けさも朝顔が咲いている。
おはようっと口を開いたような花が、風に揺らいでいる。すこし涼しくなったような気がする。
いつのまにか、騒がしかったクマゼミの鳴き声も聞かれなくなっている。音も大気も遠くまで澄み渡ってきて、空っぽな空間が広がったような心もとなさがある。真夏の大気がねばねばとした粘液質だったとしたら、このところの大気はすこしさらさらとしている。隙間だらけになったようだ。その隙間を埋めるものが見当たらない。
パソコンのOSを、Windows7からWindows10にアップデートした。
画面の表情が新しくなったけれど、使いやすくなったとか処理速度が速くなったとかいう実感はあまりない。
ウエブブラウザーのMicrosoft Edgeも、今までずっとGoogle Chromeを使ってきたので、まだ慣れないせいか操作にもたついている。日本語IMEも使い慣れたGoogle日本語入力でMicrosoft Edgeを使おうとすると、日本語変換ができない。なぜ、こんなことになるのかよく解らない。Microsoftの陰謀かもしれない。
スタートメニューの新鮮さで、新しいブラウザーを使ってみているが、サイトによっては再生できない動画などもあるので、いまはGoogle Chromeと併用しながら、本当に使いやすいのはどちらであるかを見極めているところだ。
朝顔の花を見るとほっとする。
いつも同じ色と同じ形で咲いている。それなのに咲いている花は、毎日新しいのだ。変わらないけれど新しい。花はひとつの心理を教えてくれる。