稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

もう終わりにならないか 一気飲み

2022年10月26日 | 日々
 学生時代、ぼくにまだ飲酒習慣がなかったころのこと。

 アルバイト先のバーで調子に乗って飲み過ぎてしまったことがあった。

 なんとか下宿には帰り着いたが、翌朝はひどい吐き気と頭痛。

 一日中寝ていたが、そのあくる日にも不快感をもちこしてしまった。

 「酒はもういらん」と思ったものだった。

 社会人になって飲酒の機会は増えた。

 それでも二日酔いに悩まされることはほとんどなかった。

 学生時代のあの体験が頭をよぎると、限界を超えることをしなくなったからだ。

 ところで、先日の報道によると、
京都地裁で一気飲みにかかわる和解事案があったそうだ。

     
        ( 京都地裁 )

 2016年、兵庫県のホテルで行われた
同志社大学ダンスサークルの合宿で毎夜の飲酒。

 一気飲みで一年生の学生(19歳)が急性アルコール中毒で死亡したという。

 その後、母親が大学側の責任を問い、
京都地裁に1000万円の賠償を求める訴えを提起。

 が、大学側は「大学の管理外で、安全配慮義務は生じない」との立場。

 すでに関係学生たちとは簡裁で和解済み。

 結局両者は大学側が母親に弔意を表すことで和解したという。

 確かに、中学、高校のクラブ活動ならともかく、大学でのそれはむずかしい。

 ただ、それとは別にこの種の死亡事故は、
圧倒的に大学が多い点には注目すべきだ。

 いわば子どもから大人への過程での一種の関門なのかもしれない。

 ただ、ぼくのように苦しい悪酔いだけですめばよいが、
命を落とすとなると、ことは深刻だ。

 大学側が配慮できる範囲の限界についてはわかるが、
せめて新入生のオリエンテーリングなどの機会に、
急性アルコール中毒の怖さなどを具体的に教えられないものか?などと思う。

 毎年入学してくる若い学生たち、彼らの多くは飲酒に無縁なのだから。

 一気飲みによる犠牲はもう終わりにしてほしいものだ。
コメント
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