人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「東京・春・音楽祭2015」先行発売チケットを買う~一般発売は24日から

2014年11月20日 07時13分41秒 | 日記

20日(木)。わが家に来てから54日目を迎えてすくすく育つモコタロです 

 

          

           加山雄三風に・・・・・幸せだなぁ、ぼかぁ メシ食ってる時が一番幸せなんだ!

 

  閑話休題  

 

来年3月~4月に上野で開かれる「東京・春・音楽祭2015」の先行発売分のチケットが解禁になっています 私もうっかりしていましたが、すでに11月9日からは4月4日と4月7日のワーグナー「ニーベルングの指輪~第1夜:ワルキューレ」と4月12日のベルリオーズ「レクイエム」が、11月10日からはオペラ以外のいくつかのコンサートが先行発売されています 先行発売は21日(金)までで、一般発売は11月24日(月・祝)開始です

 

          

 

早速、音楽祭のホームページから名前を登録して、以下の7公演を予約・購入しました

①3月20日(金)午後7時 東京文化会館小ホール  東京春祭チェンバー・オーケストラ

②3月21日(土)午後4時 東京藝大奏楽堂      リヒテルに捧ぐ 舞踏協奏曲『オーバード』

③3月22日(日)午後3時 東京文化会館小ホール  若き名手たちによる室内楽の極み

④3月25日(水)午後7時     〃          ブラームスの室内楽

⑤4月4日(土) 午後3時 東京文化会館大ホール  ワーグナー「ニーベルングの指輪~ワルキューレ」

⑥4月9日(木) 午後7時 東京文化会館小ホール  スクリャービン 野平一郎

⑦4月12日(日)午後3時 東京文化会館大ホール  ベルリオーズ「レクイエム」

3月13日(金)午後7時から東京文化会館小ホールで開かれる「東京春祭オープニングコンサート」と、4月5日(日)11時から21時まで5部に分けて開かれる「東京春祭マラソン・コンサート:古典派~楽都ウィーンの音楽家たち」はまだ詳細が決まっていませんが、聴きに行くことになると思います

 

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METライブビューイングでモーツアルト「フィガロの結婚」を観る

2014年11月19日 07時01分33秒 | 日記

19日(水)。わが家に来てから53日目を迎えたモコタロです 

 

          

           HTBって何だよ? まさか「水曜どうでしょう」の・・・・

 

  閑話休題  

 

昨夕、東銀座の東劇でMETライブビューイング、モーツアルト「フィガロの結婚」を観ました キャストはフィガロにイルダール・アブドラザコフ(バス・バリトン)、スザンナにマルリース・ペーターセン(ソプラノ)、伯爵夫人にアマンダ・マジェスキー(ソプラノ)、伯爵にペーター・マッティ(バリトン)、ケルビーノにイザベル・レナード(メゾソプラノ)、指揮はジェイムズ・レヴァイン、演出はリチャード・エアです

 

          

 

平日の夜ということもあってか、会場の入りはまばらです。せいぜい60人くらいでしょうか。私は東劇でオペラ映画を観る時には必ず左ブロック後方の右通路側席を取ります。今回はSー10番を取りました

ジェイムズ・レヴァインの指揮で序曲が軽快に始まります 英国の演劇・映画演出家リチャード・エアは、舞台を原作の18世紀から1920年代に移し、現代に近い感覚でオペラの世界を表出しようとします。したがって男性陣はスーツ姿です

序曲から第1幕に移りますが、音楽の流れが絶えることがありません リチャード・エアの演出はモーツアルトの音楽の流れを絶やさないように、回り舞台を有効に使ってテンポよく場面転換を図ります 幕間のインタビューでアルマヴィーヴァ伯爵役のペーター・マッティが語っていましたが、歌手としては全体の流れに乗って自然に歌うことが大事、ということのようです

このオペラはアリアに次ぐアリア、そして合唱と、音楽が止まることなく続きます。第1幕だけでも、フィガロのカヴァティーナ「殿様、もし踊りたければ」、ケルビーノのアリア「自分で自分が分からない」、フィガロのアリア「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」・・・・と次から次へと有名なアリアが繰り出します。「音楽が止まらない」という状況が一番端的に現われているのが第2楽章のフィナーレです ソロが二重唱に、二重唱が四重唱に、四重唱が八重唱(フィガロ、スザンナ、伯爵、伯爵夫人、バルトロ、マルチェリーナ、バジリオ、アント二オ)へと歌い手がだんだん増えていき、最後に「こらからどうなってしまうんだろう?」という大団円を迎えます この魅力はモーツアルトならではでしょう

バリトンのペーター・マッティはMETの「セヴィリアの理髪師」でヒロインのフィガロを歌って満場の喝さいを浴びていました スウェーデン生まれの彼は、姉妹作品とも言えるこの「フィガロの結婚」では、まったく役どころが違う伯爵を歌っていますが、背丈もあり堂々たる体格の持ち主で、歌も魅力的なバリトンなので、こちらもはまり役です

伯爵夫人を歌ったペーターセンはアメリカ生まれで、今回がMETデビューとのことです。第2幕で歌うカヴァティーナ「愛の神よ、安らぎを与えたまえ」、第3幕で歌うレチタティーボとアリア「スザンナは遅いのね~楽しい思い出はどこへ」では、伯爵夫人に成りきってビロードのような声で歌っていました。声も美しいし美貌の持ち主なので人気が出るでしょう

フィガロを歌ったアブドラザコフはロシア生まれですが、METでは「ドン・ジョバン二」でデビューしていることもあって、モーツアルトは得意のレパートリーです。第1幕のアリア「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」をはじめ、聴かせどころをビシッと決めました。演技も素晴らしいと思います

ケルビーノを歌ったイザベル・レナードは先日観たMETライブの「コジ・ファン・トゥッテ」でドラベッラを歌ったメゾソプラノです 今回はズボン役に挑戦しましたが、何ともチャーミングな小姓でした。第1幕で歌うアリア「自分で自分が分からない」、第2幕で歌うカンツォーナ「恋とはどんなものかしら」を少年の心で歌っていたのが印象に残ります

さて、このオペラ「フィガロの結婚」の主人公はもちろんフィガロですが、実はもっと重要な人物がいるのです。それはスザンナです スザンナがいなければこの物語はとんでもない結末に至っているはず。あらゆる局面で機転を働かせて難局を乗り切る能力をもっているスザンナこそ本当の主役なのです その意味で、このオペラは「スザンナの結婚」と言っても良いかも知れません

誰にもそう思わせる力を発揮したのがドイツ生まれのソプラノ歌手マルリース・ペーターセンです 彼女は歌が上手いのはもちろんのこと、身体能力が高いのか演技も素晴らしく、完全にモーツアルトの音楽に乗り切っていました

午後6時45分に始まったライブビューイングは、途中で休憩や歌手へのインタビュー等があり、カーテンコールの中、10時20分頃終演となりました したがって、わたしは例によって睡眠不足です

もし、これから初めてオペラを観たいと思う人がいたら、このMETライブの「フィガロの結婚」をお薦めします 一度で絶対好きになります。賭けてもいいです

 

          

 

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「シュトイデ・クァルテット」でラヴェル、ベートーヴェン、シューベルトの弦楽四重奏曲を聴く

2014年11月18日 07時01分19秒 | 日記

18日(火)。わが家に来てから52日目を迎えたモコタロです 

 

          

           おれは暗黒の帝王だ~ ゴジラの子供じゃないぞ~

 

  閑話休題  

 

昨夕、浜離宮朝日ホールでシュトイデ・クァルテットのコンサートを聴きました プログラムは①ラヴェル「弦楽四重奏曲ヘ長調」、②ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第11番ヘ短調”セリオーソ”」、③シューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調”死と乙女”」です 下のチラシには3曲目のシューベルト「死と乙女」の表示がないので、その時点では何を演奏するのかは決まっていなかったことになります

なぜ私がこのコンサートを聴きたいと思ったかと言えば、4月16日にサントリーホールで開かれた「トヨタ・マスタープレイヤーズ・ウィーン」の東京公演でコンサートマスターを務めたのがウィーン・フィルのコンマス、フォルクハルト・シュトイデだったのです ベートーヴェンの「交響曲第3番”英雄”」などを演奏しましたが、少人数ながらフル・オーケストラのようなド迫力の演奏を主導したのがシュトイデでした また、ヴァイオリン独奏の局面ではウィーン情緒たっぷりの演奏で楽しませてくれました その時以来、彼が来日する機会があれば是非聴きたいと思っていたのです

 

          

 

自席は1階10列7番、センターブロック左通路側席です。会場は8~9割方埋まっている感じです 拍手の中、4人のメンバーが登場します。左から第1ヴァイオリンのシュトイデ、第2ヴァイオリンのホルガ―・グロー、ヴィオラのエルマー・ランダラー、チェロのヴォルフガング・ヘルテルという態勢です   

最初に演奏するラヴェルの弦楽四重奏曲ヘ長調は、アルバン・ベルク・クァルテットのCDで予習しておきました

 

          

 

シュトイデの合図でラヴェルの第1楽章が開始されます。この曲はフォーレに献呈するために作曲されたのですが、フォーレのような、ドビュッシーのような、ひとことで言うと”浮遊感”を感じさせる曲想です 下に着地しそうで足が地面に着かない、というようなフワフワした感触です 第2楽章はピツィカートを多用した弾むような音楽が続きます。この楽章が終わると後方の席から拍手が聞こえてきました。明らかなフライングです 第3楽章は美しい緩徐楽章です。チェロが良い音色で響きます そして第4楽章は急かせるような激しいパッセージが走り廻ります。

シュトイデを中心に色彩感豊かでニュアンスに溢れる演奏を展開し、会場一杯の拍手を受けました

2曲目はベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番”セリオーソ”です この曲もアルバン・ベルク・クァルテットのCDで予習しておきました

 

          

 

第1楽章の冒頭は、まさに慟哭です ベートーヴェンの苦しみを感じます。第2楽章はバッハのフーガを思い起こします。ベートーヴェンは緩徐楽章がたまらなく美しいと思います 続けて演奏される第3楽章は、まるで何かと対決する決意のような強さを感じます そして第4楽章は悲しげなメロディーが続いていたかと思いきや、急に明るい曲想に転じ、まるで苦悩を乗り越えた歓喜のような雰囲気のうちにフィナーレを迎えます それもそうでしょう。この作品を書いた頃は、ベートーヴェンが交響曲第3番”英雄”や第5番”運命”を書いていた時期に当たるからです。暗から明へ。苦悩から歓喜へ。ベートーヴェンの生涯のテーマです

シュトイデを中心とする演奏は集中力に満ち、ベートーヴェンの魅力を余すところなく表出した聴きごたえのある演奏でした

 

          

 

休憩後はシューベルトの”死と乙女”です。第1楽章冒頭の”シューベルトの運命の動機”とでも呼びたくなるような激しいパッセージを聴いていると、隣の若い女性が両手で顔を覆ってしばしジッとしているかと思ったら、今度は首を横に振ったりしているのが見えました 余程この曲に悲しい思い出でもあるのだろうか、などと勝手な想像をしながら耳は4人の演奏に傾けていました

激しい第1楽章の後、悲しみに満ちた第2楽章に入ります。悲しい音楽と言うよりは”祈り”のような音楽と言った方が良いかも知れません そして第3楽章は切羽詰ったようなスケルツォです。そして第4楽章のプレストのフィナーレを迎えます。渾身の演奏でした

鳴り止まない拍手に、シュトイデが「ヨゼフ・ランナーの〇〇を演奏します」と日本語で言いました 〇〇の部分は聞き取れませんでした。そして、まさにこれぞ”ウィーン・フィルの音”といった絹のように柔らかく美しい音色で、しかもウィンナ・ワルツ特有のアクセントでワルツを演奏しました あとでロビーの電子掲示板で確かめたら「ヨゼフ・ランナー作曲シュタイヤ-舞曲」と書かれていました

 

          

 

私がコンサートを聴いて良かったかどうかの基準としているのは「もう一度、その演奏者のコンサートを聴きたいと思うか」ということです その点で言えば、シュトイデ・クァルテットは間違いなくもう一度聴きたい弦楽四重奏団です

ところで、隣の席で顔を覆って深刻な表情をしていた若い女性はどうしたかって?アンコールを聴いて、頭の上で両手を叩いて喝采していました。何の心配もありません

 

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昭和音大のブラームス「第2交響曲」、東京藝大のチャイコフスキー「第5交響曲」を聴く

2014年11月17日 07時02分11秒 | 日記

17日(月)。わが家に来てから51日目を迎えたモコタロです 

 

          

          エサでおいらを釣ろおっていうコンタンだね。ほしいよ、それ

 

  閑話休題  

 

昨日、ミューザ川崎で音楽大学フェスティバルを聴きました 出演・プログラムは①昭和音楽大学がブラームス「交響曲第2番」を、②東京藝術大学がチャイコフスキー「交響曲第5番」を演奏しました

 

          

 

自席は2CA2列38番、2階のセンター右ブロック、左から3つ入った席です。ステージを客席が囲むワインヤード方式の会場は9割方埋まっている感じです 大学オーケストラの競演ということで、学生たちの家族・親戚・友人・知人を中心に関係者が多数詰めかけたと思われます 私のように、プロ・アマ問わず純粋に音楽を楽しみたいという聴衆は少数派でしょう

前半は昭和音楽大学の演奏ですが、演奏前に大学同士のエールの交換ということで、東京藝大のブラス・アンサンブル+打楽器の15人が同大4年の久保哲朗君作曲によるファンファーレを勇壮に演奏し喝さいを浴びました

昭和音楽大学の学生たちが入場します。会場のあちこちで「あ~女の子ばっかりだ~」という声が聞こえます。コンサートミストレスの池田実結さんを含めてヴァイオリン奏者は26人ですが、そのうち男子学生はたったの1人です ヴィオラは3人、チェロは4人、コントラバスは3人で、管楽器は9人です。総勢80人のうち男子は20人。男子比率25%ということですね オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスというオーソドックスな態勢をとります

1996年7月からマルメ歌劇場音楽監督を務め、昭和音楽大学の講師を務める大勝秀也が登場、ブラームスの交響曲第2番の演奏に入ります

ブラームスは20年近くかけて完成させた交響曲第1番の後、肩の荷を降ろしたかのように、第2番を南オーストリアのヴェルター湖畔のペルチャッハで短期間のうちに作曲しました 明るく穏やかなこの曲は後世の人たちから「ブラームスの田園交響曲」と呼ばれました

全体を通して印象に残ったのは女性オーボエ奏者の演奏です そして、第4楽章における弦楽器のうねる様な演奏は素晴らしいのひと言です 終演後、すかさずブラボーがかかりましたが、学生たちは持てる力を存分に発揮しました。あらためて拍手を送ります

休憩後は、最初に昭和音大のブラス・アンサンブル9人が登場、同大3年の野呂望君作曲によるファンファーレを輝かしく演奏し喝さいを浴びました

東京藝大の学生たちが入場します。こちらも昭和音大ほどではないにしても、圧倒的に女子学生が多いようです 男子学生は、ヴァイオリンセクションに4人、ヴィオラに3人、チェロに4人、コントラバスに4人、管打楽器に9人と、総勢77人のうち24人が男子学生です。男子比率31%ということですね。コンサートミストレスの城元絢花さん以下、オケは昭和音大と同じ態勢をとります

イギリスやオーストラリアのオーケストラの桂冠指揮者の肩書を持ち、東京藝大主任教授を務める尾高忠明が登場、チャイコフスキーの交響曲第5番の演奏に入ります この曲の特徴は、第1楽章の冒頭に出てくるテーマがすべての楽章に表情を変えながら登場することと、第3楽章にスケルツォに代えてワルツを据えたことです

第1楽章はクラリネットの暗い旋律から入りますが、このクラリネット奏者が非常に上手いのです そして、オケの要になるオーボエ奏者もかなりの実力者です ホルンも良いし、ファゴットも素晴らしい、管楽器群は本当に実力者揃いです。弦楽器群も半端ない集中力を見せます

第1楽章が終わったところで、何を勘違いしたか、2階席後方から「ブラボー」らしき声がかけられました。あれはいったい何だったのか

かつて、今の首相が福島の現状に対して『アンダー・コントロール』と自信満々に言っていましたが、東京藝大オーケストラは尾高忠明のもと、完全に『アンダー・コントロール』の状態にあり、自信満々に演奏していました 優れた指導者に導かれた演奏者は思う存分、自然と実力が発揮できるようです

最後の音が鳴り終るや否や、会場一杯の拍手とブラボーが飛び交いました 学生オーケストラの最高峰の演奏かも知れません。これ程集中力に満ちたダイナミックな演奏はプロでもなかなか出来ないのではないか、とさえ思いました

音楽大学フェスティバルは今後、11月24日、12月6日、7日と続きますが、残念ながら私は別のコンサートの予定が入っていて聴きに行けません 皆さん、学生オケだからと言ってバカにしてはいけません。この日の東京藝大の演奏が証明したように、プロ顔負けの素晴らしい演奏をすることもあるのです もちろん、それには誰が指揮をするのかが大きな要素になることは言うまでもありませんが 学生オケの入場料は安いので(今回のフェスティバルは1回1,000円)、是非聴きにお出かけください

それにしても、いつも学生オケを聴くたびに思うのは、彼ら、彼女らは今は良いけれど、卒業したらどうするのだろうか、ということです 同じ大学生の子どもを持つ親として、他人事ながら心配になります 娘は4年生の美術大学に通いましたが、目指していたデザイン関係の職には就けず、アルバイトで糊口をしのいでいます。音楽にしても美術にしても、就職は極めて狭き門。現実は厳しいですね。学生の皆さんには”今”を精いっぱい頑張って欲しいと思います

 

          

 

3時に始まったコンサートは5時に終了しましたが、外に出るとすっかり夜の帳が降りていました ミューザ川崎はクリスマス・イルミネーションで輝いていました。ここで一句。「クリスマス、大人にとってはクルシミマス」 おそまつ

 

          

 

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インキネン+日本フィルでマーラー「交響曲第7番ホ短調」を聴く~アフターコンサートも

2014年11月16日 08時56分57秒 | 日記

16日(日)。わが家に来てからちょうど50日目を迎えたモコタロです 

 

          

          このベルリンの壁を越えて自由を求めたいんだけど・・・・

 

  閑話休題  

 

昨日、サントリーホールで日本フィルの第665回東京定期演奏会を聴きました プログラムは①シベリウス「交響詩”大洋の女神”」、②マーラー「交響曲第7番ホ短調”夜の歌”」で、指揮は日本フィル首席客員指揮者のピエタリ・インキネンです

 

          

 

プレトークがあるのを知らないでサントリーホールに着くと、すでに場内からトークらしき声が聞こえてきました 途中から聞いても中途半端になるので、ホワイエでコーヒーを飲みながらプログラムを読んで”予習”することにしました

自席は2階C11列13番、センター左ブロックの通路から2つ入った席です。会場は8割方埋まっている感じです オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといったオーソドックスな態勢をとります。コンマスは客員で、2012年から仙台フィルのコンマスを務める西本幸弘というヴァイオリニストです

1曲目のシベリウスの交響詩「太陽の女神」は1914年、アメリカのコネティカット州で開かれたノーフォーク音楽祭のために委嘱された作品で、同年6月4日にシベリウス自身の指揮で初演されたとのことです シベリウスがアメリカに渡っていたとは初めて知りました。ドビュッシーの海とは違ったシベリウス特有の曲想で、寄せては返す波の様子が描かれています

 

          

 

約11分の演奏の後は15分の休憩です。まあ、この辺は仕方ないところでしょうか 休憩後は待ちに待ったマーラーの交響曲第7番です。この曲は5楽章から成っていますが、第3楽章のスケルツォを中央にして、その両側(第2、第4楽章)に「ナハトムジーク」(夜曲)とマーラーが名付けた楽章が置かれ、最初と最後の両端楽章に大規模な楽章が置かれる、シンメトリックな配列になっています

解説によると、マーラーは「ナハトムジーク」と呼んだ第2楽章と第4楽章を最初に作曲し、後から残りの3つの楽章を書いたようです

インキネンのタクトで第1楽章が開始されます。冒頭、ホルン(ユーフォニウム)によって不穏な雰囲気の主題が奏でられます。しばらくインキネンの指揮ぶりを観ていましたが、ずい分、頭や身体を動かす指揮者だな、と思いました チョン・ミュンフンのように、静から動へ移る際に、メリハリを付けてビシッと決めるというよりも、常に一連の動作の続きとして流れを作って行くような指揮をします したがって”常に動いている”という印象を強く受けます 第2楽章は森の中に迷い込んでしまったような不安を抱かせる印象の音楽です。第3楽章は一転、不気味なワルツです。まるでベルリオーズの「幻想交響曲」の終盤に登場する魑魅魍魎が踊っているかのような音楽です

第4楽章「ナハトムジーク」は2台のハープ、マンドリン、ギターが登場し、モーツアルトの「ナハトムジーク」を想起させますが、ハープとマンドリンはまだ良いとして、ギターはまったく目立ちません 最初にオケを見渡した時、どこにギターとマンドリン奏者がいるのか、まったく分かりませんでした。なぜマーラーは大管弦楽の中でたった1本のギターを採用したのか?理解に苦しみます よほど指揮者がバックのオケの音を抑えて演奏しないと、アコースティック・ギターの音は殺されてしまいます 目で見ることによってその楽器の音が聴こえることもあるので、せめてギター奏者とマンドリン奏者は指揮者の真ん前に座らせるとか、視覚的効果を狙った方が良いように思います

さて、最後の第5楽章はロンド・フィナーレです。それまでの4つの楽章の世界をすべて打ち破り、いきなりティンパ二が炸裂して管弦楽が音の行進を始めます はっきり言って、これは”勝利宣言”です しかし、マーラーは何に対して勝利を宣言したのか?私には分かりません

最後の音が鳴り終るや否や、会場後方からブラボーがかかり、大きな拍手が続きました こうして生でマーラーを聴き終えて、やっぱりマーラーは素晴らしいなと思いました。家の中でチマチマと聴く音楽ではありません 「10枚のCDよりも1回のコンサートを!」このキャッチフレーズはマーラーやブルックナーにこそ相応しいと思います

終演後、何と「アフタートーク」がある、というので自席に座って待つことにしました 日本フィルはプレトークあり、アフタートークあり、と会員獲得のため様々な仕掛けをしているようです。どこのオーケストラも生き残りのために大変ですね

 

          

 

かなりの聴衆が席に残っています。おそらく2階席の人たちを一階に集めたらすべての席が埋まってしまうのではないか、と思われるほど多くの人がインキネンの再登場を待ちます 待っている間、プレトークを担当した音楽評論家のオヤマダ・アツシ氏が登場し、

「インキネンさんは、いま演奏を終えたばかりなので、シャワーを浴びさせてくれということなので、しばらくお待ちください」(会場

と話し、つなぎとして、インキネンがタクトをとって日本フィルを振る今後のコンサートの聴きどころを紹介しました 来年4月にカナダのピアニスト、アンジェラ・ヒューイットを迎えてブラームスのピアノ協奏曲第1番を弾くコンサートはブルックナーの交響曲第7番とのカップリングで非常に魅力的です 是非聴きに行こうと思います。ヒューイットと言えばバッハとかショパンのイメージが強いのですが、その彼女がブラームスをどのように演奏するのか、また、彼女はスタインウェイではなくファツォーリを弾くのかどうか、これも楽しみです

さて、拍手に迎えられてインキネンがカジュアルなジャケット姿で登場します 女性の日英通訳を介してオヤマダ・アツシ氏のインタビューが始まります。とっかかりに、インキネンがラーメン好きという情報があることについて質問します

オヤマダ(以下・オ)「インキネンさんはラーメン好きと聞いていますが、どこのラーメンが一番お好きでしょうか

インキネン(以下・イ)「日本フィルと九州ツアーに行った時に出会ったラーメンの味が最も良かったです

オ「インキネンさんが日本フィルの首席客員指揮者になられて6年が経って、この日のコンサートが38回目の組み合わせとなりますが、日本フィルについてどのように思いますか

イ「日本フィルと最初に演奏したのはチャイコフスキーの交響曲第4番だったのですが、演奏後、客員指揮者のオファーをもらい、喜んで引き受けることにしました あれから6年も経って、今日38回目のコンサートを迎えたのですか・・・・速いものですね

オ「今回のようなシベリウスとマーラーの組みあわせによるプログラムを日本フィルと演奏することについては、どういう意図がありますか

イ「シベリウスとマーラーはほぼ同時代に活躍した作曲家です。シベリウスは渡邉暁雄さん時代から日本フィルの重要なレパートリーでしたし、私の母国フィンランドの作曲家です そうした馴染みの深い作曲家シベリウスの小曲と同時代の作曲家マーラーの大曲を組みあわせて演奏することによって、二人のコントラストを聴き比べていただければと思います

オ「これからの予定としてブルックナーの第7番を指揮するコンサートがありますが、ブルックナーというと、男子トイレに行列が出来るというジンクスがあるほど、女性には不人気です 女性の聴衆にも分かり易くブルックナーの良さを説明していただけませんか

イ「えっ、そうなんですか?そんなジンクスがあるんですか?ブルックナーの音楽は美しいですどうか、男性だけでなく奥様をお連れになってコンサートにお出かけください

インタビューを通じて、インキネンは非常に生真面目な人という印象を持ちました プレコンサートは、これから聴くコンサートの”聴きどころ”を把握するのに役立つと思いますが、アフターコンサートは演奏したその人の人柄や姿勢を知るのに役立ちます 日本フィルのこうした取り組みは他のオーケストラも見習ってもいいと思います

 

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ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタルを聴く~あくまでも”自然体”で

2014年11月15日 07時02分58秒 | 日記

15日(土)。わが家に来てから49日目を迎えたモコタロです 

 

          

           ぬいぐるみの白いハラワタをほじり出してしまったモコタロ

                     この顔は反省しているように見えるが、反省していない

 

          

            モコタロの犯行により20針の大手術を受けたぬいぐるみ

 

  閑話休題  

 

昨夕、初台の東京オペラシティコンサートホールでロシアのピアニスト、ユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルを聴きました プログラムは①モーツアルト「ピアノ・ソナタ第6番ニ長調K.284」、②ヴェルディ作曲リスト編曲「歌劇アイーダ」より「神前の踊りと終幕の二重唱」、③リスト「巡礼の年第2年イタリア」から「ダンテを読んで」、④ショパン「24の前奏曲」です

 

          

 

 自席は1階17列6番、左ブロック、列の真ん中です。会場は8割方埋まっている感じです アヴデーエワの演奏を聴くのは、2010年に彼女がショパンコンクールで優勝した翌2011年1月にオーチャード・ホールで開かれたショパンコンクール入賞者ガラ・コンサート、同年11月に東京オペラシティ・コンサートホールで開かれたピアノ・リサイタル、昨年4月にすみだトりフォニーホールで開かれたブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ公演(ショパンのピアノ協奏曲第1番と第2番)に次いで今回が4回目です

拍手の中、アヴデーエワは上がシルバー、下がブラックのパンツ・ルックで登場、1曲目のモーツアルトのピアノ・ソナタ第6番の演奏に入ります 彼女の演奏を聴いていて思うのは”自然体”で”理知的”だということです この曲は第3楽章が主題と12の変奏から成りますが、アヴデーエワは今ここで音楽が生まれたばかりのように新鮮な感覚で変奏曲を展開します。実に爽やかな演奏です

この曲はあまり聴く機会がないので、ここ数日、ピリスのCDで予習しておきました

 

          

 

次に演奏したのは、リストがヴェルディのオペラ「アイーダ」の中から「神前の踊りと終幕の二重唱」をピアノ演奏用にアレンジしたものです 聴いているうちに、METライブビューイングや新国立オペラで観た「アイーダ」の神秘的な”神前の踊り”のシーンと終幕の静謐な”二重唱”のシーンを思い起こしていました

続いて同じリストの「巡礼の年第2年『イタリア』から”ダンテを読んで”」です。この曲の標題は、文豪V.ユーゴ―の詩集から取ったもので、神曲の第1部『地獄篇』を描いたものです。アヴデーエワは超絶技巧曲を何の苦労もなく(と見える)自然体で弾き切ります

この曲はまったく聴く機会がないのでNAXOSのCD(ピアノ:ヤンドー)で予習しておきました

 

          

 

休憩後はいよいよメーンイベント、ショパンの「24の前奏曲」です。1曲1曲は極めて短いのですが、ショパンのエッセンスが込められています この曲はアヴデーエワ本人が今年入れたCDで予習しておきましたが、第1番を聴いた印象は大分違いました 生で聴いた方が、振幅が大きく深みのある演奏です。CDの演奏も良いのですが、やっぱりCDはパッケージ音楽で、生で聴く音楽には到底及ばないということを痛感しました 10枚のCDよりも1回のコンサートを

 

          

              コンサート終了後、このCDにある変化が・・・・・・

 

全体的に、モーツアルトを聴いた時と同じ印象で、アヴデーエワの演奏はあくまでも”自然体”で”理知的”です その点、彼女の優勝に先立つこと45年前の1965年のショパンコンクールで優勝したマルタ・アルゲリッチとは対照的です。アルゲリッチが直感的、あるいは動物的とでも言うべき天才的なヒラメキに裏付けられた演奏を展開するのに対し、アヴデーエワはあくまでも自分自身の演奏をどこかで冷静に見つめているような印象を受けます

最後のニ短調を圧倒的なダイナミズムで情熱的に演奏し24曲を締めくくりました 鳴り止まない拍手に、最初にショパンの「ノクターン第4番」を、次に「ワルツ第2番」をアンコール演奏し、拍手喝さいを浴びました ここで私は席を立ち、サイン会に並ぶためロビーに出ました。サインの順番は5番目です。アヴデーエワが現われるまで待ちましたが、会場から3曲目のアンコール曲「マズルカ第5番」が流れてきました。会場を出るのが、ちと早すぎだようです

 

          

 

家から持って来たCDにサインを求めましたが、「サンキュー」と言うと、彼女は日本語で「アリガト・ゴザイマシタ」と答えてくれました 私の後には百数十人の列が出来ていました。老若男女に関係なく人気のあるピアニストです

  

          

 

          

          

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酒井順子著「徒然草REMIX」を読む~清少納言「枕草子」との比較でみる吉田兼好の考え

2014年11月14日 07時00分55秒 | 日記

14日(金)。わが家に来てから48日目を迎えたモコタロです 

 

          

           たのむから うさぎサンドにして食べないでくれ!

 

  閑話休題  

 

昨日、会社帰りに飯田橋のギンレイホールに寄って、年間会員継続の手続きをしてきました 会員はカード・システムになっていて、1人用のシングル・カードは1年間有効で10,800円(消費税込)です 映画は2本立てで2週間おきに上映作品が変わるので、1年間に52本観られる計算です つまり、1本当たり208円になる訳で、これを『超お得』と言わずして何というか、という問題です 最近はコンサートで忙しく、ギンレイホールに行くこともまれになってしまいましたが、絶対観たい映画もあるので継続しない手はないと思います 取りあえず21日まで上映中の「グランド・ブタペスト・ホテル」を観たいのですが、今日からの1週間は超過密ダイヤなので観れないかも知れません

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

酒井順子著「徒然草REMIX」(新潮文庫)を読み終わりました 酒井順子は1966年東京生まれ。立教大学社会学部観光学科卒。エッセイスト。一番有名な著作は「負け犬の遠吠え」でしょう

 

          

 

皆さん、「徒然草」はご存知ですね。言わずと知れた吉田兼好が書いた随筆集です。出だしはこうです

つれづれなるままに 日くらし 硯にむかひて 心にうつりゆくよしなし事を そこはかとなく書きつくれば あやしうこそものぐるほしけれ

「退屈な毎日を暮している時に、心に浮かんでくるどうでもいいようなことを何となく書きつけてみれば、変に気違いじみているよなあ」とでも訳すのでしょうか

吉田兼好は13世紀末、鎌倉時代後半に京都で生まれました。10代後半から20代にかけて、後二条天皇に六位蔵人として仕えたといいます。六位というのは帝の身の周りの世話をする、昇殿を許された花形の職です しかし、なぜか兼好は30歳前後で出家します。そのため兼好法師と呼ばれ、かなり長生きをしたようです

この本は、「あらまほし」「女」「愚か」「友達」というように、言葉とテーマを交互に取り上げて徒然草を論評しています さらに、平安時代の随筆家・清少納言を登場させ、架空の対談をさせることによって、男と女、天皇の中宮に仕える侍女と若くして出家した法師、また平安時代に生きた人と鎌倉時代に生きた人の考え方の違いを浮き彫りにしているところにこの本の特徴があります 徒然草”REMIX”たる所以でしょう

取り上げている言葉は「あらまほし」「愚か」「わびし」「あはれ」「くちをし」「心にくし」「あいなし」「はかなし」「をかし」「つれづれ」です 一方テーマとして「女」「友達」「老い」「いにしえ」「子供」「物」「自慢」「身の程」「仏教」が取り上げられています

例えば、「あらまほし」を扱った章では

「徒然草を読んでいて、思うこと。それは、『この作者の心の中には、常に”〇”の札と”×”の札が用意されているなぁ』ということです。『まぁ、どうでもいいわな』とか、『そういう人もいるでしょう』などといった曖昧な感想は抱かず、必ず自分の中で白黒をつけているのです

と指摘しています。ただ、「枕草紙」においても、〇と×との区別はくっきりとついている、として次のように書いています

「『心ときめきするもの』『めでたきもの』『あはれなるもの』といった言葉の後に綴られるのは、清少納言が『〇』と思った事物の数々。対して、『すさまじきもの』『にくきもの』『見苦しきもの』といった言葉の後には、『×』な事物が続く。読者は、端的な〇の事例、×の事例の数々を読んで、『そうそう、そうなのよね~』と、スッキリした気分になるのです

一方、兼好の方はどうかというと

「『徒然草』における〇と×の処理方法は、枕草子とは違います。兼好は、〇や×の事例をただ羅列するという手法はとらず、『これは〇だが、こちらは×だ』などと〇と×を並べてみせたり、兼好が〇とか×と感じた理由を丁寧に説明してみせ、『だからやっぱり人間、こうあるべきなんですよ』といった意見を提示するのです

と分析しています。なかなか鋭い分析です

この本を読んでいると、今は死語になっている言葉に出会います。その一つに荒夷(あらえびす)という言葉があります。これは、京都の都会人に対して田舎の吾妻人、荒夷、よからぬ人を意味します 私が何故、この言葉に注意を引かれたかというと、「野村あらえびす」を思い出したからです。小説家としては野村胡堂、つまり「銭形平次捕物控」の筆者のことです。「野村あらえびす」は音楽評論家としてのペンネームで、私はかつて彼の著作「名曲決定盤」(1949年・初版)を熱心に読んだものです これはSPレコードの演奏を批評した本ですが、家のどこかにあるはずです

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新交響楽団第228回演奏会チケットを買う~アマ・オケの老舗によるサン=サーンス「第3交響曲」

2014年11月13日 07時00分43秒 | 日記

13日(木)。わが家に来てから47日目を迎えたやんちゃなモコタロです 

 

          

          おーい、だれかこいつをどけてくれ~ いい”重い出”になんてならないよ~

             

  閑話休題  

 

昨夕、当ビルの有力テナントT社のSさん、Yさん、当社のX部長と私の4人でHKビル地下の韓国料理店Pで”早すぎる忘年会”を開きました 誰が11月12日に忘年会などやるものか 当方は3日間にわたり全テナントを対象に実施する防火・防災点検の初日で、終業時間間際までばたばたしていたため、約束の時間に若干遅れてお店に着くと、お二人はすでにお待ちになっていました 遅れをお詫びして、さっそく生ビールで乾杯し韓国料理の数々を注文しました

忘年会なので、X部長が年末年始はどう過ごすのかという話題を持ち出した際、3人兄妹の末っ子で関西・宝塚出身のSさんが「子供たちは予定があるようだし、夫婦だけで大阪に帰っても、お節料理を作るだけだし、何だかなぁ」と”帰りたくない”という本音をほのめかすと、奥さんのご両親が近所に住んでいて、何かと面倒を見ているX部長は、「そりゃあ、帰るんだろうなぁ」という反応です。一方、Yさんも「それは、絶対帰るべきです」と強調していました。聞くところによると、私の出身地・埼玉県狭山市の近く、川越出身のYさんは、一度は親元を離れて暮らしていたが、両親が歳を重ねたので最近『スープの冷める距離』に引っ越したとのこと 私が『スープの冷めない距離』ではないんですか?と訊くと「スープが冷めない距離だと近すぎるので、スープが冷める距離に引っ越したんです」と答えていました。なるほど、そういう距離もあるのか、と感心しました

それぞれ、どこの出身かというテーマになった際、東京の向島出身のX部長が、曾祖父から親の代までの波乱万丈の三代記を語り、それを面白がったT社のお二人が「その話、面白過ぎますぅ 浅田次郎に小説に書いてもらったらどうでしょう 100万部間違いなしですよ」と心にもないことをおっしゃいました ただ、ここで「その話、面白過ぎるので、お書きになっらどうでしょう」と言わないところが見識でした

2年前にSさんとご一緒させていただいた際の推薦本は水村美苗の一連の小説で、先日の防災訓練の打ち上げの際の推薦本はハリー・ポッター・シリーズでしたが、昨日の推薦本は角田光代著「私の中の彼女」でした Sさんによると「むしろ、娘さんに読んでほしい作品です。ある意味怖い本です」とのことです。娘は本を読む習慣がないので、取りあえず自分で読んでみて、薦めるかどうか判断することにしました 文学好きのSさんは「私は好きではないけれど、宮部みゆきの作風が最近変わりましたね」と話されましたが、まさにその通りで、あらためてSさんの最新文学に対する知見の広さに感心させられました

兔の話になり、X部長が初代の兔が不幸な事故で亡くなった時の模様を語り始めると、Sさんは「ああ、可哀そうで聞きたくない」と言って両手で耳をふさいでしまいました。そんな訳で、わが家の何代目かのハムスターの不幸な事故の話が出来なくなってしまいました

私がブログに掲載している兔のモコタロの話になった時、お二人は「かわいくて仕方ないでしょう」と訊くので、「そうなんですが、お世話係の娘にはなついているけれど、私が手を伸ばすと逃げ惑っているんですよ どうも私がスポンサーだという自覚がないので困ったものです」と答えました。実は、このブログに掲載しているモコタロの写真はすべて、娘がスマホで撮って、メール添付で私のケータイに転送し、そこからブログのアドレスに送信しているのです

生ビールの後は4種類のマッコリを飲み比べながら、肉料理やらキムチやらチヂミやらを食してダベッているうちに、あっという間に2時間半近くが過ぎていました 楽しい時って、時間が経つのが速いですよね。お二人を2次会にお誘いしようかと思ったのですが、まだ水曜日だし、翌日(つまり今日)も早くから防火・防災点検が控えていることもあり、ここはグッと我慢の子で、きっぱりと解散し、まっつぐ帰宅しました

Sさん、Yさん、ご多忙のところ”早すぎる忘年会”にお出でいただきありがとうございました 今度は新年会ですね

 

  も一度、閑話休題  

 

新交響楽団の第228回演奏会のチケットを買いました 来年1月25日(日)午後2時から東京芸術劇場で開かれるコンサートで、プログラムは①ベルリオーズ「序曲”ローマの謝肉祭”」、②チャイコフスキー「バレエ音楽”白鳥の湖”から抜粋」、③サン=サーンス「交響曲第3番”オルガン付”」です。指揮は山下一史、オルガンは鈴木隆太です

新交響楽団のコンサートは他に予定がない限り必ず聴くようにしています アマチュア・オーケストラの老舗的な存在でだけあって、相当レベルが高いからです アマチュア・オーケストラはプロのオケと違って純粋に音楽が好きな連中が集まって演奏しているので、どんな曲に対しても一生懸命です それだけにプロにない感動が得られることが少なくありません この公演をお薦めします

 

          

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綾辻行人著「十角館の殺人」を読む~時間が経つのを忘れる面白さ!

2014年11月12日 07時00分41秒 | 日記

12日(水)。わが家に来てから、いよいよ元気に46日目を迎えたモコタロです 

 

          

                すべりこみセーフ 自民党、ってか。 アベノミス、ってか。

 

  閑話休題  

 

綾辻行人著「十角館の殺人」(講談社文庫)を読み終わりました 綾辻行人は1960年京都府生まれ。京都大学教育学部大学院修了。1987年に「十角館の殺人」で作家デビューしましたが、この作品は、いわゆる「新本格」ムーヴメントの先駆けとなる作品と言われています。その後彼は92年に「時計館の殺人」で第45回日本推理作家協会賞を受賞しました

巻末の解説にあるように、この「十角館の殺人」は「アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』をなぞりながら、新しい切り口を見いだそうとした作品」です

 

          

 

正十角形の風変わりな館が建つ孤島・角島(つのじま)を、大学ミステリ研究会の7人(男子5人、女子2人)が訪れる その館を建てた建築家・中村青司は、半年前に角島の青屋敷が炎上したときに焼死したと言われている やがて、学生たちは一人、二人と殺されていく。いったい誰が犯人で、どういう動機で殺人を犯すのか、お互いが疑心暗鬼になるが、さらに殺人が起こる 死んだはずの中村青司は本当は生きていて、彼が犯人ではないか、という”説”も出てくる しかし、やはり内部に犯人はいた。それではいったい誰がどういう動機で仲間を殺したのか・・・・

鍵はプロローグとエピローグにあります プロローグで、犯人は自分がこれから実行しようとしている計画を事細かに書いた紙片を小さなガラス瓶に詰めて海に投げ入れます。それは自分の良心を問う一種の”賭け”でした

物語はプロローグで書かれた海のシーンに戻ります プロローグで犯人が海に投げ入れた小瓶は沖に運ばれることなく再び犯人の手許に戻ってきます そして、たまたま海に来ていた男の子にその瓶を渡して言います。「あそこにいるおじさんに、これを渡してきてくれないかい」。それは自分が犯人ではないかと疑っている人への罪の告白を意味します

夕べは寝ながらこのミステリーを夢中で読んでいて、気がついたら午前1時を過ぎていました 読み終わって唸りました。「こういうのを本格派ミステリーと言うのだろうな」と。解説を含めて約500ページに及ぶ大作ですが、読む手が止まりませんでした。お薦めします

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「2015都民芸術フェスティバル オーケストラ・シリーズ&室内楽シリーズ」チケット発売開始される

2014年11月11日 07時00分59秒 | 日記

11日(火)。わが家に来てから45日目を迎えたモコタロです 

 

          

          うぃーっす 散歩してたら 出らんなくなっちゃったっす

 

  閑話休題  

 

昨夕、会社帰りに東銀座の東劇に寄ってMETライブビューイング、モーツアルト「フィガロの結婚」の座席指定を取ってきました 「フィガロの結婚」は15日(土)から21日(金)まで、都心では新宿ピカデリー(午前10時から)と東銀座の東劇(①午後2時半から、②午後6時45分から)で上映されますが、いつ観に行くかで相当迷いました というのは、初日の15日(土)は午後2時から日本フィルのコンサートが、16日(日)は午後3時から東京藝大他のコンサートが、17日(月)は午後7時からシュトイデ・クァルテットのコンサートがあり、19日(水)は飲む約束があり、20日(木)と21日(金)は、自宅のバス・トイレの全面リフォームがあるので休暇を取っている関係で、空いているのは18日(火)しかないのです ただ、ちょっと無理をして15日(土)に日本フィルを聴いた後、夜に観る選択肢もあるのです しかし、無理してハシゴすると身体に悪いのは分かりきっているので、結局18日(火)に決めて座席指定券を取ってきました

 

          

 

せっかく東劇に行ったので、ついでに次の鑑賞のため3枚綴り券(9,300円)を購入しました 通常1回3,600円のところ3,100円なので超お得です

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

毎年1月下旬から3月下旬にかけて開かれている「都民芸術フェスティバル」(主催:日本演奏連盟)の2015年のラインアップが発表され、チケットが発売になっています 

 

          

 

「オーケストラ・シリーズ」のプログラムは次の通りです

①1月28日(水)午後7時 東京シティ・フィル ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」、チャイコフスキー「交響曲第6番」ほか

②1月31日(土)午後2時 読売日本交響楽団 ドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲」、同「交響曲第8番」ほか

③2月7日(土)午後2時 東京フィル ショパン「ピアノ協奏曲第1番」、ブラームス「交響曲第1番」ほか

④2月11日(水・祝)午後2時 新日本フィル ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」、同「交響曲第9番」

⑤2月18日(水)午後7時 東京都交響楽団 ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」、同「交響曲第6番」

⑥2月26日(木)午後7時 NHK交響楽団 メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」、ドヴォルザーク「交響曲第8番」ほか

⑦3月9日(午後7時 日本フィル モーツアルト「ピアノ協奏曲第26番」、同「交響曲第40番」ほか

⑧3月24日(火)午後7時 東京交響楽団 パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、ベルリオーズ「幻想交響曲」

 

          

          

         

「室内楽シリーズ」のプログラムは次の通りです

①1月22日(木)午後7時 「ピアノ三重奏の夕べ」 仲道郁代、毛利伯郎、徳永二男

  メンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番」、ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第7番」ほか

②2月24日(火)午後7時 「弦楽四重奏曲の夕べ」 古典四重奏団

  モーツアルト「弦楽四重奏曲第17番」、シューベルト「弦楽四重奏曲第14番」ほか

③3月4日(水)午後7時 「ヴァイオリン&ピアノの夕べ」 大江響、清水和音

  ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ第2番」、プロコフィエフ「ヴァイオリン・ソナタ第2番」ほか

 

          

 

オーケストラでは上記8公演のうち、すでに別のコンサートの日程が入っている2月26日(木)N響と3月9日(月)日本フィル以外の6公演はWEBと東京芸術劇場チケットボックスで手配済みです また、室内楽シリーズは、1月22日(木)の「ピアノ三重奏の夕べ」は人気公演のため売り切れで取れず、2月24日の「四重奏曲の夕べ」と3月4日の「ヴァイオリンとピアノの夕べ」をWEBで予約しました

オーケストラ・シリーズはすでにA席(3,800円)の良い席はすべて売り切れており、しかたないのでB席(2,800円)を押さえました 以上合計8公演のチケット代17,200円を銀行振り込みで送金しておきました。このシリーズは東京都の助成金が出ている関係で、通常のコンサートの入場料金の半額程度に抑えられています。生でコンサートを聴くチャンスです 

実を言うと、このチラシを入手した時点ではオーケストラ全8公演セット券はすでに発売中(10月16日~)で、WEB予約開始の11月4日も過ぎており、11月6日からの一般発売も過去になっていました したがって、あせってWEB予約して取れたのは上記の通りオーケストラ・シリーズ4公演と室内楽シリーズの2公演のみです。残る2月7日の東京フィルと2月11日の新日本フィルのチケットはWEB予約分は売切れのため東京芸術劇場チケットボックスで買い求めました

それにしても、セット券は10月16日から発売されているのに、どこのコンサート会場でもチラシがまったく配られていませんでした もっと早く配られていたら、より良い席が取れたのに、と残念でなりません。来年は日本演奏連盟のホームページをこまめにチェックするなど、対応策を取らなければなりません

もし、上記のラインアップの中で聴きたい公演があったら、今すぐ電話なり、WEBなり、チケットぴあなりで手配をした方が良いと思います

 

          

 

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