土曜、日曜

「官公庁の仕事は、土曜日は半休、日曜日は全休」と決まったの明治９年の３月12日、とNHKラジオの朝の番組で聴いた。そして、それが役所だけでなく次第に民間会社に拡がって行ったというわけだ。　　土曜日の午前中は東京錦糸町の縫製工場（荷造りの仕事）で働き、午後は自宅に近い三軒茶屋の雀荘に行く。仕事は客の食事の注文（ソバ屋などへの電話）と麻雀を終えた客から雀代を受け取るぐらいで、雀荘のオーナーが来るまでのツナギ。工場の給料は１週間で3,000円、雀荘は６時間で500円（プラス勝者がくれるチップ）で、仕事で終われば自分持雀荘に参加できるから、身体は少々きつかったが、いい収入だった。約60年前のバイト時代の思い出。　　土曜、日曜に電話で中央競馬の馬券を買えるようになって10年近くが経つが、腰痛人間にとってはありがたい時代になった。朝食後に再びベッドに戻ってスポニチの競馬のページを開けて、さてと予想を始める時間が快い。買うのは１つの競馬場の１つのレース（メイン）だけと決めているが、それでも買い目を定め電話機のボタンを押し終わるまで１時間かかる。大当たりをしたら何かを買うといった目的はないが、予想的中は気持ちのいいものだ。その楽しみが週に２日間だけというのも老人にはちょうどいい。