風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

コップのうみ

2018年09月08日 | 「新エッセイ集2018」

 

コップに水を満たす
ごくり
乾いた血管にひろがっていく
潮騒のうみ
つぎつぎに波を
飲みこんでは吐きだし
なぜか背泳ぎをする
水と空気を分けて浮かんでいる
ぼくの半分は嘘みたいに軽い
あとの半分は真実かもしれない
あるいは泡ぶくだったり
星くずや貝がらだったり
コップのうみを飲み干したら
たちまちぼくも
空っぽになる

 

コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 雲の向こうにあるもの | トップ | 暑くて長~い夏だった »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yo-yoさんおはよう)
2018-09-08 09:18:35
何だろう・・・

そのコップの水を私も軽くもあり
ゴクリと飲み干すように入っていく
感じの「一杯の詩」を飲む気分でした
いや、すんなり心飲み干されてしまいました(笑)

表現下手でごめんなさい 
返信する
おはようの水です (yo-yo)
2018-09-08 10:48:02
おはよう」さん
コメントありがとうございます。

ゴクリと、
「一杯の詩」を飲み干していただき、
あるいは飲み干されていただき、嬉しいです。
ぼくの水は、嘘と真実が半々です(笑)
あまり美味しくなくてごめんなさい。

返信する
Unknown (yo-yoさん今晩は)
2018-09-08 18:19:53
美味しかったですよ清々しいほどに(笑)
嘘真実半分もいいものです。

yo-yoさんの想い人は飲んで頂けたしょうかね
届くと良いですね
返信する
嘘と真実と (yo-yo)
2018-09-08 20:49:11
ぼくに想い人なんていましたっけ?
嘘と真実、虚と実の皮膜を漂流しているうち、
自分の居場所が分からなくなりました。

返信する

「新エッセイ集2018」」カテゴリの最新記事