ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

リンゴ生産・農薬の耐性菌・消費者の要望  アイデア三題噺 110

2018-09-11 16:42:54 | 日記

 リンゴの出荷は、秋から冬にかけて本格化します。そのリンゴに、生育に関する懸念の声が出ているのです。猛暑が影響し、樹木の傷みや病気などが発生しているといわれています。リンゴの品質にたいするこだわりは、生産者はもちろん消費者にも強いものがあります。品質の高いリンゴに対する需要は、国の内外を問わず増加しています。消費者は高くとも、美味しいリンゴを求めるようになっています。リンゴ生産者の担い手を育成する方法の一つは、果樹園芸従事者の収入を増やすことです。
 そこで、リンゴ生産者の収入を増やす方法を考えてみました。今年、青森県や秋田県などの産地で、農薬に耐性を持つ病原菌が発生しました。このために、一部の地域で生産が減ったり、品質が低下したりする可能性が出てきています。昨年、この地域は低温に襲われ収量が減ったのです。現在、東京などで出回っているリンゴは、昨年産の貯蔵物です。8月上旬の東京都中央卸売市場の平均卸値は、1kg、538円と前年同期比で3割高になっています。気温が低いために品質が落ちる傾向があることは、事実です。農薬に耐性のある病原菌により、生産が減少することも事実でしょう。でも、これらの悪条件を克服した生産者は、高い評価を得ることになります。
 同じ技術や同じ肥料を使っても、差ができるのがリンゴの果樹なのです。毎年毎年刈り込みをして、ようやく成長し、良質の実を付けるようになります。冬は、リンゴの樹木を低温でゆっくり休ませる時期です。この低温で休ませることのできる地方は、北国の青森県や秋田県、そして高地で気温の低い長野県に適地が多いようです。この適地で技術の優れた生産者が、悪条件を克服して、良質なリンゴを生産するわけです。毎年、良質なリンゴを消費者に供給し続けていけば、信頼も増幅していきます。リンゴ生産の安定供給、高付加価値、差別化、トレーサビリティーが認知され、顔の見える生産者に育っていきます。技術の高い生産者が作るリンゴは、比較的高くなっても、消費者が喜んで購入するパターンが成立するようになります。
 もっとも、品質の良いリンゴを東京に送ればよいというものではありません。東京の人口密集地のスーパーやデパートに、消費者のニーズに応じて、出荷できる生産体制を整備することです。要望に応じた品質と適正価格のリンゴを、生産する技術を常に磨いておくことが必要になります。生産者は、品質が高く、必要な量を必要な時に正確に届けられるようにすることを意味しています。現在、消費者の指向に合わせた生産と流通の一体化した商品化の仕組みが求められます。この一体化を、簡易に安価に実現した組織が、勝者の道を走ることになるでしょう。



トランプ大統領・選挙基盤・アメリカの真の民主化   アイデア三題噺 109

2018-09-11 16:19:46 | 日記

 アメリカ政権内部から、トランプ大統領の最高指導者の資質を疑問視する内部告発が相次いでいます。「大統領の行動は有害だ」とか、「問題の根本は道徳観念がないことだ」とかの批判がでているわけです。でも、トランプ大統領の発言は、今日の米国社会の一部の考え方を反映したものと認識しておく必要があります。アメリカの新聞で報道されたからといって、それがアメリカの全てを代表する意見ではないということです。でも、トランプ大統領の言動や行動は、理不尽に見えるところがあります。同盟国としては、別の方に大統領になっていただいた方が良いと思うようになりました。
 そこで、トランプ大統領の選挙基盤を弱体化させる方法を考えてみました。アメリカでは、大統領選挙の帰趨を決する戦略的に重要な州がいくつか存在します。この重要な州で、トランプはヒラリーに勝利していったわけです。次の選挙では、この州で勝てる選挙を行っていきます。さらにトランプの強固な地盤で逆転する選挙戦術を駆使してみます。トランプ大統領は、これらの州に利益をもたらすと思われる政策を行っています。でも、その政策が裏目に出て、州民に不利益をもたらすとなれば、トランプの支持者は離れていきます。
 アメリカと中国の貿易戦争で、関税の報復合戦になっています。中国もさるもので、トランプの選挙基盤に打撃を与える戦術を採りました。大豆が、国際的に値下がりしています。中国が米国産の大豆に25%関税をかけたために、大豆が国際に過剰になり、値を下げているのです。アメリカの大豆生産地は、トランプ大統領の選挙地盤です。大豆が値下がりすれば、この州の農民は困ります。トランプ大統領に不信感を持つ構図が、出てくるわけです。もう一つの戦術は、白人ブルーカラー労働者への対策です。トランプの強固な支持者は、国民の30%といわれています。トランプの政策が、自分たちブルーカラーにとって不利になっていることを実感させることです。例えば、カナダとアメリカで自動車関税合戦が行われるようになれば、1台の自動車に2重3重の関税が、かかるようになります。結果として、自動車の値段は高騰し、自動車の販売は停滞し、労働者の賃金は目減りします。雇用が確保されても、賃金が減らされれば、不満を持つ労働者が増えます。
 トランプを支持する白人ブルーカラーは、人種差別や銃規制、そして人権に対して寛容ではありません。いわゆるアメリカの汚点と言うべき人々が多いのです。理不尽な貿易戦争は、この層を弱体化させる良い機会かも知れません。この保守層が弱まれば、アメリカの民主主義は世界に受け入れられるものになるかもしれません。トランプに象徴される人種差別や不寛容な人権意識を、この貿易戦争の機会を利用して、人種差別や人権問題を是正する場にしてもよいのかもしれません。もっとも、トランプが逆上する場合もあるかもしてませんね。