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日米を問わず名選手を紹介。

木戸美獏

2009-06-17 21:13:28 | Weblog
実働は1956年から1961年迄、読売ジャイアンツに在籍した右腕投手です。公称171cm,70kgと全体的に現在の投手より小柄な投手が多い当時でも、かなり小柄な体型だったと記憶しています。何故彼を記憶しているかと言えば、多分オープン戦だったと思いますが、後楽園球場で、生まれて初めてプロ野球を見た試合が、結構乱打線になり、当然打ち込まれる投手が多かった訳ですが、その内でかなり好投したのが、木戸美獏だったと記憶しています。その前後も含め何回か、彼の投球を見ていますが、横手投げに近い投法で、決して球の速い投手ではなく、所謂技巧派投手だったのでしょう、その投球に迫力は全く感じませんでした。彼の投球を見たのは、私自身幼い時期だけの為、あまり分析は出来ませんが、通算成績を見る限り、活躍したのは1957年最高勝率で17勝を挙げた年のみであり、限られた期間だけ活躍する基本的には二流投手だったのでしょう。


通算成績   131試合   26勝15敗  防御率  3.28    246奪三振

ウバルド.ヒメネス(Ubaldo Jiminez)

2009-06-16 21:24:52 | Weblog
現在コロラドロッキーズの先発として活躍している、今年25歳の右腕豪速球投手です。2年前のポストシーズンで初めて彼を見ましたが、当時から兎に角球の異常に速い投手でした。先日、対マリナーズ戦で久し振りに彼の豪速球を見る事が出来て非常に嬉しいものでした。その試合でもストレート系は殆ど94,95マイル以上、最速は98マイルでした。相変わらずの球の速さでした。流石に2007年に82イニングスの投球回数ながら95マイル以上574回、100マイル以上7回、翌2008年には198.2イニングスを投げ95マイル以上1342回,100マイル以上4回、ストレート系の平均球速94.9マイルとリーグ屈指の球速の素晴らしさを誇っているだけの事はありました。投球フォームはかなり後方に手を引き、オーバースローに近いフォームから投げ下ろす感じですが、かなり上体の強さに頼ったフォームで、投手にとって非常に大切な肘の撓りは、かなり不足しており、その為でしょう?球の伸び、切れは今一つの感じがあります。しかし球の重さは素晴らしくズドンと食い込む、打っても遠くへ飛びにくい球質かと思います。彼を見ていると、マサカリ投法にする前の村田兆冶に非常に良く似ており、今後村田兆冶の様に腰のタメ、肘の撓りを覚えてより素晴らしい投手に成長して欲しいものです。


通算成績(2009.6.16現在)  64試合   21勝22敗    防御率  4.03 奪三振  312

杉山賢人

2009-06-12 22:22:51 | Weblog
1993年から2001年迄、西武ライオンズ、阪神タイガース、近鉄バッファローズ、横浜ベイスターズに在籍した左腕投手です。4球団に在籍しているのですが、彼のイメージとしては、西武ライオンズ時代しか思い浮かばない程です。もっと言えば入団1年目、リリーフ投手として大活躍した頃のイメージはもの凄く強烈なものでした。公称175cm,83kgですが、多分体重はもっとあったでしょう。その為か、腰の回転の少ない、やや開き気味の体勢のスリークォーターよりやや下からの投球は、意外と球速、球の伸び、切れはあったものの、打者に威圧感を与える球の重さには欠けていました。しかし1年目は、打者が慣れてないこともあり、セットアッパーとして十分に働らいたものです。その後絶対的な球威には欠ける事もあり、徐々に成績を落とし、多くの球団を経験する投手となりました。とは言え、通算成績でイニングス以上の三振を奪う力もあり、決して一流とは言い難い投手でしたが、妙に印象深い投手でした。


通算成績   333試合   17勝13敗   17セーブ    防御率 3.91

最後の300勝投手?(4)

2009-06-11 21:38:47 | Weblog
今回はメジャーで300勝に到達する投手がいるのかどうかを検証したく思います。現役で200勝以上の投手は、今年で47歳になるジェイミーモイヤーを始めとして、アンデイペティット、ペドロマルチネス、ジョンスモルツがいますが、残念ながら彼らの内からは300勝投手は現れないでしょう。モイヤーはもともと球が遅い為、衰えが解りにくいのですが、この年齢から残り50勝は厳しいでしょう。最も年齢の若いペティットも常に引退の発言をする等、残り80勝位の勝ち星は挙げられないでしょう。マルチネスに至っては、現在所属球団もなく、球威も恐ろしく落ちた為、どんな事があっても有り得ないでしょう。ジョンスモルツは本当に格好のいい投手で、今月にもメジャー復帰しそうですが、年齢も考えれば残り90勝は不可能でしょう。他の現役投手を見ても300勝投手は、多分出現しないでしょう。しかし日米で考えた場合300勝投手の出現の可能性は、強いて言えばメジャーの方が高いでしょう。その理由としては、年間の試合数が多い事、基本的に中4日のローテーションを組み、日本より登板数の多い事、又球数制限もあり、日本よりも投じる球数が少なく、優れたリリーフ投手と味方の打撃力次第では勝ち星に恵まれ易いかと思います。

エイドリアンベルトレー(Adrian Beltre)

2009-06-10 20:36:37 | Weblog
現在シアトルマリナーズで三塁を守っている右投右打の選手です。2004年ロサンゼルスドジャースで全てに於いて、自己最高の0.334,48本塁打、121打点を記録し、5年総額約60億円の契約でマリナーズに入団した選手です。現在もう一つ成績の振るわないマリナーズにおいて、日本での報道ではA級戦犯的評価を受けています。果たしてそんなに良くない成績の選手でしょうか?大いに疑問を感じるものです。確かに打撃成績を見る限り2004年の好成績とは程遠い数字に終始しています。しかし彼の2004年の好成績をまぐれと考えれば、その2004年を除いた年は意外とコンスタントな成績を残しています。確かにマリナーズとしては、高い年俸の割に働いていない選手と思うのでしょうが、どんな選手でも一度は輝く時期がある事を考えれば、彼の真の実力をここ数年の姿と理解する必要があるかと思います。更に彼は多くの強打者に見られる様に打つだけの選手ではなく、2年連続のゴールドグラブ賞が示す様に、守備範囲はもの凄く広く、更に制球力無比な強肩は素晴らしく、又盗塁もある数字期待出来る脚力もあり、決して打つだけの選手ではありません。どうしてもチーム成績の振るわないチームのスケープゴードにされている選手の様な気がしてなりません。


通算成績(2009,6.10現在)  1627試合  1638安打   0.270    246本塁打   887打点   

最後の300勝投手?(3)

2009-06-09 20:58:01 | Weblog
前回日本のエース,ダルビッシュ有投手に関して書きましたが、彼に限らず通算300勝を達成するには,もう一つ問題点があります。それ程の力もなくメジャー指向の選手も結構いるものですが、有力選手程真剣に考えているメジャー挑戦です。現在ダルビッシュ有は、メジャーへの関心がない旨の発言をしている様ですが、実際メジャー挑戦したいと言う発言は、なかなかしづらいものでしょうし、現実の心の内は解らないものです。つまりメジャー移籍により、日本プロ野球での記録はストップする訳です。日米合算記録は,あくまでも参考記録だと思います。レベルも違い,又試合数も異なる記録を合算する事には,非常に疑問を感じるものです。その数字自体にケチをつけるつもりはありませんが,矢張り個々の記録として扱うべきかと思っています。今後投手に限らず、将来性豊かな選手は登場するのでしょうが、彼らの内、ある割合の選手はメジャー挑戦をすると思われる為、意外と従来の記録は塗り替えられない侭終わる可能性も高いかと思います。ある意味昔の選手には記録を破られないで済むという利点があるかとさえ思われます。

高木宣宏

2009-06-08 21:34:29 | Weblog
実働は1982年から1986年まで、その後肩を痛め1989,1990年と全て広島カープ時代に記録しています。ベースボールマガジン社から出版されている、週刊プロ野球セパ誕生60年という雑誌に彼の投球の写真が掲載されていました。その写真を見て不覚にも、もの凄く素晴らしかった時代の高木宣宏を忘れていた事に気付きました。彼の全盛期、といっても活躍したのは、1985年僅か1年、もっと言えばオールスターまでの半年だけの記憶が鮮明に浮かび上がってきました。それ程印象深い投手でした。公称178cm,70kgと細身の体の、スリークォーターよりやや高い位置のスウスポーから繰り出される球は、非常に軽いながらも、本当に速く、伸び、切れ共に十分にあり、切れ味鋭いカーブもあり、今後どんなに素晴らしい投手に育っていくのか、非常に興味を持って見ていました。しかしスタミナ不足もあり、更に素晴らしい肘の撓りに、下半身の力が付いていかなかったのでしょうか、肩や肘の故障に見舞われ,その他の年は殆ど活躍出来ませんでした。結果としては大成できなかった投手でしょうが、一時的にも光り輝いた時期を見られただけでも,幸せを感じさせる投手でした。


通算成績    97試合   16勝18敗   防御率 3.86    221奪三振

最後の300勝投手?(2)

2009-06-06 22:09:17 | Weblog
前回触れましたダルビッシュ有の300勝への可能性に就いて、もう少し掘り下げて見たく思います。現在日本プロ野球の先発投手では、他の投手を総合力では圧倒する程の実力を持っています。球速、球の伸び、切れ、変化球の多彩さ、完投も可能なスタミナ、若いのにかなり円熟している投球術等、全ての部分に於いて、正にパーフェクトに近い投手です。2年連続15勝以上、今年も現在までで既に7勝と抜群の成績を納めています。今年で入団5年目、8月に23歳になる彼ですが、今日現在通算55勝の彼に300勝の可能性があるのでしょうか?今年も含め平均15勝を続けたとしても、今年も含めて約16年間かかります。つまり40歳近くの歳になるまで、毎年15勝前後の勝ち星を挙げる事は、現状のローテーションが大きく変化しない限り、もの凄く安定性のある投球を常に保ち、且つバックの援護にも恵まれる事が必須かと思われます。又投手には打者以上に故障に災いされる可能性が高い事も危惧されます。前回も触れましたが非常に実現困難な300勝でしょうが、現在の投球を見る限り不可能とは思えないので、是非彼には頑張って貰いたいものです。

最後の300勝投手?(1)

2009-06-05 20:28:55 | Weblog
今日メジャーリーグのビッグユニットことランディジョンソンが通算300勝を達成しました。かっての恐ろしいまでの快速球は流石に影を潜め、最速でも92マイルと150kmには達していませんでしたが、まだまだ伝家の宝刀スライダーは威力を秘めていました。本当に素晴らしすぎる投手です。メジャーでは彼が最後の300勝投手になるだろうと言われているみたいです。又日本では1984年に達成した鈴木啓示以来300勝投手は出現していません。では今後300勝投手の出現はあるのでしょうか?先ず日本での可能性に就いて触れてみます。基本的に大きく変化したのは、かって300勝以上の勝星を挙げた6人の投手達と、現在の投手では全くローテーションが違う事です。現在の先発は中5日、中6日が多く、分業制が進み、先発投手がリリーフをする事はまず有り得ません。従って年間30試合強の登板数に終わる投手が多く、又昔程完投にこだわらない為、先発投手に勝敗の付かないケースも数多く見られます。その条件の内で、年間20勝以上は非常に困難な数字であり、余程安定した投球内容で味方の援護にも恵まれなければ達成出来ないかと思います。単純計算をして、その20勝が15年、少しレベルを下げても15勝が20年という事になり、300勝達成にはもの凄く投球に安定感があり、且つ味方の援護に恵まれ、更に長い間活躍出来るだけのスタミナがあり、故障も殆ど無い事が要求されると思われるので、誠に残念ながらその様な投手は、多分今後現れないかと思います。しかし強いて選べば現役投手で一番可能性があるのはダルビッシュ有と思われ、彼の更なる活躍を見て行きたく思います。

乗替寿好

2009-06-04 20:58:58 | Weblog
実働1970年から1974年、西鉄ー太平洋クラブライオンズ、広島カープに在籍した左腕投手です。史上最高の大豊作の1968年のドラフトで、西鉄ライオンズに一位指名東尾修に次ぎ、二位指名された投手です。後に大成する選手が多いドラフトながら、実力不足の彼は残念ながらプロでは通用出来なかった選手と言えるのでしょう。当然あまり登板機会はなかったのですが、僅か2,3試合だと思いますが彼の登板を見る機会がありました。悲しいかな彼の投球には、所謂二線級投手に多く見られる欠点が非常に目立ったものでした。先ず第一に、腰の開きが早く、これにより打者には投球が非常に見易くなります。又伸びる球を投じる為に必要な、肘の撓りにも著しく欠けていました。スリークォーターよりやや低い位置から投じていましたが、球速にも恵まれず、全般的に現在の投手より球速において劣る、当時の投手の内でも決して速い部類には入れない球速だったと思います。又武器と成り得る程の変化球もなかったかと記憶しています。当時黒い霧事件により弱体化した西鉄ライオンズでなければ、登板の機会のなかったレベルの投手と言っていいのでしょう。


通算成績   57試合   0勝7敗   棒暁率  5.18    49奪三振