人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

太田弦 ✕ 田部京子 ✕ 新日本フィルでベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第1番」、シューベルト「交響曲 第8番 ”グレイト” 」を聴く ~ ルビー・シリーズ第32回定期演奏会

2020年07月18日 07時27分06秒 | 日記

18日(土)。昨日は午前中、近所のOクリニックに行って「特定検診」(健康診断)を受けてきました 身体測定、採血(前立腺がん検診を含む)、肺のレントゲン、心電図など一通り検査しましたが、特に問題はないようです。最終結果は後日知らせてくれるとのこと また、「眼底検査」も必要とのことで、紹介状を書いてもらい、その足で駅近くのAクリニックに行き、検査を受けてきました あとは結果を待つだけです

ということで、わが家に来てから今日で2117日目を迎え、トランプ米大統領は15日、11月の大統領選に向けた選挙対策本部のブラッド・パースケール本部長を降格させると発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     諸悪の根源はトランプなんだから 選対本部長を代えたって 支持率は上がらないよ

 

         

 

昨日、夕食に「鶏のから揚げ」を作りました 鶏肉を栗原はるみ先生のレシピによる「うまみ醤油」(ニンニク、ショウガ、削り節入り)に漬けこんで揚げたので、美味しくできました

 

     

 

         

 

山形県鶴岡市に単身赴任している息子から山形県産「平牧金華豚みそ漬け」が送られてきました 給料の半分近くを家賃、電気・ガス・水道・NHK受信料などの公共料金、社内預金などで持っていかれ、厳しい家計の中を送ってくるので、お礼のメールで「無理をしないように」と付け加えておきました 返信には「今年の夏は帰省できそうもないので、お土産がわりに送った」と書かれていました 地方のアパートに一人住まいをして、炊事・洗濯など何から何まで自分でやらなければならない状況に置かれ、親の苦労が少しは分かってくれているのだと思います 家事いっさいを親に任せて自宅通勤し、自分の給料から出すのはモコタロの食事代だけという娘にも、少しは弟を見習ってほしいと思いますが、健康で働いていることだけでも良しとしなければならないのかな、とも思います

 

     

 

         

 

昨日、すみだトリフォニーホールで新日本フィル「ルビー(アフタヌーン  コンサート・シリーズ)第32回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15」、②シューベルト「交響曲 第8番 ハ長調 D944  ”グレイト” 」です 演奏は①のピアノ独奏=田部京子、指揮=太田弦です 当初、ピアノはアンヌ・ケフェレック、指揮は上岡敏之の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う出入国制限により来日出来なくなったため代演となったものです

会場入口で手指のアルコール消毒をし、自分でチケットの半券を切り、プログラムを取って入場します。座席は一人おきの市松模様です。今やこれがコンサートの「ニューノーマル」です

オケのメンバーが入場すると 会場から拍手が沸き起こりました ほぼ5か月ぶりの再会に際してエールの拍手です 弦楽奏者とティンパニ奏者は全員グレー系のマスクを着用しています。コンマス・チェ氏の合図で全員で一礼し着席します コロナ禍前にはなかった習慣です。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの新日本フィルの編成です ざっと見渡すと、オーボエに 最近まで東京藝大で教鞭を執っていた小畑善昭氏が、チェロのトップには東京交響楽団を昨年引退した西谷牧人氏がスタンバイしています  注目すべきは、弦楽奏者の譜面台です。いつもは2人で1つの譜面を見て演奏するのですが、ステージ上のソーシャルディスタンスを図るため1人1台を使用します

国内外のピアノ・コンクールで入賞歴のある実力派ピアニスト・田部京子が白のマスクとマリン・ブルーの鮮やかな衣装で登場、ピアノに向かいます 1994年生まれ、今年26歳の若手指揮者・太田弦が飛沫拡散防止のためのフェイス・シールドを着用して指揮台に上がります

1曲目はベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1794年から95年にかけて作曲(1800年に改訂)、1795年にウィーンで初演されました 第2番より後に作曲されましたが、出版が8か月早かったので第1番として数えられています 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「ロンド:スケルツァンド」の3楽章から成ります

第1楽章は管弦楽による序奏が長く、まだモーツアルトの影響が窺えます おもむろにピアノのソロが入ってきますが、田部のピアノは高音部がキラキラ輝いてとても美しい 先日、東響と協演したベートーヴェンの第3番の協奏曲でも感じたのですが、演奏に作為を感じません 正統派という言葉が浮かびます 終盤のカデンツァはベートーヴェンの作曲によるものだと思いますが、ものすごく長く感じました 聴きごたえのある素晴らしい演奏でした 第2楽章は相当ゆったりしたテンポで進められます 中盤のクラリネットとピアノの掛け合いが楽しく聴けました 第3楽章は一転、軽快なテンポにより推進力に満ちた演奏が展開、新しい時代を切り開こうとするベートーヴェンの意欲を感じさせました

 

     

 

プログラム後半はシューベルト「交響曲 第8番 ハ長調  D944 ”グレイト” 」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が1825年頃から28年にかけて作曲しました 1838年に自筆譜がシューマンによって発見され、翌39年にライプツィヒでメンデルスゾーンの指揮により初演されました したがって、シューベルトは生前この曲の演奏を聴いていません

第1楽章「アンダンテ~アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ~トリオ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

第1楽章冒頭は2本のホルンにより幕が開きますが、私の頭にあるテンポより若干速めでした この楽章を聴いていて感心したのは、この指揮者は良く低弦を鳴らしているな、ということで、バランス感覚の良さを感じました 第2楽章冒頭は、小畑氏のオーボエが冴えわたりました オーボエと言えば、プログラム7月号に、首席オーボエ奏者の古部賢一氏が3月末で退団し、東京音楽大学准教授に就任したというニュースが載っていました 4月からは客員首席奏者として演奏するとのことです。もう一人の首席だったオーボエの金子亜未さんはすでに読響に移ってしまったし、大丈夫か、新日本フィル 第3楽章のスケルツォと第4楽章のアレグロ・ヴィヴァーチェを聴いていて、「何と長い曲なんだろう」と今さらながら感じました この曲が「グレイト」と呼ばれているのは、「偉大な」という意味ではなく、同じハ長調で書かれた「第6交響曲」と比べて「規模が大きい方の交響曲」という意味であることは周知のことですが、そのスケールの大きな曲想は「偉大な」という意味でも通用するのではないか、と思ってしまいます その一方、この曲の演奏時間は全体で55分の前後ですが、ほぼ同じくらいかかるマーラーの「交響曲第1番」と比べると、シューベルトの第8番の方が長く感じます これは、マーラーの音楽は目先がクルクル変わり新鮮さが持続するのに対し、シューベルトの音楽は同じメロディーが執拗に繰り返され、まだ続くのかと思うからだと考えます

そういうことがあるにしても、太田弦は溌剌とした指揮ぶりで新日本フィルから熱狂的な演奏を引き出しました 新日本フィルの創設者、世界の小澤征爾だって昔は若かったのです 頑張れ、太田弦 頑張れ、新日本フィル

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