人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

トランプ政権 機能不全 ~ 朝日・記者解説より / 市村泰一監督「燃えよ剣」 & 沢島忠監督「新選組」を観る ~ 新選組・近藤勇局長の描き方の違いに注目

2020年07月07日 07時18分05秒 | 日記

7日(火)。わが家に来てから今日で2106日目を迎え、米ワシントンポスト(電子版)は5日、米国で過去1週間の新型コロナウイルスの新規感染者数が1日当たり平均約4万8600人に上ったと伝えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプは中国に責任を取らせるとか言ってるけど 米国の感染拡大は誰の責任?

 

         

 

昨日、夕食に「ハニージンジャーポークステーキ」「タコの山掛け」「生野菜サラダ」「ジャガイモと玉ねぎの味噌汁」を作りました ポークステーキはCOOKPADのレシピにより初挑戦しました 名前の通り、生姜と蜂蜜を使っています。とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日の朝日朝刊「オピニオン」ページに同社アメリカ総局・岡田耕司記者の「トランプ政権  機能不全 ~ 分断・権力乱用の果て 自分第一に変質」というタイトルの記事が載っていました 記事の要点は①コロナ直撃でトランプ氏の再選戦略が破綻した。「文化戦争」で身内の熱狂をあおる。②政権内はイエスマンだらけ。トランプ氏の思い付き連発で、機能不全状態に陥った。③外交でも「トランプ第一」にひた走り、国際的指導力は低下した。その間隙を中国が突くーというものです いずれも毎日の新聞やテレビのニュース解説などを読んだり観たりしていれば、新しいことは何もありませんが、数値として驚いた点が一つあります それは次の指摘です

「トランプ氏が権力を強めた要因の一つに、頻繁な更迭人事がある ブルッキングス研究所によれば、大統領補佐官など65の要職の離職率は6月で88%に達した 記録のあるレーガン大統領以来、最高だ。ブレーキ役は更迭され、周囲はバー司法長官やポンぺオ国務長官らイエスマンばかりとなった

離職率88%とは、10人のうち9人が辞めたということです この中には、トランプの能力を「小学5年生並み」と断定したマティス前国防長官や、「回顧録」でトランプの「自分のことしか考えていない」本性を暴いたボルトン前大統領補佐官などが含まれています

もう一つ数値で驚くのは、「トランプ氏は共和党内の支持率が9割を超え、共和党議員は選挙時のトランプの復讐を恐れて動けない」ということです。世界一の新型コロナウイルス感染者数と死亡者数を維持しているのは、新型コロナに対する危機意識がまったくないトランプと彼を支持する共和党員の貢献度が高いと言えるでしょう ドナルド・トランプの名前は、自分本位の態度により、新型コロナウイルス感染者数と死亡者数を世界一にした無能な大統領としてアメリカの歴史に残ることでしょう

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で上映中の「幕末映画祭」のうち「燃えよ剣」と「新選組」の2本立てを観ました この映画祭は当初4月13日から21日まで開かれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業自粛により7月に延期となったものです

 

     

 

「燃えよ剣」は、司馬遼太郎の原作をもとに市村泰一監督が1966年に映画化した作品(白黒・90分)です

土方歳三(栗塚旭)は女には手が早いが剣も強い   それは喧嘩剣法と言うべき実践向きのものだった。歳三の義兄が開いている町道場に天然理心流の近藤勇(和崎俊哉)が出稽古に来る    そこに、甲源一刀流の比留間半造、六車宗伯、七里研之助(内田良平)の3人が道場破りに来る その時 七里と対戦した歳三は宿命的な繋がりを予感する    世の中が騒然とする中、近藤は時流を見つめて読書に浸っていた 一方、歳三は六所明神の神官下猿渡佐渡守の妹で、夫に死別した佐絵という高貴な女性と知り合い、深い仲になっていた しかし、常に剣だけが頼りだということは自覚していた ある日、無法にも闇討ちをかけてきた六車を歳三が斬ったことから、七里は歳三に勝負を申し込んでくる しかし 二人の勝負は決着がつかず、ついに比留間一門と近藤一門の者たちが河原で衝突することになる 結局 近藤一門が勝ったが、七里と歳三の勝負はつかなかった それから5年後、清川八郎が浪士隊を率いて京都に上り、尊皇派に寝返ったりして動乱が京洛に渦巻く頃、佐絵と別れた歳三は近藤を押し立て、新選組を組織して活躍を始めた やがて、沖田総司(石倉英彦)からの情報で、佐絵が勤皇派に属していることを知った歳三は佐絵と再会する。しかし、その時 七里研之助が現れる。再三相対した二人は、またもや勝負がつかぬまま別れる やがて勤皇派の動きが激しくなってくると、新選組は彼らの謀議の場所と時刻を突き止めようとし佐絵を捕らえる 歳三は複雑な想いをするが、佐絵の望みで二人だけで会う。その時の佐絵の情報は「今夜5ツ、池田屋」というものだったが、もう一つの情報では場所が「丹虎」だった 新選組は迷ったすえ 二手に分かれてそれぞれの場所に向かったが、結局佐絵の言葉が正しいことが分かった 歳三はまたしても七里と相対したが、七里は歳三の前に敗れ去った やがて池田屋騒動も終わり、歳三は佐絵のもとに駆け付けたが、佐絵は自害して果てていた

 

     

 

「新選組」は沢島忠監督が1969年に製作した作品(カラー・122分)です

時は文久3年1月。武州多摩で然理心流の試衛館道場を開く近藤勇(三船敏郎)は、相談相手の土方歳三(小林桂樹)や門弟の沖田総司(北大路欣也)らと浪士隊に応募し、京に向かった 隊には水戸浪士・芹沢鴨(三國連太郎)らも参加していた。江戸逆戻り命令に背いた近藤らと芹沢ら13名は、松平肥後守御預けとなり、同年3月、新選組が誕生した 島原の大夫・お雪とその妹お孝が近藤に心を寄せる 近藤と共に実権を持つ芹沢の乱暴狼藉は目に余り、遂に近藤は沖田らと芹沢を暗殺する 新見錦ら芹沢派も次々と斬られ、ついに新選組の実験は近藤が握った 新選組の名は洛中に轟いた 元治元年6月5日、政変で失墜した長州派の志士たちは池田屋に集まっていた これを探知した近藤らは、わずか5名で池田屋に突入した 乱闘2時間あまり、壮絶な斬り合いの末、志士の即死7名、生け捕りなど20余名を数えた。新選組の圧倒的勝利だった 以来、新選組は幕臣の信頼を集め、羽振りも良くなった。しかし、幕府は衰亡の一途を辿っていた 近藤は幕府の危機を悟ったが、鳥羽・伏見の戦いに敗れた近藤らは江戸へ帰った そして、甲陽鎮撫隊を率いた近藤は、戦いに利あらず、下総流山で官軍に下った 慶応4年4月25日、板橋の刑場で近藤の首は刎ねられた

 

     

 

この2つの映画は、江戸末期(幕末)に京都の治安維持、特に尊王攘夷運動の弾圧に活動した浪士隊「新選組」を描いていますが、人物の描き方に違いが表れていて興味深いものがあります とくに局長「近藤勇」の描き方の違いが顕著です。「燃えよ剣」の近藤勇(和崎俊哉)は、ちょっと頼りなさを感じさせますが、人徳があるので土方歳三ら部下たちが持ち上げてリーダーの役割を果たしているという感じがします もちろん、局長ですから剣は滅法強いのです 一方、「新選組」の近藤勇(三船敏郎)は、「男は黙ってついてこい」的な強いリーダーを感じさせます

また、副長の土方歳三の描き方は似ており、常に近藤勇のよきアドヴァイザーに徹しているという描き方です ただ、「燃えよ剣」の土方歳三(栗塚旭)はアクが強く、近藤勇を煽り立てて決断を促すような血の気の多い副長として描かれています 一方、「新選組」の土方歳三(小林桂樹)は局長が部下から嫌われないように、汚れ仕事は全部自分が被って悪者になる覚悟を持った副長として描かれています

いずれにしても、江戸時代から明治時代へと移り変わる端境期に、新選組は最後まで「江戸幕府」を守ろうと活動し、結果的には時代の流れに逆行した動きをしたことになりますが、先の見えない時代の変革期にどのように処すべきかという判断は非常に困難だと思います コロナ禍のもと米中という「2大ならず者国家」が世界を引っかき回す現在も、先が見えないということでは 次の時代への端境期なのかも知れません

そういえば、日本では 今回の東京都知事選に現代の新選組から立候補した人がいましたね 「勝てば官軍」と言えるところでしたが、女帝・百合子山の山頂に届かず「負ければ賊軍」になってしまいました 野党側の候補がこうもバラバラ乱立状態では勝利にリアリティを感じません 勝てる選挙をやらなければいつまでたっても「賊軍」です

 

7月5日のgooブログ全体におけるtoraブログのランキング = 93位 / 2,937,657 ブログ中(訪問者数 2136 IP、閲覧数3111 PV)は自己最高記録です。忘備録として記録しておきます

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