totoroの小道

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2007 海の命 課題作り

2022-03-13 14:17:41 | 6年 国語

今日は、「海の命の問題作り」に取り組みました。

最初に、先週の初発の感想を一覧表にした物を配り、ノートに貼りました。友達がどこで感想を持っているのか、興味津々でしばらく眺めてから貼り付けていました。

問題を作る際に指示したことは次の二点です。「主人公の言葉や行動が、普通ではありえないおかしいものを見付けて、それから課題を作りなさい」「ただし、1のお父さんとの関わりについては、太一はほとんど登場しないので太一の言動でなくてもよい。」

本来は1の「お父さんとの関係」から、問題を作るべきです。しかし、主人公でないところから問題を作るのは少し難しいと考え、2の「与吉じいさと太一の関係」を先に取り上げました。問題の作り方の感覚をつかんでから、大問題と作り方の難しい場面とに取り組んだ方がよいと考えたからです。

各班で十分間おかしな所を見付け、問題を作りました。それを黒板にはりました。
①「太一は普通に弟子にしてくれといえばいいのに、なぜ『つえの代わりに』と言ったのか?
②なぜ与吉じいさでないといけないのか
③何で千匹に一匹でいいのか
④なぜ村一番の漁師だからといって太一の海になるのか
⑤なぜ死んだら海に帰るのか(3グループ)
の5つの意見がでました。ここから話し合いが始まります。

子供たちは、私の指示を忠実にとらえています。これは聴き方が鋭くなった証拠だと思いました。「『主人公の言葉や行動が、普通ではありえないおかしいもの。』でしょ。だったらあれは、おかしくないよね。」といったつぶやきが聞こえるからです。つまり、どれがいい課題かどうかでなく、どこが一番おかしいかおかしくないかという思考で話し合いが進んでいったのです。

①の課題については、普通なら「弟子にしてください。」と何度もお願いして、それでもダメなら、最後の手段みたいに言う言葉なのに、こんな強いたのみ方はおかしいと言うのです。しかし、提案した班の子供たちが、途中でなにやらひそひそ話し合ってからこういいました。「私たちの提案を、取り下げます。ここはおかしいと思ったけれど、よくよんでみたら、もう少し前に弟子にしてくれるように普通にたのんだことが載っていました。だから、杖という言葉は気にかかるけどそれほど大きな問題でなくなりました。」これで、この課題は小問題ということになりました。

②の課題については、他にもたくさん漁師はいるはずなのに、なぜだと言うことになりました。K君が、「太一は、お父さんにあこがれ、お父さんのような潜り漁師になりたかったと思うんだ。それなのに、与吉じいさはつりをする人だから、与吉じいさの弟子になるのはおかしい。」と言います。「確かにそうだ。」という意見が続きます。ところが「太一のお父さんは、だれももぐれない深い海に一人で潜れる人だから、お父さんに変わる人がいなかったんじゃないのか?」という意見がでて、全員「お~。そうだ。」とこの問題は、ここで解決してしまいます。「お父さんに代わって潜り漁師を教える人はいないから、この瀬のことを詳しく知っている与吉じいさに弟子入りしたんだ。」とすっきり納得した様子でした。

③の課題は、もっと賛成が集まると思いました。でも、この意見が一つ出てから、だれも何も言わなくなりました。「自然保護だと思うの。だって、海に千匹いる魚を全部捕っちゃったら、次からとる魚がいなくなるじゃない。1匹だけ獲れば、また残った魚が子どもを生んで今まで通り魚がたくさんいると思うよ。」

④ここは、「おかしい。変だ。」がたくさん出されました。しばらくして、「父を最後に潜り漁師がいなくなった。」という事を根拠にして、だから「太一の海何じゃないか。」という意見が出されました。ここで、みんなが本気になります。「いや、潜り漁師はいなくなったけど、船に乗って釣ったり、網で獲ったりする人はいるはずだ。」という意見も出ます。

⑤グループの話し合いの中ですでに、「『帰る』っておかしい。『帰る』と言うことは、どこからか『来た』ということでしょ。どこから来たのよ。」などと話していました。これが紹介されました。これに対する答えは、「う~ん...........................」

ここで1時間過ぎてしまったので、多数決を獲ると、⑤が20人、④が9人でした。そこで⑤を大問題にして、残りは小問題として扱うことを確認し合いました。


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