Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

「聖徳とは何か?聖徳とは、イエズス・キリストと一致している事。 聖ヨゼフがまさに、この聖徳を実現した

2020年04月04日 | お説教・霊的講話
2020年3月19日(木)童貞聖マリアの浄配 証聖者聖ヨゼフのミサ

聖ピオ十世会司祭 小野田神父説教


聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2020年3月19日、聖ヨゼフの大祝日を祝っています。

今日聖ヨゼフの祝日ですから、このミサの司祭が退場する前に、聖ヨゼフに聖ピオ十世会を奉献する祈り、特にこの御聖堂の奉献の更新を行ないたいと思っています。皆さん心を合わせてお祈り下さい。

そしてもしも時間がある方は、ミサの後の感謝の祈りの後に、終課をお捧げしたいと思っています。

そして今日この御ミサは、皆さんの意向の為に特別に捧げられています。皆さんのご家族の方々、友人の方々、隣人の方々、そしてこの御聖堂に集う全ての今日来る事ができない方々、また日本の聖ピオ十世会の信者の方々、そして日本の方々、世界中の方々の為にも、特にそういう意向で捧げております。どうぞ心を合わせて下さい。

またフォルテン神父様も、今日から皆さんの為に9日間のノベナを始めると言っています。お祈り下さい。



「ヨゼフ、恐れるな。妻マリアを受け入れよ。」

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


愛する兄弟の皆さん、聖ヨゼフの祝日に私たちは、全てをヨゼフ様に身を委ねて、その御保護に任せたいと思っています。

一体なぜそうしようと思うのでしょうか?

⑴まず、旧約の時代の聖ヨゼフの前兆について少し見て、

⑵そして、聖ヨゼフがなさった事を簡単に黙想して、

(3)最後に、私たちの遷善の決心を立てる事に致しましょう。


昔、旧約時代に、太祖聖ヨゼフがエジプトにいました。エジプトに売られました。

兄弟の妬みを買って、井戸に投げられたところを、たまたま通りすがった、天主の御摂理によって通りすがった証人によってエジプトに運ばれて、そしてそこでプチファルというエジプトの男の下で働く事になりましたが、聖ヨゼフの働きを見ると、あまりにも誠実な立派な男だったので、彼は自分の財産を全て、聖ヨゼフに委ねました。ヨゼフに委ねれば委ねるほど、自分の財産はますます増えていきました。

後に太祖ヨゼフは、その後色々あって、プチファルの妻がヨゼフを誘惑しようとして、それを逃げるのですけれども、牢獄に入れられて、しかしファラオの夢を解く事によって、ファラオの下で働く事になりました。

ファラオはヨゼフのその知恵を非常に高く評価して、エジプトの全ての食料、そして財産を、ヨゼフに任せました。その為にエジプト中の小麦とパンは、ヨゼフによって集められ、豊作の時に備蓄され、そして来たるべき飢饉の時には、エジプトの人々と、更にその外国の人々をさえも養う事ができるほどでした。

太祖ヨゼフが「パン」を全世界の為に取っておいた、保っていた、守っていたというのは、もちろん新約の生けるパンである、天から与えられたパンである「イエズス・キリスト」を、聖ヨゼフが守っておられる、という事の前兆であります。

旧約の太祖ヨゼフは、これのおかげによって、ファラオからこの世の救い主と、救世主、「この世の救世主」というタイトルさえも受けたほどです。

新約の聖ヨゼフも、救世主を守り、そして聖家族を守り、遂には「教会の守護者」、第一の守護者として、私たちはその称号を崇めています。


では第2に、聖ヨゼフは新約では一体、どのような事をしたのでしょうか?

天主の御摂理によって、聖ヨゼフは、天主三位一体の最も大切な、救いの御業の張本人、人となった天主イエズス・キリストを、その聖ヨゼフの保護の元に全く委ねられました。

また天主の御母、最高の被造物である、大傑作であるマリア様をも、聖ヨゼフの元に保護に委ねました。

なぜかというと、天主三位一体は、聖ヨゼフの元に委ねれば委ねるほど、これを聖ヨゼフはきっちりときれいに守り、これをますます豊かにする事ができると知っていたからです。

そして聖ヨゼフのこの元に、イエズス様は天主の聖子は、従順でありました。「彼らに従っておられた」(ルカ第2章51節)とあります。

またマリア様も、夫として聖ヨゼフをどれほど尊敬して、どれほど従って、従順であった事でしょうか。

聖ヨゼフ様のちょっとした願いも、ちょっとした希望も、マリア様やイエズス様にとっては、これは必ず成し遂げなければならない、命令以上にそれを大切にしようとされました。

これは今でも、天国でも同じです。

聖ヨゼフ様がこのように、マリア様とイエズス様のこの依頼を受けたのは、他でもありません、聖ヨゼフが「忠実である」という事を、生涯を以って示したからです。

今日福音で読まれたのは、聖ヨゼフの悲しみと喜びの最初でした。第一の出来事でした。

二人で婚約をして、そして二人で天主に身を捧げて貞潔を守ろうと、そして貞潔を守りつつ、婚姻の生活をしようと、二人は祈りと沈黙の内に、婚姻の契りを結んだはずです。

しかし聖ヨゼフは、マリア様の体がどうもおかしいという事に気が付きます。「一体、何があったのか?」聖ヨゼフ様の苦悩は計り知れませんでした。

「マリア、一体、裏切ったのか?罪を犯したのか?」「いや、そんな事はあり得ない。このような聖なる方が、このような立派な方が、このような神聖な方が、そのような事は絶対にない。一体何なのだろうか?」

頭の中のこの矛盾、聖ヨゼフはどうする事もできず、その回答を見つける事ができず、マリア様も一言も仰らずに、黙っておられる。「なぜ言ってくれないのか?」

聖ヨゼフはこのまま、マリア様を石殺しにさせるわけにもいかず、かといってこの子供を登録する時に、嘘を偽証するわけにもいかず、このまま姿を消そうと、そしてマリア様から離れようと、この美しい妻から、愛する方から離れようと思います。

が、その時に、聖ヨゼフは夢で天使から、「恐れるな、ヨゼフよ、ダヴィドの子よ。妻マリアを受け入れよ。生まれる者は、聖霊によるものである。」

聖ヨゼフの喜びは一体、いかばかりだった事でしょうか。

聖ヨゼフは、このイエズス様との出会いのこの最初から、マリア様との出会いのこの最初から、十字架、苦しみ、そして苦悩、自分の想像を超える出来事、「一体なぜ?」という事の連続でした。

ベトレヘムでのイエズス様の御誕生、その御場所を探す事のできなかった悲しみ。

あるいはヘロデによって命を狙われているイエズス様を守る為に、外国に逃亡しなければならなかった事。逃亡生活。不安と、「一体何が起こるのか?」「一体、守る事ができるのか?」その苦しみ。

またエジプトから祖国に戻って来たとしても、「ベトレヘムではなく、ナザレトに住むように」との御告げ。

あるいはナザレトでの苦しい、貧しい清貧の生活など、聖ヨゼフ様の生活は、イエズス様とマリア様と近くなれば近くなるほど、却って大きな十字架が与えられたかのようです。

そしてその聖ヨゼフは、これを雄々しく担ぎました。これに十字架に従いました。天主の御旨を果たそうとしました。イエズス様とマリア様の事だけを考えていました。


⑶では今日私たちは、どのような遷善の決心を立てたら良いでしょうか?

つい最近、四旬節の第1主日に、聖ピオ十世会の総長が、信徒の皆さんに手紙を書きました。そしてそれを会長が素晴らしい日本語に美しく翻訳して下さいました。今日皆さんの手元にメールで送りました。

それによると、まさに、「聖徳とは何か?」という事を、総長はズバリと言っています。つまり、「聖徳というのは、イエズス・キリストと一致していられる事である。イエズス・キリストと永遠に一致するという事である。そしてそれが今、始まっている。イエズス・キリストの御旨を果たし、そして御旨だけを求める事。そこにこそ聖徳がある」と。

聖ヨゼフがまさに、この聖徳を実現しました。マリア様と共に実現しました。聖ヨゼフにとって、まさにイエズス様だけがかけがえのない宝であって、これを守り、これを増やす事にありました。

もしも私たちがこの聖徳を増し、そしてイエズス様が私たちの為に準備している御国に辿り着く事ができる為には、聖ヨゼフの力を是非お借り致しましょう。

聖ヨゼフがなさったように、私たちもマリア様とイエズス様にますます、これだけを、イエズス様とマリア様だけをお愛しする事ができるように、聖ヨゼフにその特別の御恵みを求めましょう。

聖ヨゼフはこの二人を、三位一体によって委ねられました。そしてそれをきれいに守ったのみならず、それをますます増やして、そして私たちに分け与える事ができるほどの方になりました。ですからこそ教会は、カトリック教会は、聖ヨゼフを普遍教会、全カトリック教会の守護者として、私たちに与えています。

私たちも教会に従って、聖ヨゼフに全てを委ねる事に致しましょう。聖ヨゼフに私たちを委ねて、聖ヨゼフの聖徳を真似、そして聖ヨゼフからイエズス様とマリア様を頂き、イエズス様とマリア様をますます愛する徳を頂きましょう。

最後に、無原罪のマリア様にもお祈りします。

マリア様が持っていたその聖ヨゼフに対する愛と尊敬の心を、私たちにも与えて下さい。

聖ヨゼフよ、どうぞ御身が持っていた、そのマリア様に対する愛と、イエズス様に対する特別の愛を、私たちにも分け与えて下さい。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。






東京での聖伝のミサは二回あります。一堂に会する参列者の数を減らし社会的距離を確保するためです。

2020年04月04日 | 聖伝のミサの予定
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様!

いかがお過ごしでしょうか?


東京では、一堂に会する参列者の数を減らすため、来るべき枝の主日にはミサ(枝の授与式を含む)を朝8時半と11時の2回捧げることとしました。

そうすることによって、座っている信者間で、欧米で実施されている6フィートないし1.5メートルに近い社会的距離を確保することができると考えております。

そこで、ミサにいらっしゃる愛する兄弟姉妹の皆様には、適宜分散してミサに参列して頂きたいと思います。

二回のミサのどちらかをお選びになっていらしてください。

08:30 枝の祝別と配布、ミサ
11:00 枝の配布、ミサ


現在さまざまな理由でミサに来られなかったり、あるいは韓国のように司祭がその地を訪問できない状況にある場所の信者の方々ために、先週と同じく、朝8時半のミサをインターネットで生中継する予定です。

08:30 枝の祝別と配布、ミサ【←ライブ中継】
11:00 枝の配布、ミサ(ライブ中継は行わない)

先週と同じく、フェイスブックライブの機能を利用して生中継します。フェイスブックライブをする予定のページは下記のページです。

聖ピオ十世会東京での聖伝のミサのライブ・ストリーム
2020年4月5日、枝の主日の東京で午前8時30分からのミサです。


以上、よろしくお願い申し上げます。







--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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