伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

帰国3… アブダビ 成田

2015-09-19 23:52:49 | 

アブダビ・成田間を飛ぶエティハド航空機内にいる。

実は乗り遅れるかもしれない状況に追い込まれていた。

嫌な予感は、デュッセルドルフ空港でエティハド航空カウンターでしていた。

Eチケットを受付に見せたら、デュッセルドルフからアブダビまでのチケット1枚しかもらえなかった。

アブダビ成田間のチケットのことを聞いたら、アブダビのカウンターでもらえという。

行きは4時間開いていたが、帰りは1時間40分しかない。

チケットがあれば乗り換えは楽なのにと思い、もう一度聞いた。

アブダビのカウンターでもらえというのは変わりない。

荷物のチケットは成田までとなっているのに、搭乗客は成田までのチケットを出してもらえないのかと聞いても

アブダビのカウンターでもらえと言うのは変わらなかった。

20時25分アブダビ到着予定の飛行機は20時45分になって窓から空港が見えて来た。

21時10分近くに到着、バスへの乗り換えまで10分、ターミナルまで10分近くかかった。

降りた客は乗り換え場所まで走る走る。

ところが乗り換え場所をゆきたんくは知らなかったのである。

行きは車いすの方が同行していたので特別扱いだったのだ。

飛行機から特別なバスに乗り、出国者と入国者がいる場所にダイレクトで行けたのだ。

バスが着いたのはその場所ではない。

乗り換え場所を間違えては元も子もないので、表示を見ながら慎重に進んだ。

乗り換えのカウンターが見つかった。

カウンターまでは長蛇の列。

その列に並ぶ前にもう一つカウンターがある。

そこにいるおねえちゃんに、このEチケットはここで良いのか聞く。

開口一番「ボーディングチケットは?」と聞かれ目が点になりかけたが、

「アブダビのカウンターで受け取るように言われた。」

と言ったら並ぶように言われた。

その時点で21時40分。

出発の22時5分まで残り25分。

一つ前のお客さんに時間がかかっている。

やっと自分の番が来た時点で残り15分。

Eチケットを見せる。

そして聞こえてきたのは「You are late.」

頭の中に浮かんだ言葉は、「遅いよ」「遅刻」の2つだった。

後者だったら乗れないと思いあせった。

「何時にここに来たの」と聞かれチケットを再度見られた。

しょうがないというような表情だったので「25分前にはそこにいた。」と伝えた。

まあ、片言英語なのでどこまで通じたかは実際のところ分からない。

そんなやりとりの中でチケットを出してくれた。

「あと5分で搭乗口まで行って下さい。」

と言われ、走りに走った。

荷物検査を通り、通路をひた走る。

周囲の人たちの注目を集めて走る、大柄の東洋人という感じだ。

やっと搭乗口の番号が見えてきた。

ここでAEDのお世話にはなりたくない。

時計は22時5分・・・

搭乗口が見えた。

それと同時に、そこに並ぶ乗客たちの長蛇の列も見えた。

出発時刻になって搭乗が開始されていたのである。

どっと汗が流れ、体の力が抜けた。

「ははっ、これで日本に帰れる・・・」と心でつぶやきながら緊張から解かれた。



相変わらずスパイシー。美味しくいただいた機内食


機内モニターでは新疆ウイグルの上空だ。標高の高い山が連なっている。5000m級の山と思われる。


 帰りの飛行機では面白いことがあった。

ゆきたんくは機体右の窓側。

隣に座ったのはイケメン青年。

時々、父親らしき人がきて明らかに英語やドイツ語ではない言語で話している。

英語くらいなら通じるだろうなぁ。

少し不安なゆきたんく。


 


日本に到着するのは昼。まだまだ時間がある。


 12時間のフライトである。暗かった機外も明るくなってきた。

トイレに行きたくなったので「Sorry I want go a lavatry.」と言ったら席を立って通り道を開けてくれた。

よし英語は通じる。

少し安心したゆきたんく。

席に戻ってシートベルトを締めようとしたら締まらない。

イケメン兄ちゃんのベルトを自分のと間違えたらしい。

実はお互いにそんなことをしていた。

思わず「あっ逆だ。」と言ったその後に、イケメン兄ちゃんが「あぁ、逆ね。」と・・・

完璧な日本語だった。

でも見かけは日本人ではない。

しばらくまどろんでいた。

ふと、目を覚まし隣をみるとかわいい小柄な女の子が座っていた。

なんだ?

顔が完全な日本人なので話しかけてみた。

ゆきたんく「日本の方ですか?」

女の子 「はい。」

ゆきたんく「あの。先ほどまで男性がいらっしゃったので少し驚いています。」

女の子「あぁ、あれは兄です。」

ゆきたんく「はぁ。」

女の子「実は家族旅行を5人でしたのですが、その内4人にビジネスシートが当たったんです。」

ゆきたんく「ほぉ。」

女の子「お父さんが、じゃぁ、ビジネスシートはお前とお兄ちゃんとで交代で乗りなさいということになって。」

それ以外に、家族の事情とかいろいろと話してくれた。

それがないと私に状況が伝わらないと思ったのだろうか。

外国人の父、外国人青年の兄、日本人の娘・・・

かえって申し訳なく思った。

ゆきたんく「お兄さんは日本語を話せるの?」

女の子「はい、4か国語くらいペラペラです。日本語も普通に話せます。」

合点が言った。

そして言葉の大切を知った。 

ゆきたんく「気をつけて帰って下さいね。」

女の子「はい。」




成田に着いた。これから車で1時間半、職場に向かう。


かくして、Оさんの代わりに様々な所に行くことができた。

今度は全快したОさんと一緒に旅をしたい。

今日はデュッセルドルフに戻った女房達がОさんの入院している病院へ行き、旅の報告をしているだろう。 

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