チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

スイスのゴミ事情(2): Zuerisack

2004年11月07日 07時30分10秒 | Weblog
チューリヒに来てまず買ったものの一つが、一般ゴミ用のゴミ袋です。これは、どんな袋でもいいわけではなく、チューリヒ市指定の Zuerisack という袋でなければいけません(本当は u の上にウムラウトが付くのですが、表記できないので、代りにeを付けています。ツューリザックのように発音します)。ミグロやコープなどのスーパーで売っています。大きさは3種類あって、中サイズ10枚セットで20数フラン(2000円くらい?)です。つまり、ゴミ捨ては有料だということです。

ベルンに以前住んでいたときは、袋は特に指定されないのですが、スーパーで売っているゴミ捨てようのステッカーを貼り付けないと回収されない仕組みになっていました。それで、今回もそうかと思っていたら、今度は袋自体が指定品だったわけです。

この袋に入れたゴミを、指定のコンテナに入れておくと、決まった期日に回収されます。回収日を知らせるカレンダーが事前に配布されます(ホームページからダウンロードもできるようになっています)。

この Zuerisack に入れないで捨てると、罰金として98フラン(約9000円)徴収する、とチューリヒ市のホームページに書かれています。実際に徴収された例も聞きました。きっと、中身を開いて、誰が捨てたかを調査するのでしょう。日本人が捨てたゴミなんて一発でわかります。

ゴミ捨ては受益者負担の原則で処理するというこのシステム、ゴミを減らす努力を促進する面は確かにあります。ゴミ袋が早く一杯にならないよう、分別できるものは出来る限り分別しようという気になります。日本のように、税金負担で、ゴミをいくら出しても同じ費用というのよりは優れているという気がします。日本で住んでいるアパートで、収集日にコンテナから大きなゴミ袋があふれ出ているのを見るたびに、もっと減らせるだろうに、と思ったものです。

スーパーで物を買ったときに、包装を解いて、トレイをスーパーの回収箱に捨てていく人がよくいるのを見て、最初は不思議に思っていましたが、これも、家庭ゴミを増やさないための知恵だったわけです。スーパーの方も心得ていて、きちんと回収箱を用意しています。また、店で物を買ったとき、「袋は要りますか?」と尋ねられることが多々あります。見りゃわかるだろ、と言いたくなるような状況でも尋ねられる、ということは、「要りません」と答える人が結構いるということなんでしょう。買物の時は袋持参、ってことです。余計な袋をもらって、ゴミが増えないために。

他方、自分の家からゴミを出さないために、公共の場所に捨てるというズルイことをする人がいるのも事実なようで、今回チューリヒではあまり目につきませんが、以前にベルンではよくそういう「犯行現場」を見かけました。

Zuerisack の中には、台所から出るいろいろなゴミが主に入りますが、あまり貯めこむと臭うのが難点です。ベランダがあれば、外に出しておけばいいのですが、今回の住居にはそれがないので、仕方なく部屋の中に置いておくと、暖房が行き届いていることもあって、生ゴミが……。