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クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

日経ミューズサロン「ウィーン・ピアノ四重奏団」、「ヨハネス・フライシュマン(Vn)&村田千佳(P)」のチケットを取る / 中山七里「中山 七転八倒」を読む~驚愕の ハチャメチャ作家生活

2018年09月06日 07時21分12秒 | 日記

6日(木)。昨日、新国立劇場からメールが入り、前もって申し込んでおいた9月26日(水)午後3時から新国立劇場で開かれる「第3回避難体験オペラコンサート」が、抽選が必要な人数に達しなかったので、申し込み者全員が参加できることとなった、という内容でした 昨年は「オペラパレス」でしたが、今回は「中劇場」です。楽しみです

ところで、台風21号が西日本を通過した際、大阪湾の人工島にある関西空港ではタンカーが連絡橋に衝突したため通行不能になりました その様子を空から写したのが昨日の夕刊第1面の写真です

まず朝日の写真がこれです

 

     

 

そして日経の写真がこれです

 

     

 

両紙の写真を比べてみると、朝日は連絡橋のどこが破損しているのか不明確です 一方、日経の方は路面がズレているのが一目瞭然で、よほど大きな力が加わったことが分かります 私は30年以上朝日と日経を宅配で購読していますが、以前から思っていたのが両紙の写真の撮り方の違いです 朝日は「きれいな写真を撮ろう」という意識が働いている、もっと言えば「芸術を狙っている」としか思えない、したがって写真の説明文を見ないと何を言いたいのか分からないことが多いように思います その点、日経の方は ストレートに事実をそのまま伝えようとする意識が働いており、写真だけ見れば即 理解できる場合が多いように思います

経験から言うと、記事・写真に限らず、1紙だけではモノの見方が偏ってしまう、あるいは見逃してしまうことが、2紙を読むことによってバランスを取った見方・考え方ができるというメリットがあります また、「継続は力なり」の格言通り、新聞の購読に限らず 何でも続けることが大切だと思います

ということで、わが家に来てから今日で1435日目を迎え、ニクソン米大統領を辞任に追い込む「ウォーターゲート事件」を暴いた米紙ワシントン・ポストのボブ・ウッドワード記者が近く出版するトランプ政権の内幕本「恐怖  ホワイトハウスのトランプ」について 米メディアが抜粋を報じたが、その中で 在韓米軍の駐留を疑問視するトランプ氏を、マティス国防長官が「(理解力は)小学5、6年生並み」と愚痴る場面など、トランプ氏に批判的なエピソードが盛り込まれている というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       いくらマティスさんとはいえ 失礼だ! 小学5, 6年生はトランプよりクレバーだぜ

     

         

 

昨日、夕食に「麻婆豆腐」「ウィンナ・チャーハン」「冷奴」「キュウリの食べるラー油乗せ」を作りました 「麻婆豆腐」と「冷奴」は材料がダブってね?と追求しないでください。こっちだって真面目にやってんだから

 

     

 

         

 

日経ミューズサロンのチケットを2枚取りました 1枚は12月3日(月)に開かれるウィーン・ピアノ四重奏団による「クリスマス・コンサート」です このユニットはウィーン在住のピアニスト、フォゥグ・浦田陽子とウィーン・フィルのメンバーから成ります。プログラムは、モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番K.493」、ブラームス「ピアノ四重奏曲第3番」ほかです

 

     

 

2枚目は来年1月8日(火)に開かれるヨハネス・フライシュマン(Vn)&村田千佳(P)による「ニューイヤーコンサート」です シューベルトの「ヴァイオリンとピアノのための華麗なるロンド」やクライスラーの「ウィーン奇想曲」などが演奏されます バレエもあるということなので華やかなステージになるでしょう

 

     

 

日経ミューズサロンは、当たりはずれがありますが、私の嗅覚ではこの2公演とも当たりです チケット代が一般3,800円は良心的だと思います

 

         

 

中山七里「中山七転八倒」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 結論を先に書きます。爆笑に次ぐ爆笑でした  「どんでん返しの帝王」と呼ばれる中山七里という小説家が、どれほどハチャメチャな生活を送り、毒舌を撒き散らしてうっぷんを晴らしているか、中山七里の本音と実態を初めて知りました

 

     

 

中山七里は1961年12月 岐阜県生まれですが、幼少期から活字中毒だったようで、1970年代半ばに映画「犬神家の一族」を観たのをきっかけに横溝正史と江戸川乱歩に傾倒し、大学時代には江戸川乱歩賞に応募して予選を通過するなど、その頃から頭角を現していました その後就職して働き出したことから創作活動から遠ざかりましたが、2006年(45歳の時)に憧れの作家・島田荘司のサイン会に参加して触発され、その足で電気店に駆け込んでノートパソコンを買い、創作活動を再開したといいます その時に書いた「魔女は甦る」が「このミステリーがすごい!」大賞の最終選考に残り、2009年には「さよならドビュッシー」で同賞を受賞しています

この本は、2016年1月7日から翌17年5月31日までに書かれた著者の日記を収めたもので、そのうち16年9月5日から最終回までの分は幻冬舎のWEBサイト「ピクシブ文芸」に24回にわたり掲載されました

2009年に「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した際、彼は次の「中山七里 3か年計画」を策定します

3年間で最低10冊を上梓する。

②最低でも3つのジャンルを書けるようにし、いずれも評価できる作品を残す。

③老舗出版社5社の文芸誌で連載を獲る。

④ただし会社と文筆業を必ず両立させる。

彼は以上の4つを達成できれば何とか生き残れると考えていました 実際にはサラリーマンとの二足の草鞋は2年で終了しましたが、残り3つの計画は「デビューしてからはバケモノのような作家連中と闘わなければならん」という強迫観念のもと、連載を掛け持ちして締め切りに追われる日々を送ります 3日徹夜して寝落ちし、丸1日机に突っ伏したまま眠り込み、ハッと起き上がって 締め切りまで時間がないと気が付き、栄養ドリンク3種類混合を一気飲みしてまた徹夜を続ける よく死なないものだと感心しますが、執筆の合間に複数の出版社の編集者と会って原稿の校正をしたり、さらに驚くのは1日に映画1本(自宅にホームシアターがある)と本を1冊読むという、とても1日が24時間では足りない「1日24時間以上闘えますか」的な生活を送っているのです

中山七里というペンネームについては、「国道41号線を車で走っていた時『中山七里』という地名の道路標識を見たのがきっかけで、ああこれは人名にも読めるなと思ったのと、画数が少ないのでサインする際に楽だろうと考えたからだ   意気込みどころか思い入れすらなく、いい加減さこの上なし」と書いてます。家族は愛妻と成人した娘さんと音大大学院に通う(当時)息子さんがいて、本人は幼少の頃から片目がほとんど見えないそうですが、日常生活に支障はないと言っています  また、岐阜の自宅と東京の事務所を行ったり来たりしながら執筆活動の毎日を送っています

2016年11月25日の日記には息子さんが登場します

「大学の論文問題でさ。まず音楽関係者3人の著書から1つを選ぶんだけど、小澤征爾さんと小林研一郎さんの著書に並んでお父さんの『さよならドビュッシー』が挙がっていた」。えっとですね、皆さんは何かとんでもない勘違いをしていらっしゃいます。あの、僕は小学校の頃から音楽の成績はずっと2で・・・・

中山氏はこの日記を書いている期間に、「作家刑事毒島」という小説を連載しているのですが、これは小説家を含めた出版業界内部の話を毒舌に満ちたテイストで書いたものらしく、文学賞を受賞したものの第2作が書けない新人作家が「書けないのは、売れないのは、出版社のせいだ」とほざいていることなどを取り上げ、毒舌により滅多切りしている内容のようです   そうしたことから、中山氏は特に新人には恐れられているようです 

興味深いのはどうやって小説のプロットを作り上げるのかという中山流のやり方です 中山氏は次のように書いています

「僕の場合は最初にテーマがくる。このテーマというのは多くが出版社からのリクエストだが、中にはリクエストに沿った物語を考えてこちらから捻り出すときもある」「テーマの次はストーリーだ。そしてトリックを考え、最後に全体のストーリーとキャラクターを設定する。骨子に沿って全体を4章から6章に分け、それぞれを1ユニット25枚として頭の中で原稿を書いていく 僕が初稿段階で見直しも推敲もしないのは、既にこの段階で推敲までやってしまっているからだ 初稿段階やゲラの段階で修正するより、頭の中でいじくるだけなので、こちらの方が簡単で、しかも迅速にできる 文章を思い浮かべるだけだから、実際に書くよりも百倍は早い。もし誰かが、思い浮かべた文字をパソコンで表示できるシステムを開発してくれたら高値で買うぞ

この中で重要なポイントは「頭の中で原稿を書いていく。この段階で推敲までやってしまっている」ということです これを読んで、クラシック音楽好きな人なら すぐに天才作曲家の名前を思い浮かべることでしょう。言うまでもなくモーツアルトです 彼は旅先から故郷ザルツブルクにいる父レオポルドに向けて、「作品は頭の中に出来上がっています。あとはそれを楽譜に書き移すだけです」という手紙を書いています

中山七里という小説家は、ひょっとしてモーツアルト的な創作の才能を持った極めて稀な人かも知れません

また、彼の映画に対する愛情は半端なく、自宅の防音付きの部屋に最新のホームシアターをしつらえ、執筆の合い間にDVDで様々な映画を鑑賞しています とくに「この世界の片隅に」は映画館で何度も観て、DVDでも観て、会う人ごとに薦めているほどの のめり込みようです

この本は内容が日記なので 様々な日常生活が書かれています 秋葉原にプリンターのインクを買いに行った時の話が出てきます

「街には人が溢れ返っている。もっとも聞こえてくるのは、そのほとんどが中国語なのだけれど 何故、中国の人の声が大きいかというと中国語には四声というものがあって、同じ言葉でも発音がわずかでも違うと全く別の意味になる。したがって、相手に正確に意思を伝えようとしてどうしても大きくなってしまうらしい(この声の大きさと態度に対抗できるのは、大坂黒門市場に集うオバハンたちくらいではないか)」

なるほどね、と思います この本にはこうした豆知識も散りばめられています 勉強になるなあ、中山七里。ということで、600ページを超える大書ですが、根性があったら読んでください。面白いこと限りなし 超お薦め本です

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