1970年のシーズン、大杉勝男はキャリアハイのシーズンを迎えます。前年までは恐ろしい程の長打力はあるものの、未だ打撃に粗さが見かけられ、三振も多かったのですが、このシーズンは本当に絶好調で0.339.44本塁打,129打点と抜群の成績を残し、本塁打と打点の二冠王に輝いています。打率こそ同僚の安打製造機張本勲の0.383には、遠く及ばないながらも、0.339で堂々の二位の座を占めています。本当にこの年の大杉勝男の打撃の恐ろしさは、歴代の強打者の内でもトップクラスではなかったかと思います。もの凄くチャンスに強く、又広角に長打を放てる技術等、もの凄く素晴らしいものでした。張本勲とのコンビは当時OH砲として恐れられ、セリーグのON砲ともよく比較されましたが、人気面では劣っていても、実力面では決して劣るものではなかったと思います。しかし当時の球団に色々な問題があったのでしょう。翌年以降徐々に大杉勝男は成績を落としていきます。