のない状態で運営し、いざとなったら
潔く、いろんなものを諦めるほうです。

そんなこんなで、新人研修が終了した本日は
お昼のチャイムが鳴ると同時に、同期と過ごすべく
2階の食堂へごー。
張り切って出かけていったのりぞうへ
同期から怒涛の突込みが降ってまいりました。

「のりぞうちゃん、顔が・・・・ひどいっ!
 ありえんぐらい疲れとうよ。
 一体、あんたいくつ?!ってぐらい老けとうよ?
 ひどすぎるっ!」




・・・・ええっと。
もうそれぐらいにしてやってください。
女友達の客観的な視点はありがたいけれど
それでもさすがに痛点超えそうですわー。
痛みを感じるレベルですわー。
女友達って本当に容赦ないっ。

と、憤慨しながら先輩に訴えたところ
 「顔がひどいって言われました。」
の一言目で大笑いされました。

・・・・いやいや、笑うところじゃありませんってば!

ムーミン谷の仲間たち/ヤンソン

2007年05月28日 23時04分34秒 | 読書歴
■ストーリ
 すてきなムーミン一家を中心に北国のムーミン谷にすむ
 仲間たちの楽しい生活を描いた9つの童話集。
 ムーミントロールの親友で孤独と自由を愛する詩人の
 スナフキン、空想力豊かなホムサ、臆病で泣き虫のスニフ。

■感想 ☆☆
 いつもいつもマイペースなムーミン谷の仲間たち。
 自分の流儀にのっとって、自分に嘘をつかずに生きる
 彼らはどこまでも魅力的。

 いろんな仲間たちが登場するが、その中でも特に魅力的
 だったのは、ムーミンとスナフキンの友情が伝わってくる
 「世界でいちばん最後のりゅう」と、ムーミンパパが
 自分の大切なものに気付く「にょろにょろのひみつ」。
 この2本は特に素敵だ。

 ムーミン谷の住民たちは自分に正直に生きている。
 けれど、大切にしているのは「自分」だけではない。
 「自分の大切な人」のことも大切にし続ける。
 その軸を決してぶらさないから、私はこんなにも
 ムーミン谷の仲間たちに惹かれるのだと思う。

害虫/2002年日本

2007年05月28日 22時54分09秒 | 映画鑑賞
■害虫/2002年日本
■ストーリ
 父親が居らず、母親(りょう)の自殺未遂や小学校の時の
 担任・緒方(田辺誠一)との恋愛などが影響して、周りの
 同級生とは違った雰囲気を持つ中学1年生の少女・サチ子
 (宮崎あおい)。気詰まりな学校に行く事を止め、街で
 気ままな毎日を送ることしたサチ子は、万引きなどで
 生活している少年タカオ(沢木哲)と精神薄弱の中年男
 (石川浩司・たま)と知り合う。彼らと行う小さな悪事で
 子供らしい笑顔を取り戻してゆくサチ子。クラスメイトの
 夏子(蒼井優)の努力で、再び登校するようになったサチ子だが
 つらい現実が彼女を待っていた。サチ子は唯一信じられる
 緒方に会うため、走り出す。

■感想 ☆☆☆☆
 なんて後味が悪く、辛い映画なのだろう。
 なのに、深く深く余韻を残す。ふと気がつくと、映画の内容を
 考えている自分がいる。徹底的に説明を省いた描写と
 淡々と映されるヒロイン夏子の表情に、色々と自らの思いを
 重ねてしまう。

 なぜ、サチ子は唯一心を許した愛する人を待つことができなかった
 のだろう。ラスト、緒方を待っていた喫茶店を出て、いかがわしい
 男性についていくサチ子はかけつけた緒方の姿を確認する。
 しかし、彼女は緒方を振り切るように前を見つめ、緒方から
 決別するのだ。
 なぜ、愛する人の手を選ぶことができないのだろう。
 なぜ、目の前に現れた幸せを手に取ることができないのだろう。
 そうもどかしく思う自分とは対照的に、幸せを掴むことに
 臆病になっているサチ子に共感する気持ちが私にはある。

 愛する人。
 自分を思ってくれる人。
 安らぎを与えてくれた人。
 けれど、今は傍にいない人。
 彼が安らぎを与えてくれた時間はあまりに短く、夢のように
 幸福だったから、彼女は「触れてはいけないもの」「手に
 入るわけないもの」として、神聖化してしまったのでは
 ないだろうか。現実に起こるはずがないもの、とあきらめて
 しまったのではないだろうか。

 彼女は泣かない。
 どんなに辛いことが起こっても、
 たとえ優しい友人が胸を貸してくれても。
 母親が自分よりも母親自身の幸福を願っていたことが
 露呈する場面を見せ付けられても。
 そして、愛する人のことを思い出すときでさえも。
 彼女は声を発することもなく、思いの全てを胸に溜め込む。
 そんな彼女が唯一、感情を露にするのは、小学校の担任
 緒方とのことを問い詰められたとき。教室の机をなぎ倒し
 不協和音を奏でながら、その場を去る場面だ。
 唯一、彼女が負の感情を露にした場面。
 その場面を境に彼女はどんどんと日常生活から離れていく。

 私には一生、彼女の心情を理解することはできないだろう。
 だからこそ、彼女の表情の闇に私はこんなにも惹かれるのだと思う。
 私はこの作品に対して「理解できない」という思いを持ちながらも、
 機会があれば、何度でもこの作品を見返すだろう。
 そして、彼女の闇を覗こうとするだろう。

 宮崎あおい、蒼井優、田辺誠一、りょう、どの出演者の演技も
 すばらしい。何より、彼らのキャラクターと良くあった役柄
 ばかりで違和感がまったくない。

 サチ子はこれから、どんな大人になるのだろう。
 そして、夏子はこの後、どんな思いでサチ子を思い返すのだろう。
 彼女たちの未来に思いを馳せてしまう。 

パッチギ/2005年日本

2007年05月28日 22時23分16秒 | 映画鑑賞
■パッチギ/2005年日本
◆ストーリ
 1968年、京都。
 高校2年生の康介は、担任から神前サッカーの試合を申し込みに
 行くよういわれる。相手は普段から敵対している朝鮮高校。
 恐る恐る朝鮮高校を訪れた康介は、音楽室でフルートを吹く少女に
 一目ぼれしてしまう。彼女の名はキョンジャ(沢尻エリカ)。
 なんとキョンジャは朝鮮高校の番長アンソンの妹だった。
 恋心が止まらない康介。
 国籍の違いに戸惑いながらも、康介は彼女の吹いていた曲
 「イムジン河」をギターで練習し始める。

■感想 ☆☆☆☆*
 公開当時に見て感動した映画「パッチギ」が地上波初登場だった
 ため、録画して再鑑賞。二回目なので、苦手だった暴力シーンは
 飛ばしながら鑑賞した。
 つまり完全なる飛ばし見。それにも関わらず、前回以上に
 感動したし、前回以上に「戦争」について、「負の感情」に
 ついて考えさせられた。

 亡くなった友人のお葬式で主人公に問いかけられる
 「おまえはしらんだろ。あのトンネルがどうやってできたか。
  あの皇居が誰に作られたか。関係ないと思ってるだろ。」
 の言葉は何度見ても胸に突き刺さる。
 前回は初めて具体的に知った朝鮮と日本の関係に衝撃を受け
 おおまかには知っていたけれど、具体的には何一つ知らなかった
 自分を恥じた。
 今回は「過去の過ちを忘れてはいけないのか」「私たちは
 歴史をどう処理すべきなのか」についてずっと考えた。

 私は二国間の歴史を知らなかった。
 強制労働という言葉を知ってはいたし、
 そういった過去が日本と挑戦の間に横たわっていたことも
 曖昧には理解していた。けれど、彼らが実際にどうやって
 連れて来られたのか、連れてこられた人たちに、その後
 どういった生活が待っていたのかなど具体的なことは
 何も知らなかった。

 「負の過去」は伝えていくには辛すぎる。
 実際、私には「原爆」でさえ、振り返ることが辛い。
 被害者の立場の出来事であっても、振り返らずにすむので
 あればそちらを選びたい。そう願ってしまう弱さが私にはある。
 まして、「加害者」の歴史である。
 もしも。
 もしも私が主人公の立場だったら。
 自分たちのおじいちゃん世代の人たちが行った行為について、
 「何も知らないだろう」と責められたら。
 私は何と答えればいいのだろう。
 私に発することができる言葉はあるのだろうか。

 「憎しみの感情は何も生まない。」
 「許しあうことで新たな歴史が始まる。」
 そう思う自分がいる。けれども、この言葉は加害者側から
 発する言葉ではない。加害者側が発するにはあまりに
 図々しい言葉だ。
 そう考えると、私にはまだ「答え」が見つからないのだ。

 ただ、ひとつだけ確信がもてること。
 どんなに辛い歴史であっても、そこから目をそらしては
 いけない。そこから私たちは何かを学ばなければいけない。
 そのために「歴史」を私たちは学ぶのだと思う。

以下、初鑑賞時の感想。
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2005/1/27
■評価 ☆☆☆
 フォーククルセダーズの歌が好きだ。
 地味な名曲が多いと思う。
 だから、映画の主題歌になると聞いてとても嬉しかった。
 実際、優しい歌声がこの映画を暖かく包み込んでくれている。

 しかし、映画は深く考えさせられるものだった。
 この時代の空気に、在日朝鮮人の方々の歴史に
 私がいかに無知だったかを気付かせてくれた。
 私は在日の方々を留学生と同じ感覚で見ていた。
 差別があったらしい、と知ってはいたものの
 その差別がどういったものなのか、どれほどの辛さなのか
 詳しいことは何も知らずに生きてきた。

 「おまえはしらんだろ。あのトンネルがどうやってできたか。
  あの皇居が誰に作られたか。関係ないと思ってるだろ。」
 主人公に投げかけられた問いが私に深く突き刺さった。

 多すぎる暴力シーンに少しうんざりしたが
 それでも見てよかった、としみじみ思った。