夢七雑録

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無原罪特別保護区と経堂五丁目特別保護区

2017-12-17 17:53:05 | 公園・庭園めぐり

世田谷区では、樹林地や水辺地、動物生息地が一体となった土地でなどで、特に保全が必要な民有地を特別保護区に指定している。そのうち無原罪特別保護区と経堂五丁目特別保護区について特別公開されていたので行ってみた。

 (1)無原罪特別保護区(世田谷区深沢8-13)

桜新町で下車し、サザエさん通りを南に行き、交番のところを右に、長谷川町子美術館を過ぎて、その先の四つ角を左に玉川通りを渡る。先に進むと左側に無原罪聖母宣教女会がある。無原罪特別保護区の対象となる池は敷地内にあり、特別公開日には入ることが出来る。

特別保護区内の散策路は、反時計回りに池の周囲を歩くのが普通かも知れないが、今回は逆回りになった。入口に近い側から見下ろすと、池があり、雪見灯籠が見えた。

池に下りてみると、雪見灯籠のほか飛び石もあって、日本庭園の池になっている。無原罪聖母宣教女会の敷地は、東京電燈の社長であった若尾樟八郎の邸宅跡で、この庭園も若尾邸だった時に、自然の池を生かして造られたものなのだろう。戦前、若尾邸では園遊会が盛んに行われていたそうである。

池に沿って歩く。池の周囲は木が茂っていて、池に射し込むのは木漏れ日だけだが、それでも今の時期は秋の彩に溢れている。

この辺りの地下水位は高いらしく、池も湧水により成り立っているが、昔に比べると湧水量は減っているらしい。

池にはマガモが来ていた。ひょっとすると、カワセミも来ているのではと期待したが、この日は見かけなかった。

無原罪特別保護区を出て東に、東大通りに出て南に行くと深沢の杜緑地に出る。民家の庭だったところが整備されて、緑地として公開されている、

緑地内には湧水があり、池になっている。ここから流れ出た水は無原罪特別保護区の池の流れと合流し、もう一カ所の湧水の流れも合わせて呑川に流れ込んでいたという。

深沢の杜緑地を出て東に行き、呑川に出て左へ桜並木の道を歩く。玉川通りを渡ってサザエさん通りを桜新町に向かった。

 

(2)経堂五丁目特別保護区(世田谷区経堂5-12)

経堂駅を下車して農大通り南に進み、烏山川緑道を過ぎて、城山通りを左側の歩道で西に行く。経堂町交番前の交差点の手前の道を左に入って先に進めば、左側に経堂五丁目特別保護区があり、公開日にはボランティアがテントに詰めている。保護区内の園路を通って池の南側に出る。

特別保護区内の池は湧水によるもので、地下水位が浅いため季節変動があり、雨量によっても変化するという。この池の湧水地点はよく分からないらしい。

池の北東側の杭の周りには、枯れ葉が集まっている。風に吹き寄せられただけなのか、それとも微かな流れがあるのかは分からないが、結果として水面を広く見せている。

この特別保護区では、池周辺の樹林地による貴重な緑地を保っていくため、ボランティアによる下草刈りや剪定、落ち葉かきなどが行われているという。特別保護区内は、自然の姿を残しながらも、荒れたところは見られない。

特別保護区内には、意図して植えたかどうかは分からないが、様々な植物が存在するので、池だけではなく、植物を見て回るのも良いかもしれない。特別保護区内を出たあと、池の東側の道を歩いて帰る。道の両側が高くなっているので、特別保護区内の池の水は、この道の場所を通って、烏山川に流入していたのだろう。


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