今回は大杉勝男の守備、走塁に関して触れたく思います。豪打、強打を欲しいままにした大杉勝男でしたが、残念ながら守備、走塁に関しては良い評価は殆どなかったと思います。先ずは守備面ですが、殆どファーストでしたが、守備範囲、捕球能力共に優れているとは言えませんでした。しかし大きなミスは少なく、良く評価すればそれなりに無難にこなしており、同球団の同僚、張本勲の様に打っても、守っても安打製造機と揶揄される程の致命的なエラーをするレベルではありませんでした。1972年、ゴールデングラブ賞を獲得していますが、決してその賞を獲得出来る程の守備力ではありませんでした。又走塁に関しても、脚はかなり遅く、その為か次の塁を狙うという走塁は殆ど見られず、彼にとっては、かなりマイナス要因だったと思います。脚が遅く、チャンスに登場する機会の多い選手に多く見られる様に、大杉勝男の場合、併殺打は非常に多かったものです。しかし彼の場合、無類の勝負強さを活かし、併殺打の多さを跳ね返す程、チャンスには素晴らしく強く、数多くのタイムリーヒットを多く打ったものです。