モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

パープルマジェスティ セージ(Purple Majesty Sage)の花

2008-10-01 09:05:46 | セージ&サルビア
(写真)屋根に近づいているパープルマジェスティの立ち姿


摘心を1回しかしなかったためだろうか、
身長2mを超え2.5mの巨人にならんとしている。
鉢を大きくし、成長しやすくしてしまったことも影響したようだ。

遠くから眺めるにしても、身長が大きい割には花が小さく霞んでいる。
写真を撮ろうにも枝を曲げてとる以外ない。
恐ろしいことだ!! 

花の色だけは、赤がチョッと入った紫でなかなかいいが、
これから花序を伸ばしていくので3mに届くだろう。
或いは、強い風に押されて腰を曲げ横に広がるかもわからない。

こんなに大柄なセージが出来たのには誕生の由来がある。

(写真) パープルマジェスティの花


パープルマジェスティセージの誕生の話
パープルマジェスティセージは、
1977年頃 ロスアンゼルス郊外のサンマリノにあるハンティングトン植物園で、
ボウティン(Fredrick Boutin)によって作り出された異種交配の園芸品種で、
その親は、サルビア・ガラニチカとサルビア・ゲシネリフローラである。

サルビア・ガラニチカ(S. guaranitica)は重宝な花で、
6月から晩秋まで美しいブルーを提供してくれる。

もう一方のサルビア・ゲシネリフローラ(S. gesneriiflora)熱帯性の植物で、
メキシコの高度3000m級の山に生息し草丈2~3mと大柄で耐寒性がない。
花の色は赤であり、これはこれで素敵だと思う。

この異種交配で誕生し、1980年の初め頃には園芸種として広まったようだ。

苗床となったハンティングトン植物園は、
鉄道王ハンティングトンの庭園であり、住居・庭園、敷地・所蔵品(美術品、貴重本など)の寄贈・財団化で
今では一般に公開されている美術館・図書館・植物園がある素晴らしいところのようだ。
ここは、
世界有数のバラとソテツのコレクションで知られており、ハーブ園、日本庭園などテーマ別の庭園がある。
ロスは時間のロスなどいっていたが、そうでもなかった。気づきもしなかったな~
これから行くヒトは、この庭園でお茶を飲むと良さそうだ。

作出者のボウティン(Fredrick Boutin)は、
この植物園に1968~1979年まで植物学者として勤め、パープルマジェスティセージなどの作出を行った。
独立後はフリーで、オールドローズの発見と新種の栽培などで活躍しているようだ。
バラには入り込まないようにしているのでこのさわり程度の紹介とする。

(写真)パープルマジェスティの葉


結局、パープルマジェスティセージは、
花の色だけを除きサルビア・ゲシネリフローラの形質を受け継いでいる。
ブラジルのセージ・ガラニチカは、花の色と葉の形に面影が残り、耐寒性を強めたので育てやすくなった。


パープルマジェスティ セージ(Purple Majesty Sage)
・シソ科アキギリ属の半耐寒性の多年草。対暑性は強い。
・学名は、Salvia 'Purple Majesty'(サルビア・パープルマジェスティ)
・流通名ではメドーセージと呼ばれるブラジル原産のガラニチカ(Salvia guaranitica)と3000mのメキシコの高山に自生するゲシネリフローラ(Salvia gesneriiflora)との交雑種。
・ゲシネリフローラは、草丈が2~3mと大柄。開花期は冬場で朱色の花を咲かせるが、耐寒性は弱い。パープルマジェスティは花の色をのぞきこの性質を受け継ぐ。
・草丈は、2mまで成長するので、摘心して1.2m程度にし枝数を増やす。
・葉の色は濃いめの緑色で、花の色は赤紫。
・温度が低くなると、葉の色は紫色を帯びる。
・冬は地上部が枯れるが、腐葉土などによるマルティングで越冬する。


1977年頃 ロスアンゼルス郊外のサンマリノにあるハンティングトン植物園で、ボウティン(Fredrick Boutin)によって作り出された。


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