ガンジス河のほとりのゲストハウスに着き、トイレをすませると早速、ガンジス河に向かった。幅2メートルほどの路地をとりあえず河と思われる方面に向かって歩く。
途中、一人のインド人がガンジスはこっちだと言いながら、近寄ってくる。当然、話し掛けてくるインド人でなので、いい人の確率は一割に満たない。
無視はするものの、ちょっぴり迷子の私は、彼の後についていった。
そして河が見えたと同時に横にある建物は死を待つ老人の家だと説明してくれた。
当然、そこには入るはずもなく…ではなく、興味津々に入ってしまった。
3階建ての建物の二階に上がると数名の老婆が目を虚ろに横たわっていた。そこで一人のおじいさんが、英語で話し掛けてきた。外を見ると、煙が出ている。何の煙か聞くと、死者の煙と言う。どうやら、ガンジスの火葬場に来てしまったようである。
そこで彼は、インドの死生感について語ってくれ、インド人にとってはガンジス河で死ねることがとても幸せなことである。そして、私はあなたをガイドしているが、お金は一切いらないという。親切にもそのおじいさんはもっと見やすい三階に私を連れてってくれて、また説明をしてくれた。感慨深く話を聞き、死とは何なのか考えていた。
地球上のあらゆる生物に存在し、その存在を知らないもの。ほとんどの人が、目を背けて生きている中で、老婆達は死に何を見出し、ガンジスはどんな顔をして迎えるのだろう。。。『死とは誰も死らないものなり』などと考えていると、おじいさんが特別に屋上に行ってみないかと誘ってくれた。少しでも、空を近くに見たいと思った私は、当然のように屋上に上がった。屋上の手摺りを飛び越え、時計台のようなところに腰を下ろし、火葬場を眺めた。記念に写真をとりたいと思いつつも、撮ってはいけない決まりがあり、地球の歩き方にはカメラが没収されると書いてあった。
はずなのに、老人は写真をとりなと勧めてくる。当然私は断る、一回は。
二回目に勧められたときには、写真を撮っていた。
そして、私は案内してくれたおじいさんに老婆への薪代としてお金を寄付しようと思った。そして、頃合いを見て帰ろうとすると、薪代を請求してくる。ここは、気持ち良く100ルピーを渡そうとしたら、100ドル!!と言ってくる。えっ、聞き間違いかと思い、もう一度聞きなおすと100ドルと言ってくる。インドでは一ヵ月以上生活できる大金である。その要求にポケットの中で握り締めた100ルピーから手を放し、それはぼり過ぎだよと思い、ちょっと気分が悪くなり寄付するのをやめた。そして、立ち上がり帰ろうとすると…先程の老婆達や話し掛けてきたインド人が屋上に勢揃いしている。皆、口々に100ドラーと言っている。これは、まずい!!多勢に無勢だし、火葬場を写真撮っちゃったし、不利な展開である。『リレミト』と叫んでみたが、当然この悪の巣窟からは脱出することができない。
気分は、ドラクエでMPがなくなって、ダンジョンから逃げている気分である。
とりあえず、私はこれしか払わんと10ルピー渡すと、頭を殴ってきた。火に油を注いでしまった。なんとかかきわけ、階段を走りおりる。皆橋って追い掛けてくる、老婆までも。っておい、元気じゃん!と突っ込む余裕もなく、階段を下りた。そして、HPが残りわずかのところでダンジョンから抜け出すことができた。
生ドラクエ体験。なかなかできるもんじゃない。そして、人の誘いを鵜のみなするもんじゃない。
途中、一人のインド人がガンジスはこっちだと言いながら、近寄ってくる。当然、話し掛けてくるインド人でなので、いい人の確率は一割に満たない。
無視はするものの、ちょっぴり迷子の私は、彼の後についていった。
そして河が見えたと同時に横にある建物は死を待つ老人の家だと説明してくれた。
当然、そこには入るはずもなく…ではなく、興味津々に入ってしまった。
3階建ての建物の二階に上がると数名の老婆が目を虚ろに横たわっていた。そこで一人のおじいさんが、英語で話し掛けてきた。外を見ると、煙が出ている。何の煙か聞くと、死者の煙と言う。どうやら、ガンジスの火葬場に来てしまったようである。
そこで彼は、インドの死生感について語ってくれ、インド人にとってはガンジス河で死ねることがとても幸せなことである。そして、私はあなたをガイドしているが、お金は一切いらないという。親切にもそのおじいさんはもっと見やすい三階に私を連れてってくれて、また説明をしてくれた。感慨深く話を聞き、死とは何なのか考えていた。
地球上のあらゆる生物に存在し、その存在を知らないもの。ほとんどの人が、目を背けて生きている中で、老婆達は死に何を見出し、ガンジスはどんな顔をして迎えるのだろう。。。『死とは誰も死らないものなり』などと考えていると、おじいさんが特別に屋上に行ってみないかと誘ってくれた。少しでも、空を近くに見たいと思った私は、当然のように屋上に上がった。屋上の手摺りを飛び越え、時計台のようなところに腰を下ろし、火葬場を眺めた。記念に写真をとりたいと思いつつも、撮ってはいけない決まりがあり、地球の歩き方にはカメラが没収されると書いてあった。
はずなのに、老人は写真をとりなと勧めてくる。当然私は断る、一回は。
二回目に勧められたときには、写真を撮っていた。
そして、私は案内してくれたおじいさんに老婆への薪代としてお金を寄付しようと思った。そして、頃合いを見て帰ろうとすると、薪代を請求してくる。ここは、気持ち良く100ルピーを渡そうとしたら、100ドル!!と言ってくる。えっ、聞き間違いかと思い、もう一度聞きなおすと100ドルと言ってくる。インドでは一ヵ月以上生活できる大金である。その要求にポケットの中で握り締めた100ルピーから手を放し、それはぼり過ぎだよと思い、ちょっと気分が悪くなり寄付するのをやめた。そして、立ち上がり帰ろうとすると…先程の老婆達や話し掛けてきたインド人が屋上に勢揃いしている。皆、口々に100ドラーと言っている。これは、まずい!!多勢に無勢だし、火葬場を写真撮っちゃったし、不利な展開である。『リレミト』と叫んでみたが、当然この悪の巣窟からは脱出することができない。
気分は、ドラクエでMPがなくなって、ダンジョンから逃げている気分である。
とりあえず、私はこれしか払わんと10ルピー渡すと、頭を殴ってきた。火に油を注いでしまった。なんとかかきわけ、階段を走りおりる。皆橋って追い掛けてくる、老婆までも。っておい、元気じゃん!と突っ込む余裕もなく、階段を下りた。そして、HPが残りわずかのところでダンジョンから抜け出すことができた。
生ドラクエ体験。なかなかできるもんじゃない。そして、人の誘いを鵜のみなするもんじゃない。