ぼちぼち日記

大切な日々のこと

おはなし会

2005-12-14 06:49:46 | お話し会のこと
昨日は、病院でのおはなし会。
院内は、感染症が流行っているようで、各部屋を回ることになった。

入った部屋は、特に感染症にかかって欲しくない子どもたちの部屋。
私たちは、菌を持ち込まない為のガウンを着てのおはなし会となった。
起き上がってきいてくれていたのは、2名。
他、重度のお子さんは寝たまま、たぶん、きいていてくれたと思う。

1.紙芝居『ぞうさんのすべりだい』いもとようこ 
2.パネルシアター『まんまるちゃん』
   ★来年から新病院に移転するので、引越し荷物と一緒にパネルが新病院
    へ。仕方ないので、手に持って演技しました。
    ゲーム感覚のパネルを持っていったので助かった~
3.絵本『しっぽしっぽ』 くれたにゆき・文 / 三沢厚彦・絵
4.手遊び『ここは ここは』

「おしまい!」で、おはなし会は終わったのだが、熱心にきいていた一人の女の子が「もっと、読んでよう。」「絵本を読んでよう。」と泣き出してしまう。
これまでも、各部屋をまわったことはあったが、面会の人がいたり、看護婦さんや助手さんが一緒にきいていてくれたので、「おしまい」と言えば、そこで終わりにできる雰囲気だった。
私たちは、ただの楽しみを提供する人でいられるからだ。

しかし、今日は、看護婦さんがみんな、パタパタと忙しそうに小走りで動いている状態。病室には、私たちと子どもたちのみ。
どうしても、次の部屋に行くことができず、結局、その女の子と、おもちゃで遊びながら参加してくれていた男の子に、それぞれ本を読んであげることになる。

私が女の子に。先輩が男の子に読むことになった。
女の子は、まだ2歳だが、とてもしっかりしていて「ねえ、クリスマスの本読んでよう。」とリクエスト。
ひぐちさんの『クリスマスおめでとう』(こぐま社)を読んであげると、うれしそうにきいていた。
他に1冊と、わらべうた『いっぽんばし』を楽しむと、満足した様子。
そこに、タイミングよく、お薬を持った看護婦さんが入ってきてくれて、バイバイすることができた。

院内保育の重要性をつくづく考える。本当は、そこを改革したかったんだ(重要性を訴えていきたかった)
読み聞かせボランティアが楽しくて、すっかりハマッているけれど、
「どうにかしたい!」という、あの時の気持ちを忘れてしまっていないか?
でも、無力な私に何ができるんだろう。
悶々としながら帰ってくる。

この病院は、2歳だった私の娘の最後を看取ってくれた病院です。


『ビロードうさぎ』

2005-12-13 08:18:52 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ビロードうさぎ』

ビロードうさぎをかわいがっていた男の子が、重い病気になってしまった。
そして、古いおもちゃたち、ぼうやがさわったおもちゃたちは、全て、焼却処分されることに…
特に、ぼうやがかわいがっていたビロードうさぎは、お医者さんにバイキンの巣と言われてしまう。

ほんとうのものになったって、おしまいがこんなんじゃ悲しすぎる。
「わたしは、いままで、ほんとうのものではなかったのですか?」
焼却炉の前で、涙を流すビロードうさぎ。
すると、妖精が現れて言うのです。
「ぼうやには、ほんとうのうさぎでした。ぼうやは、あなたをだいすきでしたから。でも、これからは、あなたは、だれが見てもほんとうのうさぎになるのです。」
妖精は、子ども達がかわいがったおもちゃを守る妖精でした。
そして、ビロードうさぎは、妖精の魔法で…

最後の一文は、思いもしない言葉でした。
『ぼうやが、ほんとうのうさぎになるのをてつだってやった、あのうさぎが、ぼうやに会いにきたのだということを、ぼうやはすこしも気がつきませんでした。』

てつだってやった!?そうかあ。
子どもがかわいがることで、おもちゃは、命を宿すことができるんだ。
涙があふれて、妖精があらわれてからは、ほとんどまともに読んでいられなくなってしまった私。
本をとじると、息子は、布団の中にもぐってしまった。ティッシュの箱を抱えてね。

私たちは、いつもと同じように、本の感想は言い合わない。
閉じたらおしまい。
きっと、感じていることも、考えていることも違うはずだ。
でも…同じ感動を共有しているんだとは、なんとなくだけど…確信している。
良い本は、何も言葉を交わさなくても全く不安にならない。
この閉じた後の沈黙が、なんとも言えない心地良い瞬間です。


『ビロードうさぎ』

2005-12-12 08:15:12 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ビロードうさぎ』

「みんな、じぶんたちは本当のものだって、自慢しているけれど、本当のものって、どんなもの?」
たずねるビロードうさぎに、皮で出来た古ぼけた、かしこい馬は答えます。
「もし、そのおもちゃをもっている子どもが、ながいながいあいだ、そのおもちゃを、ただのあそび相手でなくて、とてもながいあいだ、しんからかわいがっていたとする。すると、そのおもちゃは、ほんとうのものになるのだ。」

そして、男の子に大切にされ「ほんもののもの」になったビロードうさぎ。
卑屈だったビロードうさぎが幸せになっていく姿に、私まで幸せな気分になります。
そして、男の子に、かわいがられすぎて、どんどん古ぼけて壊れていくビロードうさぎの様子が、まるで自分と、大好きなぬいぐるみとの関係と重なったのか?その描写の場面では、息子が、息をのんで聞いているのが伝わってきた。

なにしろ、息子の横には、まさにピカチュウとカビゴンのぬいぐるみが…
3年生の男の子なのに…変?
悩むこともあるけれど、自分で卒業するのを待つしかないかな?と思ってる。
思うけれど、やっぱり悩むんだよね…。まさに、これの繰り返しです。

そんな訳で…
昨晩のラストは、男の子に野原に連れていったもらったビロードうさぎが、野うさぎと出会う場面。
みんな(野うさぎ)と違う部分を隠そう、隠そうと、強がるビロードうさぎの心の葛藤が、ヒシヒシ、ビシビシ伝わってきて、とてもとてもせつなかった。
人間の心を投影したような場面だった。
足の指をいじっていた息子は、いつの間にか、布団をかぶっていた。
母もね、なんだか心を見透かされたようで辛かったよ。

『ビロードうさぎ』

2005-12-10 21:44:45 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ビロードうさぎ』

マージェリィ・ウィリアムズ文/いしい ももこ訳/
ウィリアム・ニコルソン絵

昨日は、私の職場の忘年会…
飲み会に行くことは、ほとんどないのだが、行くと必ず午前様の私(好きなんですね、人と騒いでいるのが…スイマセン)。
よって、もちろん本は読めず、息子はパパとお留守番。
(パパと息子のコミュニケーションは、筋肉トレーニングなので、たぶん、寝る前には、ケンスイが何回出来るかの競争が行われたと思われます。)

よし!今日こそは読むぞ!!
それなのに…
息子の剣道の練習から帰ってきて、のんびり寝る準備を進めていたら、なんと21時半。あ~あ。

仕方がないから諦めようかと思ったけれど、やっぱり我慢できずに、少しだけ。
童話館から送られてきた、今月の本なのだけれど…なんだか、とても懐かしいような??
胸がキュンとするのは何故だろう。(我慢できなかった訳は、ここにもある)
物語の記憶は、全くない。でも、読んだような気もする。

今日は、ビロードうさぎが、クリスマスプレゼントとして、男の子の家にやってきた場面。
ぜんまいのおもちゃや機械仕掛けのおもちゃが、自分たちこそホンモノと自慢する中で、ビロードうさぎは、子ども部屋の隅で小さくなっているのです…

たった数ページなのに、ぐいぐいと物語にひきこまれていった。
さて、どうなるんだろう?
息子は、足の指をいじりながら、ただ黙ってきいていた。

『かいぞくポケット うらないのひみつ』

2005-12-08 19:15:14 | 息子と読んだ本のこと・児童書
いよいよ最終章!
今回は、最後まで、ハラハラ・ドキドキさせてくれました~
残念ながら、例の大男に騙されて、金貨は頂けなかったけれど、もちろん、無事に島を脱出。
やっぱり悪者だった占い師ペポも、やっつけられてオシマイ!
気持ちよく読み終われました。

さてさて~
仕事から帰ってきてみると、ポストには、童話館から送られてきた大きな荷物。
ポケットを読み終わって「明日は何を読もうかな~」と言っていた所だったし、
ナイスタイミング!だわ。
今夜は、これに決定です。

『かいぞくポケット うらないのひみつ』

2005-12-07 06:30:45 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『かいぞくポケット うらないのひみつ』
寺村輝夫/作 永井郁子/絵
あかね書房


またまたポケット。ようやく、ようやくの十巻目。
ムワマリ教授からもらった時計に導かれて、謎の島に到着したポケット号。
そこは、廃墟の島。町がからっぽなのだ。
一人残ったという占い師ペポによると、この島は、地震によって、いずれ爆発してしまうという。
その占いをきいて、町の人々は、島を逃げたのだ。

そんなとき、謎の地震予知犬が、時計をくわえて逃げていった。
それを追いかけるケン。ケンを追いかけるポケットたち。
犬の逃げ込んだ洞穴の中で、ポケットたちが出会ったのは、これまた謎の大男。
ペポ以外は、誰もいないはずなのに?
男は、「島が爆発する前に、この洞穴から金を運び出さないといけない。」と言う。
「それを手伝ってくれたら、お礼に、ポケットに一杯、金をあげよう。」
果たして、大男を信用してよいのか?
無事に、金を手(ポケットに入れて)にして、爆発前に島を出ることが出来るのか?

ハラハラドキドキの展開はお見事!
息子と二人、息をのんで本を読みすすめた。
さあ、今晩が最終章~。
最近、ボツだった終わり方だが・・・どうなるのかな?
これまでのところ、期待できそうよ。

おはなし会・冬のスペシャル

2005-12-05 20:00:25 | お話し会のこと
おはなし会サークルで『冬のスペシャル』を企画しました。
これは、いつもの『おはなし会』とは違い、お楽しみ企画みたいなもの。
先週の土曜日が、その企画の日でした。
何回も練習を重ね、ようやくの本番です。
場所は、(いつもの)『おはなしの部屋』ではなく、図書館会議室。

プログラムは、
①パネルシアター『まんまるさん』 (作詞・作曲 古宇田亮順)
②大型絵本『ねずみくんのチョッキ』(なかえよしお作・上野紀子絵)
③わらべうたあそび
④ペープサート劇『おだんごぱん』(ロシア民話)

私は、パネルを一人で担当するという大役を頂き、もうドキドキものでした。
実は、大きなスペシャルおはなし会に参加するのは、はじめての体験。
仕事で大勢の子ども達の前で話すことがあるとはいえ、お母さんたちと一緒に着席した小さな観客たちを見たら、か~っと頭が熱くなってしまい、どうなることかと思いました。
おまけに、思った以上に小学生が多かったので、さらにドキドキ。
それでも、子どもたちの笑顔を見たら、なんだか妙に冷静になっちゃって、ノリノリで演じてしまいました。

その他は、わらべうたでかっぱくんの役、ペープサートでは、おだんごぱんに逃げられるウサギの役を担当しました。
ペープサートの『おだんごぱん』は、オリジナルのうたが満載のミュージカル風。
民話なので、著作権問題がないということで、自由に演出して楽しみました。
子どもたちは、大喜び。
演じているこちらも、楽しくて大喜び。

うちの息子は、Y先輩作詞・作曲の『おだんごぱん』の歌を、2日たった今朝も歌っていました。
憎まれ口は一人前ですが、やっぱり、まだまだかわいいですね~。
当日は、あんなの絵本で何度も読んでもらってるよ!と、鼻で笑っていたくせに!!

国際子ども図書館

2005-12-04 20:52:16 | つぶやき
私の習い事、『書道』教室の展覧会が根津のギャラリーであり、旦那と息子と一緒に、はるばる東京まで行ってきました。
電車で1時間を『はるばる』と言うのは、ちょっと間違ってる?
でも、人混みが苦手な夫婦なので、まさに意を決して出かけた訳です。
北海道には、キャンプ道具一式だけ持って、平気で出かけて行ったのにね。

そんな訳で「せっかく東京出るんだから、展覧会だけじゃもったい」という話になり、根津の近くの上野で遊んでいこう!ということに。
私は、プーキシン展に興味がありましたが、結局、動物園か子ども図書館にしようということになり、行きの電車の中で、ずっと家族会議。
息子は、どっちも行きたいよ~決められないよ~と言うし、どうしようかな?と思っていたら、上野に着いたとたんに、雨がぱらぱらと・・・。
必然的に、初めての『国際子ども図書館』訪問となりました。

子どもが手にとれる本の数としては、想像していたよりは少な目。
でも、建物は美しいし、まるでお話に出てくるような、素敵な図書館でした。
こういう美しい建物の中で本を読んでいると、自分が、本の主人公になった気がします~。
本が読める部屋に入ると、まず、飛び込んできたのが、冬の本。
目立つ所に、読んだばかりの『大雪』がたてかけてあり、息子は、大喜びでした。
でも、読んでいたのは、ほとんどが虫の本と工作本でしたけど。

3階では、『ゆめいろパレット』という、アジアを中心とした絵本作家を対象にした野間国際絵本原画コンクールの入賞作の原画展をやっていました。
さすが、入賞作。どれも、惹きつけられる絵でした。
個人的には、韓国の作家さんの絵が好きでした!
が、息子が飽きてしまったので、早々に引き上げて書道の展覧会の方へ。

こちらも、本当に素晴らしかった。
みんなの作品のレベルの高さに驚くばかり、感動するばかりでした。
この作品たちと並んで飾ってもらえる自分の作品。光栄です。
正直、自分の才能の無さには悲しくなりましたが…。
精進するのみです。がんばろ。


『大雪』

2005-12-03 07:36:27 | 息子と読んだ本のこと・絵本
『大雪』
作: ゼリーナ・ヘンツ
絵: アロイス・カリジェ
訳: 生野 幸吉
出版社: 岩波書店

雪国の小さな村の兄弟の話。
明日は、子どものそり大会。妹のフルリーナは兄のウルスリに命じられ、隣村の糸屋の店に毛糸のふさを買いに行かされます。
糸屋のおばさんの掃除を手伝うのと引き換えに、美しい毛糸を手に入れたフルスリーナでしたが、すっかり帰りが遅くなってしまいます。帰り道、次第に雪は強くなり、やがて雪崩が・・・。

物語は、淡々と、静かに流れていきます。
まるで、深々と雪が降っているかのような文章。活字大好き人間には、たまらない美しさ、驚き!本当に素晴らしいです!
そしてなにより、絵が、また美しい。

これだけ淡々とした物語であるにもかかわらず、息子のいつもの癖(足の指をいじる)も、途中で、プッツリと途絶えてしまいました。
息子が、ぐいぐいと絵に引き込まれていくのを、隣で読みながら、ヒシヒシと感じます。なにしろ、最後には、本をのぞき込んでいましたからね~!
正直、ここまでのぞきこまれると、読み手であることが悔しい母なのでした。
私も、絵がみたい~。

ハラハラ、ドキドキ、大笑い!そんな、エーミールや海賊ポケットのような話もいいけれど、こんな素朴で静かな話も読んでいってあげたいな。
雪国の自然の美しさと厳しさに、触れられた…そんな、絵本でした。
終わり方も素朴で、素敵です。

『だれかがぱいをたべにきた』

2005-12-02 10:40:17 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『だれかがぱいをたべにきた』
神沢利子さく・井上洋介え
福音館書店

パイを作って、一人で食べようと思っていたおばあさん。
ところが、ようやくパイが出来上がった時、麦藁帽子が落ちてきて、おばあさんの頭にヒラリ。おばあさんの目の前は、真っ暗闇。
そこに、誰かが、パイを食べようと部屋に入ってくる。
入ってきたのは誰?
真っ暗闇のおばあさんが、音を頼りに犯人を探し当てるが、どれも違うらしい。
このひっぱり方に、あっという展開を期待していた私。
でも、やっぱりパイは食べられちゃって・・・一応、驚き?の展開は、用意されていたんだけれど、・・・ああ、そうですか・・・って感じ。

でも、息子は???
最後のオチが、すぐに理解できなかったので、本を読み終わったあとも、あれこれと一生懸命考えている。
そして・・・・・・・・・・「あ!そうか!!」
オチが理解できたことが、よほど嬉しかったのだろう。ものすごい笑顔。

正直、このオチが理解できない息子の回転の遅さにビックリしつつも、あまりに嬉しそうなので、母もつられてプッ。笑顔になってしまった。
大人と子どもの感じ方って、本当に違うなあって感心しちゃいます。
自分が子どもの時は、どんなことを考えて生きてたんだろうなあ。

書道の展覧会

2005-12-01 09:13:28 | つぶやき
書道家・武田双雲先生の教室(神奈川県藤沢市)で、息子と一緒に書道を愉しんでいます。
今日より、私たち生徒の展覧会が開かれますので、お時間のある方は、どうぞのぞいてみて下さい。
恥ずかしながら、私の作品も並んでいます。

『心響展~筆のゆくまま、心のままに~』
 12月1日~4日(12:00~19:00 最終日は17:00まで)
 東京は根津のギャラリーKINGYOにて
 詳細はこちら↓
 http://shinkyoten.cocolog-nifty.com/


『ワニのライル、おかあさんをみつける』

2005-12-01 06:37:02 | 息子と読んだ本のこと・絵本
『ワニのライル、おかあさんをみつける』
 B・ウェーバー作 / 小杉佐恵子 訳
 大日本図書

ワニのライルシリーズ。
心やさしいライルくんが、息子も私も大好き!
人間と一緒に暮らすことになったワニのライルが、毎回、かわいらしい話を展開してくれる。今回は、お母さんを探す旅に出かける話。

話もいいのだが、とにかく、絵がいい。
息子は、本をのぞきこんで、細かい部分も見逃さないようにしている。
お話の方を、ちゃんと聞いているのか心配になる位なのだ。

シリーズを順番に読んでいきたいのだが、図書館では、なかなか思うように借りれない(人気があるのね)。
実は、まだ1巻を読んだことがないのだ。(なのに、もう5巻を読んでいる)
今度は、どの巻が借りれるかなあ…