A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ようやく100枚目・・・・

2008-04-25 | CONCORD
Live At Montreux Jazz Festival / LA4

棚で埃を被っていたレコードを聴き返すことを決意し、ほとんど使わなくなっていたアナログのプレーヤーを復活したのが2年前。3日坊主にならないようにということもあって、ブログを書き始めたが、よく続いているものだ。
Concordの第1作目がブログに登場したのは、3ヵ月後の8月になってから。好きなレーベルであったが、何故か採り上げたのは始めてから大分経ってからだった。もっともこの頃はゴルフの記事を書く方に熱中していたせいもあるが。

そして、Concordを全部聴き返そうと順番に聴き始めたが、結局2年かけてやっと100枚(厳密にはCJ13が欠番なので99枚)目に到達した。
好きでよく聴いたアルバムもあれば、一回聴いてお蔵していたアルバムもあったが、改めて聴き返して見ると、オーナーであり、創始者であり、プロデューサーであったカールジェファーソンの想いと、こだわりというものが一枚一枚に良く反映されているのがよく分かる。
サンフランシスコの郊外の小さな町であるConcord市に本拠を構えた小さなレーベルであったが、72年にスタートして100枚目をリリースしたのが1979年。足掛け7年かけた偉業である。元々地元で開催されていた(これもジャズ好きのジェファーソンが町の振興のために始めたらしいが?)ジャズフェスティバルからスタートしたもの。
記念すべき第1作目はハーブエリスとジョーパスの72年のフェスティバルのライブだ。初期のアルバムには、このジャズフェスティバルのライブ物が多かった。

ギター好きであったジェファーソンらしく、ギタリストは実に良く登場する。大作というものは無い。ロスに居を構えスタジオワークが中心になっていたベテランのジャズミュージシャンに、「普段やっている仕事を忘れ、自分のスタイルで気軽なジャズの演奏の場を提供する」というのが基本コンセプト。普段着の日常生活の一面をスナップ写真で切り取ったような感じだ。これまで、リーダーアルバムを出したことのない、ベテラン達にも晴れの舞台の場を提供した。それがきっかけで、半ばジャズの世界から引退していたプレーヤーやシンガーを現役に復帰させる効果も生んだ。かと思えば、スコットハミルトンのように無名の新人にデビューにも一役買った。
うまく発展して行ったのは、丁度、時代が新しいものだけでなく、昔の良いものを見直そうという風潮が起こっていたのもフォローの風になった。ここまで育つのは、もちろんジェファーソン一人の力ではなく、色々な人達の支えがあってのことだと思うが、その一人としてドラマーのJake Hannaの存在も大きい。最初のアルバムから100枚目までで、ざっと数えたら44枚と半分近くのアルバムに登場している。ハナの誘いでレコーディングに至ったミュージシャンも多かったようだ。という点では、ハナがConcordの実質的なA&Rマンだったのかもしれない。
Concordレーベル自体も日本だけでなく世界中で知られることになり、ニッチな領域ではあるがマイナーレーベルの域を脱して、一躍ナショナルレーベルの仲間入りをした。
もっともジェファーソンも、その先今日のようなメジャーに育つとはその当時はまだ思ってもいなかったとは思うが。

このアルバムが、記念すべき切り番(CJ-100)のアルバムだ。久々の“LA4”の登場。
Concordでは比較的早く登場したが、レギュラーグループとして74年の結成からすでに5年が経っていた。ドラムが前作の”Watch What Happens”でシェリーマンからジェフハミルトンに代ったが後の3人は不動のメンバー。特に、シャンクとアルメイダのコンビ無くしてLA4サウンドは成り立たない。ハミルトンを誘ったのはレイブラウン。シェリーマンが抜け、後釜探しをした時、一緒にモンティーアレキサンダーと一緒ジャムセッションをやったことのあるハミルトンを思い出して声をかけたそうだ。他の2人のメンバーは、一緒に演奏する前にハミルトンをメンバーとして歓迎することを決めたとか。レイブラウンの目利きを信頼していたのに違いない。コンボにもよし、ビッグバンドにもよしのハミルトンのドラムは、Concordの番頭格であるハナの後継者としてもピッタリだった。ハミルトンはすでにLA4以外のセッションにも参加することが多くなっていたが、コンコルドとの付き合いはその後も長くなる。

ジャズとボサノバ、それにクラッシックの世界を絶妙にブレンドしたLA4の独特のアナログサウンドは、“MJQ”のギター版ともいえる。4人の呼吸の合ったアンサンブルと、ベテランの個人技のコラボレーションが素晴らしい。ハミルトンに代ってもそのサウンドは何も変わる事は無い。
 今回の演奏はスイスのモントルージャズフェスティバルでのライブ。この年Concordレーベルのスターの面々がモントルーに招かれ、LA4もその一員として加わり、そのステージを収めたもの。
 ジャンルを越えて、レパートリーの広いLA4。今回もスタンダードのJust in timeではスインギーな演奏、アルメイダのオリジナルのクラシックとボサノバの融合したような、Return of Captain Gallo。新加入のハミルトンのオリジナル”Hammertones “。そして、当日のメインはエリントンメドレー。どれをとっても素晴らしいしステージだ。

1. I Love You Porter              8:14
2. Hammertones Hamilton           7:18
3. Just in Time Comden, Green, Styne     6:37
4. Return of Captain Gallo Almeida      8:50
5. Duke's Mélange
   /I Let a Song Go Out of My Heart
   /Caravan
   /Take the "A"               14:06

Bud Shank (as,fl)
Laurindo Almeida (g)
Ray Brown (g)
Jeff Hamilton (ds)

Carl Jefferson Producer

Recorded live by the Mountain Studios at The Montreux Jazz Festival, Swizerland,July 1979

Concord CJ-100


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする