かぐや姫 赤ちょうちん

2017-12-05 16:15:59 | 南こうせつ
かぐや姫 赤ちょうちん


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あのころふたりの アパートは
裸電球 まぶしくて
貨物列車が 通ると揺れた
ふたりに似合いの 部屋でした
覚えてますか 寒い夜
赤ちょうちんに 誘われて
おでんを沢山 買いました
月に一度の ぜいたくだけど
お酒もちょっぴり 飲んだわね

雨がつづくと 仕事もせずに
キャベツばかりを かじってた
そんな生活が おかしくて
あなたの横顔 見つめてた
あなたと別れた 雨の夜
公衆電話の 箱の中
ひざをかかえて 泣きました
生きてることは ただそれだけで
哀しいことだと 知りました

今でも時々 雨の夜
赤ちょうちんも 濡れている
屋台にあなたが
いるような気がします
背中丸めて サンダルはいて
ひとりで いるような気がします




この曲が発売されたのは1974年1月、かぐや姫の6枚目のシングルで、「神田川」に続く“四畳半三部作”の第2弾です。
ちなみに、第3弾は「妹」で同年5月に発売されてます。

四畳半フォークは、貧乏くさい下宿生活や同棲生活の哀歓を歌った、叙情的フォーク のジャンル、南こうせつとかぐや姫の「神田川」は、四畳半フォークの代表格とされ、「 神田川」「赤ちょうちん」「妹」の3作品を総じて“四畳半三部作”と称しています。

ところで、1973年(昭和48年)10月、第4次中東戦争をきっかけにして、アラブ産油国が、突然、石油生産の削減と、原油価格の大幅引き上げを図りました。

この原油価格の高騰により、石油依存度の高い日本経済は、それまでの華やかな高度経済成長から、地味な低経済成長路線への転換を余儀なくされました。

いわゆるオイル・ショック(石油危機)です。

ガソリンスタンドの休日休業や、就職内定の取り消し、深夜放送の自粛、トイレット・ペーパーや洗剤等の日常家庭用品の買いだめ騒動など、やや過剰反応と思われるような当時の世相でした。

その当時、流行していたものに、「漫画アクション」という週刊誌に、1972年(昭和47年)から翌1973年(昭和48年)にかけて連載された、上村一夫さん原作の劇画、「同棲時代」があります。

そして、それを映画化したのが、由美かおるさんの大胆な全裸ヌード写真の映画ポスターが話題を呼んだ「同棲時代-今日子と次郎-」という映画です。。
そして、その映画の主題歌を大信田礼子さんが「♪二人はいつも傷つけあって暮らした…」という印象的なフレーズで歌っていました。

「同棲」というのが、この時代のひとつのキーワードだったんですね。

ちなみに、「同棲時代」の原作者である上村一夫さんは、1986年(昭和61年)、45歳で逝去されています。

裸電球・・・。
・・・と言っても、由美かおるさんが脱いだから、電球も対抗して、裸になったわけではありません。(笑)
まあ、裸電球が脱いだとしたら、週刊誌記者は走らなくても、電撃は走るでしょうが。(笑)

裸電球とは、最近は見かけることも少なくなりましたが、笠(カバー)などの被いのない、電球むき出しの、いかにも粗末で貧相な照明装置です。
ですから、裸電球が、由美かおるさんの裸のように、まぶしい…とは、決して思わないでください。(笑)

でも、いまでも、電球色として蛍光灯の配色にも使われているように、明るさはなくとも、温かみのある、穏やかな、柔らかな光を裸電球は与えてくれました。

貨物列車が 通ると揺れた
ふたりに似合いの 部屋でした


貨物列車は荷量が重くて、しかも車両編成が長いので、沿線に住んでいると貨物列車が通るときに、その振動と衝撃で、住居が揺れるのがよく分かります。

それも、貨物列車の多くが、静かな深夜に走りますから、深夜に揺れると、特に感じます。
もっとも、深夜に、その他の原因で、部屋が揺れるようなことをしていたら・・・べつなんですけどね。(笑)

なお、これは、東海道沿線のアパートで下宿していた大学時代の友人宅に、コンパ帰りにとめてもらった時の体験に基づくものであって、部屋の主は、もちろん男性でしたから、部屋が揺れるようなことはしてませんので、念のため。(笑)


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