夢七雑録

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カードゲーム(トランプ)の思い出

2016-07-10 13:26:28 | 随想ほか雑記

(1)ブック型トランプ

日本では、プレイングカードの事をトランプ(trump)と呼んでいるが、正しくは、切札(一番強いカード)の事をトランプというらしい。大統領候補となったトランプ氏も同じ綴りだそうだが、それはそれとして、トランプならわが家にもあった筈と思い、家探しをしてみた。すると、銀行で貰った未開封のトランプとブック型のミニトランプが出てきたが、昔よく使っていたバイスクルのカードは、何時の間にか処分してしまったらしく見当たらなかった。ミニトランプは安物ではなさそうだが、高級品でもなさそうである。メーカーは判然としないが、ブックの背表紙からするとユニバーサル社かも知れない。年代的には戦前のものに違いないが、旅行などの際に度々持ち出していて、使い古しになっているゆえ値は付かないだろう。一応、札は揃っているので、まだ使えそうだが、このままそっと、しまっておきたい気もする。

 

(2)コントラクトブリッジ

もう半世紀も前のことだが、コントラクトブリッジ(ブリッジ)の講習会に誘われ、ほんの気まぐれで出てみたことがある。そして、数日後には、初心者にもかかわらすブリッジのメンバーになっていた。ブリッジは4人で行う競技で、向かい合う者がペアを組み、ペアとペアが勝負を競う事になるため、メンバーが揃わないとゲームが始められないという事情があった。また、ルールが複雑で予備知識無しではゲームに参加できないこともあって、講習会への参加はメンバーになる事を意味していたらしい。結局、毎日のようにブリッジをすることにはなったが、楽しくもあった。その後、昼休をブリッジで過ごす人の数が次第に増えていき、それに伴い、こちらも観戦する側に回ることが多くなった。それから何年かが経過したある日、職場でのトランプは禁止というお触れが出された。囲碁や将棋は何の御咎めもないのに、知的で紳士的なゲームであるブリッジが何故ダメなのかという批判もあったが、お触れが取りやめになる事はなかった。トランプと言えばポーカー、ポーカーと言えば賭け事というイメージがあったのかも知れない。そんな事があってから、ブリッジを止めてしまったため、今ではブリッジのルールもおぼろげになっている。

 

<オートブリッジ>

本棚を整理していたら、ブリッジを一人で学ぶのに使うオートブリッジという道具が出てきた。ブリッジでは、こちらが間違うとペアを組む相手にも迷惑がかかるので、もう少し勉強してみようと購入したのがこのオートブリッジで、外国製である。ブリッジでは、プレイに先だってビッドによる競り(オークション)が行われるが、どのようなビッドをすれば良いのか、また、プレイの段階ではどのような順番でカードを出せば良いのか知る必要があり、これを学ぶための道具がオートブリッジということになる。オートブリッジには、カードの様々な配られ方に対して、最適なビッドやカードの出し方を印刷した紙、つまり、棋譜のようなものが多数添付されている。この紙をオートブリッジ用の器具に入れて使うのだが、器具の窓を手でスライドさせて順番に表示するだけの全手動型の器具である。この道具を使用した痕跡は僅かにあるものの、あまり使われないまま今日まで眠っていた事になるが、今では何の役にも立たない、ただの思い出の品になってしまっている。

 

(4)サクライ・コンベンション

ブリッジにおける競り(オークション)を、より有利に行うための巧妙な方法として、コンベンションというビッドの仕方が考えられている。ブリッジを始めた頃、日本人の名を付けたサクライ・コンベンションというのがある事を知り、いつかやってみたいと思っていたのだが、残念ながら、その機会が訪れる事はなかった。今では、このコンベンション自体を知っている人も少ないかも知れないが。

(注)サクライ・コンベンションについて

ペアを組む相手が1NTをオープンした時、こちらの手が良く6NTか7NTの可能性があれば3Dをビッドする。相手は12ポイント持っていれば3NT、13ポイントなら3S、14ポイントなら3Hと答える。これを受けて、両方の点を合わせ33ポイントなら6NT、37ポイントなら7NTへ行き、32ポイント以下なら3NTで終わる。なお、本当にダイヤが良い時は4Dをビッドする。

 

(5)その他のカードゲーム

ババ抜きや神経衰弱に始まって、これまで様々なトランプのゲームを行ってきたが、ブリッジの他にもう一つ上げるとすれば二八(ニッパチ)だろうか。数人で出かけた出張の帰り、客もまばらな列車の中で延々と二八を続けていた日の事を今も思い出す。トランプの一人遊びの本を買ってきて、暇つぶしに遊んでいたのは、ずっと昔の事である。今では、一人遊びについての記憶も、微かに残っているだけになっている。

 


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