

コンピューターのプログラミングを間違ったために、
成績の優秀なクラスが「劣等」となり、
成績の劣るクラスが「優秀」となってしまった。
このコンピューターから出力されるデータは、
学年度の初めに教師に手渡され、
教師はその資料にもとに、
受け持つクラスの学力を把握して
授業の準備をした。
五ヶ月半後にようやく
プログラミングのミスが判明したのだが、
学校側はその事実を伏せたまま、
生徒たちに知能テストを実施することにした。
結果は驚くべきものだった。
本当の「優等生」たちのIQは
かなり下がってしまっていた。
知力が劣り、非協力的で
教えにくい生徒というレッテルを貼られ、
そのような扱いを受けてきた結果だった。
一方、本当は「劣等生」だったはずの
生徒たちのIQは上がっていた。
教師はこの生徒たちを優等生として扱い、
一人一人の生徒に対する
教師の期待が生徒自身にも伝わり
子供達は熱意と希望を持って
積極的に授業に取り組んだ結果だった。

スティーブン・コビナー 著



「劣等生」が「優等生」に、
たった半年で変わってしまうとは
なんとも不思議というか恐ろしというか
興味深いエピソードである
子供達は学校の先生の影響を
もろに受けて育っていくという証
今まで優等生だった子供は
先生の見方も接し方もが
優等生として見てくれるが
ある時、その接し方が変わると、
その違う接し方に大きく影響を受ける
ということはどんなに成績が悪い子供であっても
優等生として接してあげれば
その子供は優等生に育っていくということ
その先生の見方・接し方で
その子供はその先生の期待に応えていく
人間とはなんと環境に
影響されてしまうものなのだろう
まあ、わからなくもないが・・・
今まで、「優等生」「頭がいい」「将来有望」・・・
という言葉ばかり聞いていた子供がある日を境に
「劣等生」「頭が悪い」「将来悲観」・・・・
こんな言葉ばかり聞いていたら
マインドコントロールされるのも
当然といえば当然
先生の人格というか
子供に接する姿勢というのは本当に聖域
崇高にて尊厳を持って
対応する必要があるようである
そしてまた特に親の立場は全くもって最重要
自分の子供が頭が悪いのだと思った瞬間から
子供はバカになっていくのかもしれない



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