A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

違う世界への憧れは誰でも同じ・・・

2008-04-03 | MY FAVORITE ALBUM
OKLAHOMA TOAD / DAVE FRISHBERG

カーメンマクレーがフュージョンにチャレンジしたアルバムを久々に取り出して聴いたが、もう一枚同じようなアルバムを思い出した。
CONCORDでもピアノで登場するDave Frishburg
ピアニストとしてだけではなく作詞家としても活躍していた。そして、時折、歌を聞かせてくれる。本格的な歌というよりは、ピアノの弾き語りの軽いタッチで。
Concordのアルバムでもその歌を披露しているアルバムがあったが。

71年に西海岸に来る前には、ニューヨークで歌手の伴奏をしたり、AL&ZOOTのグループなどでも活動してが、その時、全く毛色の違うアルバムを出している。あのCTIレーベルからだ。ジャズファンよりはどちらかというとソフトロックのファン向けに、カエルのジャケットで知られているアルバムだ。
実は、これがフリッシュバーグのリーダーとしてのデビューアルバムである。マルチタレントのフリッシュバーグとしては、歌手としての可能性に掛けてひとつ勝負に出たのかもしれない。それも、CTIの路線に乗って一般受けするポピュラーな路線で。

当然のように、CTI特有のエレキピアノを使った、コンテンポラリーなリズム。オーバーダビングを多用したフュージョンの奔りのようなアルバム作りである。
いつもの(というよりその後のという方が正しいが)フリッシュバーグのヴォーカルとは大分違った味付けだ。
このアルバムに収められている"Van Lingle Mungo"は野球の応援歌としても有名になった。ソフトロックファンには受け入れらたようであるが、その後が続かなかった。
そして、71年に西海岸に移ってからは、Concordでお馴染みのスタイルにすっかり戻っていた。

フリッシュバーグもそのままCTIの路線を続けていたら別の人生を歩んでいたかもしれない。ジョージベンソンのように。彼自身がそのアルバムの出来栄えを見て、その後その路線を選ばなかったのか、あるいは選べなかったのか・・・・? それは彼しか分からない。
十分に有名になっていたマクレーが違う世界へのチャレンジするのと、まだまだ無名であったフリッシュバーグの挑戦では全く置かれた環境は違ったが。しかし、大物であれば常に新しい世界へ挑戦しようという想いはいつも持っているのだろう。
凡人はひとつのこともなかなか出来ないのに。羨ましい限りだ。

1. One Horse Town
2. Van Lingle Mungo
3. The Secret Of Success
4. Oklahoma Toad
5. The Prophet Of Doom
6. Rocky Mountain Water
7. You Can’t Go
8. Wallfower Lonely, Cornflower Blue
9. Nasty,Nasty Habit
10. I Don’t Believe

Produced by David Rosner

Dave Frishberg (p,org,elp,clavinet, vocals)
Herb Lovelle (ds)
Stuart Scharf (g)
Russell George (b)
Al Corn (ts)
Sol Schinger (bs)
Garnett Brown (tb)
Bill Berry (tp)


コメント
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