Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

3日目

2010年02月04日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 ヨハネの聖福音の第二章はこう始まります。

「それから三日目にガリラヤのカナに婚礼があった。」

 ラテン語では、Et die tertia, nuptiae factae sunt in Cana Galilaeae. です。

 三日目。テー・トリテー・ヘーメラ。第三の日。つまり、よみがえりの日。

 使徒信経では、こう言います。三日目に死者のうちよりよみがえり。Tertia die resurrexit a mortuis.

 ヨナが怪物の腹の中に過ごした三日。

 私たちに与えられた三つの光。暗闇を追い払う太陽の光。

 創世記によると、はじめ、やみが底知れぬふちを覆い、水の上に天主の息吹が舞っていた。天主が光あれ、と仰せられた。すると光ができた。とあります。これが一日目です。

 初めやみがあったのです。夜から始まりました。人類の歴史も、アダムの不従順から始まります。人類は、その最初から、アダムの罪で全てが失われたのです。天主は、その憐れみで、アダムの子孫らに三日の光を与えます。

 その三つの光とは、理性の自然の光、旧約聖書の啓示の光、聖福音の光、です。

 カナでは、私たちの主イエズス・キリストの最初の奇跡が行われます。旧約聖書には、モーセによる岩が水になる奇跡がありました。ダヴィド王の岩のような罪の心が預言者ナタンによって水のように痛悔しました。

 カナでは、水がブドウ酒になります。

 そして新約の祭壇では、毎日、ブドウ酒が私たちの主イエズス・キリストの御血となります。

 カナの婚礼は、将来私たちに起こることのシンボルでもあります。聖福音に照らされて、洗礼の水を受けた私たちが、私たちの主イエズス・キリストへの信仰と愛に燃えて酔い、復活の永遠の婚礼に集うことの。

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!
日本の尊き殉教者たちよ、我らのために祈り給え!

愛する兄弟姉妹の皆様の上に天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)@フィリピンにて携帯より

【質問】2月2日のマリアさまのお潔めの祝日が七旬節の主日と重なってしまう年の時は?

2010年02月04日 | 質問に答えて
アヴェ・マリア!

 愛する兄弟姉妹の皆様、2月2日の聖母マリア様のお潔めの祝日について御質問を受けましたので、ご紹介します。


【御質問】
アヴェ・マリア!

小野田神父さま
ふと疑問に思ったことがあります。御降誕節は2月2日のマリアさまのお潔めの祝日までとなっていますが、「七旬節と重なってしまう年の時はもし主日が重なった場合は他の日に祝日を行う」とありました。他の日にとはいつ等と指定し決められているのでしょうか。

それから「ろうそくの祝別式」は、いただいたバルバロ編訳のミサ典礼書P838には「主日の前に行う」とあり、P841には「ろうそくの祝別式が、七旬節後の平日になる時は」となっていますが、別の日に移された「マリアさまのお潔めの祝日」とともに行うこともあると言うことですか。その際、終課後に「Ant.Alma Redemptoris Mater」は歌われるのでしょうか?

2月2日の祝日は、2級大祝日となっていて、七旬節、六旬節、五旬節の主日は2級祝日となっていますが、P58の「典礼歴の祝日の等級」に、主日には主日だけの等級があり七旬節、六旬節、五旬節の主日は2級大主日になっており、一級大祝日(とは、時季は違いますが「12月8日の無原罪の御宿りの祝日」や「3月25日のお告げの祝日」等のことと言うことですよね。)だけを行いうると書かれています。(書き方が複雑なように思います。)

1級として主日のミサ聖祭ではなく、2月2日のミサ聖祭とロウソクの祝別が行われた場合、七・六・五旬節の主日のミサ聖祭は別の平日に行われるのですか。

 改めてバルバロ編訳のミサ典礼書の初版年を見てみると1955年になっていて、礼部聖省の新規定を全部応用したとありました。

 ローマ・ ミサ典礼書は1570年に教皇ピウス5世によって発表され、第2ヴァチカン公会議前までラテン語で用いられ、公会議後に改訂され、教皇パウルス6世によって1970年に発表され、日本語版は'78年に発行されたとなっていますので、第2ヴァチカン後に改訂された以前の物であればそれほどの大きな違いはないように思っていたのですが、何故'62年版を規範版としているのでしょうか。



【お返事】

 私たちは、今、1962年版の典礼法規に従っています。何故なら、カトリックの典礼の改革の方針が「よりカトリック的である」ことから、第2バチカン公会議による「よりエキュメニカル的に」と変わるその直前の改訂が1962年の規範版だったからです。

 典礼運動というものが前世紀の初め頃からあって有名なソレムなどが関わっていたのですが、残念ながらこれがいわゆる近代主義者たちに乗っ取られてしまいました。第2バチカン公会議後の典礼改革は、カトリック信仰をよりよく表明すると言うよりは、カトリック典礼をよりエキュメニカルにするという方針に基づいてなされるようになってしまいました。

 ローマ・ ミサ典礼書は太古から存在していましたが、特に、1570年に教皇聖ピオ五世がこれを永久の法として発表しました。第二バチカン公会議以前のミサ典書であれば、それほど大きな違いがありません。

 しかし、細かいところでは、改訂がなされています。その細かいところの違いでも主なものは、いろいろな聖人の祝日が付け加わったりしたことです。例えば、聖ピオ十世教皇様が Divino Afflatu でなした典礼改革では旧約時代の聖人がかなり祝われなくなりました。(それ以外にも細かい違いがあります。)

 1962年以前と以後の違いで言えば、例えば、祝日の等級が微妙に単純化されました。(それ以外にも細かい違いがあります。)

 例えば、1962年以前では、主日は、一級主日(Dominica I classis)、二級主日(Dominica II classis)とそれ以外の主日に分けられていました。

 また、祝日については、次のように細かく等級がありました。

一級大祝日(Duplex I classis primarium)
一級祝日(Duplex I classis secundarium)

二級大祝日(Duplex II classis primarium)
二級祝日(Duplex II classis secundarium)

復誦の大祝日(Duplex majorum primarium)
復唱の祝日(Duplex majorum secundarium)

単唱の大祝日(Festum primarium)
単唱の祝日(Festum secundarium)

 ところが、1962年の典礼法規の改革で、祝日の等級は

一級祝日(Festum I classis)
二級祝日(Festum II classis)
三級祝日(Festum III classis)

だけになりました。

 ところで、バルバロ神父様のミサ典書は、一部、1962年版として変更が付け加えられたところがありますが、細かい典礼暦については以前のまま(1955年の典礼法規のまま)依然として残っています。

ですから、1962年の典礼法規によれば、 2月2日の祝日は、二級祝日であるべきなのですが、「2級大祝日」となっていて「大」が付いているようです。

 何故、バルバロ神父様のミサ典書は、細かい典礼暦については以前のまま(1955年の典礼法規のまま)依然として残っているか、その理由は、おそらく、1962年以後、1970年に新しいミサがでるまで、息をつく間もないほどの改訂の連続で、
おそらく在庫を全てさばく前に、或いは、1962年版に合わせて全て訂正の仕事が完成する前に、革命的な新しいミサが出来てしまったのではないでしょうか。


【浄めの祝日】

<<<1962年以前>>>

 さて、1962年以前は、聖母マリアのお潔めの祝日(2月2日)が、七旬節の主日、或いは六旬節の主日、或いは五旬節の主日に当たった場合、その主日には、ロウソクの祝別と配布とロウソク行列のみをミサ聖祭の前に執行し、ミサについては、七旬節の主日、或いは六旬節の主日、或いは五旬節の主日のミサ聖祭を行いました。(ですからバルバロ訳のミサ典書には「主日(の固有文のミサ聖祭)の前に行う」と書かれているようです。)

 そしてお潔めのミサ(と祝日)は、翌日の月曜日(つまり2月3日)に移動されます。

 但し、例えば司教区によっては、或いは修道会によっては、或いは小教区によっては、司教殉教者聖ブラジオ(2月3日)が主要な守護の聖人(従って、一級で祝う)であったり、或いは、翌日の月曜日(つまり2月3日)がその他のより高い等級の祝日が重なっている場合には、その翌日に、この日もより高い等級の祝日などで「ふさがっている」場合には、更にその翌日、これもダメなら更にその翌々日に移動させます。

 このようにして移動されたお潔めの祝日においては、既に先立つ主日にロウソクの祝別と行列などを執行しているはずなので、お潔めのミサ聖祭のみを捧げて、ロウソクの祝別は行いません。

 またロウソクの祝別は、1962年以前では紫の祭服(カッパ)を付けて行いましたが、1962年以後は、白で行っています。

 Alma Redemptor については、七旬節の主日がいつ来るかに関わらず、必ず待降節第一主日の前の土曜日の晩から2月1日の終課の聖務まで歌います。

 2月2日の終課には、七旬節の主日がいつ来るかに関わらず、常に Ave regina caelorum を歌います。この Ave regina caelorum は2月2日から、聖週間の聖水曜日まで歌います。

<<<1962年以後>>>

 1962年版の典礼法規によれば、聖母マリアのお潔めの祝日(2月2日)は主の祝日と考えられており、もしもこの祝日が主日に当たった場合には、二級祝日が一級祝日へと等級が上がると書かれています。

 ですから、この祝日が、七旬節の主日、或いは六旬節の主日、或いは五旬節の主日に当たった場合、その主日には、七旬節の主日、或いは六旬節の主日、或いは五旬節の主日の典礼はおこないません。しかも、同じ主日は主の日なので、主の祝日が重なってもその記念は行いません。そこで、その年には、お潔めの祝日だけを祝って、七旬節などは何も行わないようになっています。


【降誕節】

 御降誕節については、1962年版の一般典礼法規(Rubricae generalis)によれば、次のようになっています。特に、降誕節(Tempus natalicium)というより大きい時節と、御降誕の節(Tempus Nativitatis)という降誕節の中に含まれるより短い節の違いにも注意してください。

A 待降節について
71 聖なる待降節という時節は待降節第一主日の第一晩課から主の御降誕の前日の第九時課(これを含む)までである。

B 降誕節について
72 降誕節(Tempus natalicium)という時節は、主の御降誕の第一晩課から一月十三日(これを含む)までである。

この時節の間には、次が含まれる。
a) 御降誕の節(Tempus Nativitatis)であり、これは主の御降誕の第一晩課から一月五日の第九時課(これを含む)までである。
b) 御公現の節(Tempus Epiphaniae)であり、これは主の御公現の第一晩課から一月十三日(これを含む)までである。

ただし、1962年以前の典礼法規によれば、このような区分は無かったようです。


天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

【参考資料】


1962年版以前には、以下の主日が一級主日(Dominica I classis)でした。

待降節第1主日(1級)紫
四旬節第1主日(1級)紫
四旬節第2主日(1級)紫
四旬節第3主日(1級)紫
四旬節第4主日(1級)バラ色(或いは紫)
御受難の主日(1級)紫
枝の主日(1級)紫
復活祭(1級及び1級の八日間付き)白
白衣の主日(1級)白
聖霊降臨(1級及び1級の八日間付き)赤


以下の主日は二級主日(Dominica II classis)でした。

待降節第2主日(2級)紫【--> 1962年には一級主日になる】
待降節第3主日(2級)バラ色(或いは紫)【--> 1962年には一級主日になる】
待降節第4主日(2級)紫【--> 1962年には一級主日になる】
七旬節の主日(2級)紫
六旬節の主日(2級)紫
五旬節の主日(2級)紫


次が一級大祝日(Duplicia I classis primaria)でした。

主の御降誕(1級祝日、八日間付き)白
主の御公現(1級祝日)白
復活祭の前日三日間および後の二日間(1級)白
主の御昇天(1級祝日)白
聖霊降臨の後の二日間(1級)赤
聖三位一体(1級祝日)白
御聖体の祝日(1級祝日)白
イエズス・キリストの至聖なる聖心(1級祝日)白
王たるキリストの祝日(1級祝日)白
聖母マリアの無原罪の御宿り(1級祝日)白
童貞聖マリアの御告げ(1級祝日)白
童貞聖マリアの被昇天(1級祝日)白
大天使聖ミカエル(1級祝日)白
洗者聖ヨハネの誕生(1級祝日)白
童貞聖マリアの浄配証聖者聖ヨゼフ(1級祝日)白
使徒聖ペトロとパウロ(1級祝日)赤
諸聖人の祝日(1級祝日)白


次が一級祝日(Duplex I classis secundarium)でした。【Ducplicia が Duplex となっているのは、複数が単数になっているだけで同じ単語です】

イエズス・キリストのいと尊き御血(1級祝日)赤


次が二級大祝日(Duplicia II classis primaria)でした。

主の御割礼(2級大祝日)白【--> 1962年には一級祝日になる】
私たちの主イエズス・キリストの御変容(2級大祝日)
至聖救世主の大聖堂の奉献(2級大祝日)
童貞聖マリアの潔め(2級大祝日)
童貞聖マリアのご訪問(2級大祝日)
童貞聖マリアのご誕生(2級大祝日)
使徒聖アンドレア(2級大祝日)赤
聖トマス(12月21日)(2級大祝日)赤
使徒福音史家聖ヨハネ(2級大祝日)白
使徒聖マチア(2級大祝日)赤
使徒聖フィリポとヤコボ(2級大祝日)赤
使徒聖ヤコボ(2級大祝日)赤
使徒聖バルトロメオ(2級大祝日)赤
使徒福音史家聖マテオ(2級大祝日)赤
使徒聖シモンとユダ(2級大祝日)赤
福音史家聖マルコ(2級大祝日)赤
福音史家聖ルカ(2級大祝日)赤
最初の殉教者聖ステファノ(2級大祝日)赤
幼子殉教者(2級大祝日)赤
童貞聖マリアの御母聖アンナ(2級大祝日)白
殉教者聖ラウレンチオ(2級大祝日)赤
童貞聖マリアの御父聖ヨアキム(2級大祝日)白


次が二級祝日(Duplicia II classis secundaria)でした。

イエズスの御名の祝日
十字架の発見
聖母の汚れなき御心
童貞聖マリアの七つの御悲しみ
聖母の至聖なるロザリオ
童貞聖マリアの母性
(等々)


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