ほんのり甘い香りに気づいて見上げると、杏の実がたわわ。
杏のやわらかな色合いを目にすると幸福感が生まれます。
完熟杏は香りよく果肉も食べやすい、旬が短いので見かけるたびに堪能します。
子供の頃によく食べたクレープは、生クリームやチョコバナナではなく、甘酸っぱいあんずジャムを薄く塗ったものでした。
美味しく感じる温かいジャムは、杏の香りが際立って子供心に本当に美味しく感じたものでした。
杏は、ドライフルーツにしてもいいもの。
半分に割って種を取り、低温のオーブンか果物乾燥機でセミドライにします。
これを、黄色いパプリカとオリーブオイルで蒸し焼きにして冷ませば、お互いの良いところがきわだった鮮やかな冷製サラダになります。
杏はカロテンが非常に豊富で、粘膜をうるおす効能があり、通便作用もあります。
種の中身(仁)は漢方薬の原料、杏仁 (きょうにん)。有名な杏仁豆腐の素ですね(生の種では食べられません)。
白きくらげは肺を潤す食材と言われていますが、氷砂糖と1時間半ほどゆっくり煮てトロトロにし、そこへ杏仁の粉を加えると咳や痰を切り、美肌に導く美味しいデザートになります。
冷たくても温かくてもおすすめです。
気分でレモン風味でさっぱりさせるか、生クリームで滑らかなコクを出すか、毎回悩ましいのです。
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