早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

東京というところは大変なところ...!

2016年07月23日 05時06分23秒 | 読書







 しばらくしてある人の推輓をうけて、

俺がが日本が生んだ大立役者で

理科学研究所の所長で

子爵の大河内(正敏)先生の家に

書生といて住み込みで学校に通えることになる。


ところが、広い大河内邸を訪ねてみたら

年配の女中が出てきて

「殿様はこのお屋敷では

どなたにもお会いになることはありません」

から理研の方へ行けとの門前払いで


「東京というのは大変なところだな」

と一人つぶやいたのを今でも覚えている。


そのうちに思いを変えて、

かねてよりの知己で同県人の井上工業の支店長に

苦境をうったえ救いを求めたものだった

ありがたいことに救いの神もあって、

井上工業の支店の小僧として

住み込みで働けることになった。


  「天才」
          石原 慎太郎 著
     









 田舎者にとって東京とは憧れの街

夢を実現させるところ?

華やかなところばかり想いがつのる

そして現実の東京とは田舎者の街、

言葉は適切ではないけれど、そんな気がする

東京下町に住む生粋の江戸っ子

と言われる人たちは

根っからの人懐っこく、温情厚く

ある意味江戸っ子という

田舎者集団ではなかろうか


僕は東京ではないけれど、

関西生まれの関西育ち

それも尼崎という鉄鋼の街の

後背ベッドタウン

周囲の人は全て

九州四国山陽山陰の田舎者ばかり

僕の世代はその二世


縁あって北陸の地方都市に就職したが

なぜ人々は大都市を目指すのか

まるで理解できなかったが

今思えば、次男や女は田舎にいても

働くとろもなければ、生きるすべさえない

都会を目指す以外に人並みの暮らしは

望めなかったのかもしれない


今でこそUターンやIターンと言われるが

一昔前、ふるさとを巣立った若者は鉄砲玉

盆暮れの里帰りが関の山

その後、長男でさえ

田舎での暮らしは立ち行かないのだから・・・


余談が過ぎたが、角さん、

柏崎の土木事務所で役人として生きる器にあらず

1年後には無鉄砲にも

早や東京を目指したのだからさすがに凄まじい



     早起き鳥




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