富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

「おぎのや横川店」での世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の広報活動

2016年08月21日 15時04分25秒 | 世界遺産伝道師協会

「おぎのや横川店」での広報活動

 

 「おぎのや横川店」での広報活動は、本年4月以来、2度目の活動となります。7月30、31日両日の活動は、学生が夏休みに入り梅雨明け後の最初の土日に重なり各足の動向を伺うには好条件が整いました。活動内容はパンフレットの配布、パネル解説、繭クラフトのグンマちゃん作りの体験コーナーを備えているのが強みです。

荻野屋は明治18年に横川駅前に開業し、構内で駅弁を販売し始めます。転機は昭和42年に「釜めし夫婦」のTV放映で知名度があがり、「釜めし」の老舗として現在に至っています。とりもなおさずこれが主力商品なわけです。

さて、活動の準備が整い、お客様の来場を待つだけとなりました。本日の団体客の予定や、来場時間などを確認後徐々にこられた方々への対応にと活動が移っていきました。今回の活動内容を<お客様の動向>から始めます。

大型バスの団体客が到着すると、パンフレットの売れ行きが一気にアップし、特に夏季林間学校で埼玉県などから学生や引率の先生方が来るとあっという間に学生向けパンフがなくなるという状況でした。四国愛媛からの団体客を含め東北仙台やからの家族連れ、バイクでのツーリング各など比較的遠方からこられる方が目に付きました。外国からの団体客、中国語、韓国語とは違うイントネーションで、お国を聞いたところベトナムとのこと、本国では日本からの出店の食事処も多く、日本食がかなり浸透している由、日本で食べた寿司は本国で食べたのより味が良かったとの事でした。外国からのお客が増えていることはTVなどで承知していましたが、横川でこれを実感できるとは思いがけない体験でした。さすがに世界遺産の日本語のパンフレットは残念ながら受け取ってもらえませんでした。

次に<繭クラフトのエピソード>です。協会の活動の強みのひとつは繭クラフトや座繰りなどで繭体験できることです。老若男女問わず興味ある人は繭を見つけると集まってきます。時間のあるときは養蚕・製糸の話まで、背にしたパネルを使い説明し、出来上がった「グンマちゃん」は記念にお持ち帰りいただき、いつも好評です。最近は学校で蚕を飼育している所も多くなり、父兄の方も承知しているようでした。愛媛県から来方は、話の中に以前は養蚕の盛んな土地であったことを出したところ、ご存知なかったようで、大変驚いていました。またニュージーランド出身の若い女性は、「グンマちゃん」つくりに興味深々取り組み、お国柄でしょうか、出来上がった時は歓声をあげ喜んでいました。小学生以下の児童には「グンマちゃん」自体が人気で、繭玉からの制作には親子ともども真剣に取り組んでもらいました。出来上がったときの笑顔はなんともいえない光景でした。

<食事風景から感じたこと> 「峠の釜飯」といえば横川の定番ですが、来場者の目当てもこれにあることは出された釜容器の圧倒的な多さから伺い知ることが出来ました。店長さんに予め聞き及んでいたことですが「コア」商品をいかに維持するかに日夜苦労している事でした。以前商品の多様化を考え、いろいろと試みたが、結局「釜めし」に特化してうまくいくようになったことを述懐していました。午後2時過ぎまで食堂の客足は途切れることもなく、私どもが昼食にありつけたのはその後交代で取ることとなり、おかげで美味しくいただくことが出来ました。

今回「おぎのや横川店」にお邪魔をし、毎回同じではない人に「絹産業遺産」に関する記憶に残るような解説や話が何か出来るかを考えながら活動していく中で、「おぎのや」さんでは、「コアの商品」を大切にしてきた経緯があり、そのことが現在につながっていることを新たに知ることが出来ました。伝道師協会の「コア」の活動を考える良い機会となりました。繭から糸を引いたり、クラフトでストラップを作ったりすること、これを通しての絹文化の伝承は確実に重要な広報活動であることを再認識しました。

 

 今回の活動に参加された伝道師は、30日(土)K下部、S藤(英)横田、M下、H岡、31日(日)Y村、M寺、A澤、K淵、K下部の計10名でした。夏本番を迎え、熱い道中を含めた長時間の活動お疲れ様でした。合わせて、設営に配慮頂きました「おぎのや」の関係者の皆様に感謝いたします。  

                           (M.H記)

 

 

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