子ども達のゲーム依存症が、増えている実情があります。毎日、「ダメだ」とか「辞めなさい」などと行っているよりは、ゲームを作らせて見てはどうでしょうか。商品として売られているゲームで遊ぶならば、自分でゲームを作って遊んだ方がずっと楽しいはずです。もうすぐ小学校でも、プログラミング科目の必修化を迎えようとしています。必修化に備えて、プログラミングの学習教室が盛況のようです。ドローンが、スマホに入力したプログラミング通りに飛行するのです。スマホの画面上で飛行航路を指でなぞると、その軌道に沿ってドローンが飛んでいきます。最初から体系的に学ぶよりも、遊びを入り口にして子どもの動機づけをする方法が良いかもしれません。
そこで、ゲームとプログラミングについて調べてみました。言葉や数字を使わない3歳からでも遊べるプログラミング学習玩具が、販売されています。プログラミングの基礎を、玩具という遊びを通して身につくなら大人も安心です。プログラミング玩具で繰り返し遊ぶことで、試行錯誤しながらプログラミングの基礎が身に付くわけです。私事ですが、「プログラミング文部科学省」を使ってプログラミンを作ってみました。犬を動かすプログラミングですが、すぐに作れました。「右に動いてジャンプを続ける」などの動画が、すぐにできるのでびっくりです。確かに、感覚だけで作れるプログラミングになっています。子どもが興味を持てば、自発的に取り組める優れものだと思いました。興味を持った子どもは、ゲームにのめり込むように、プログラミングにのめり込むかもしれません。
日本のIT産業が凋落した最大の原因は、人材育成で遅れを取ったことだと言われています。アメリカはIT人材をを重層的に育成するためには、様々な仕組みが必要だと考えました。アメリカの大学は、コンピュータサイエンスを専攻すれば、ゲーム開発に必要なスキルが自然と身につく環境を整備しました。大学が若者にゲームという言葉を前面に押し出すと、志願する学生が急増したのです。大学は、コンピュタサイエンスのコースにゲーム開発に必要なスキルの修得を組み込みました。コンピュータサイエンスのコースを学べば、自然にゲームをつくるスキルが身につくカリキュラムを作ったわけです。全米250校のトップクラスの大学で、ゲーム開発に関わるカリキュラムを専攻できる環境を整えたのです。ゲームのプログラマーも他のITの技術者も大量に育成される仕組みを作ったわけです。
日本には、アメリカのようなゲーム教育システムは存在しません。日本では企業に就職してから学ぶか、あるいは個人的に趣味の範囲でやることになります。このままでは、プログラマーなどIT関係の人材不足が続くことになります。組織的に人材を育成する仕組みが、求められているわけです。一つの案としては、大学の中にアメリカと同じコンピュータサイエンスのコースを作ることでしょう。さらに、このコースをつくった大学には資金を援助することになります。でも、日本には教える講師が、不足しているという現実があります。この人材を外国からリースする手法も考えられます。援助する企業が海外に拠点を持っている場合、そこから人材を差遣してもらうのです。ターゲットとなる国は、インドになるかもしれません。ここには高度なIT技術者が、多数揃っています。欧米のIT技術者が10年で到達する技術を、インドのIT学部の学生は3年で超えていくと言われています。もう一つの国は、カナダになるかもしれません。カナダには、ゲーム関係の技術者が多数集まっています。ゲームのシリコンバレーといえる国でもあります。長期の日本観光を兼ねて、来日してもらうことも考えられます。昔、日本の技術者が土曜日と日曜に、韓国の企業に出張し、技術を伝受しました。この方法を、カナダの技術者にお願いすることも可能でしょう。以前は35歳以上は勤まらないとされていたIT業界も、今は何歳までも働けるようになりました。この技術を身につけておけば、70歳まで働くことができるかもしれません。働き方改革の予算を、少しこの分野にまわしてくれるようになると実現するかもしれません。