モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

2012年(平成24年)の ”出来事” ランキング

2012-12-17 14:36:29 | 街中ウオッチング
ちょっと早目ですが2012年(平成24年)を振り返ってみました。印象の強い順にランキングとしましたが、皆様はどのような出来事が印象に残っているでしょうか? 

1位: 記録的な円高 (ドル安、ユーロ安) が日本経済を根底から揺るがす
年明けの築地市場での初セリで、青森下北半島の先端にある大間のライバル、北海道・戸井産クロマグロに1キロ当たり9万5千円、マグロ1本では3249万円という史上最高の高値がついた。一方、年明けの外国為替市場では、2000年以来のユーロ安となる1ユーロ=97円30銭と有難くないご祝儀相場となり、年初からの円高でこの一年が推移した。輸出産業にとっては日本国内で生産し輸出することがますます困難になり、逆に輸入原材料・商品にとっては仕入れが安くなるという恩恵となります。生活にはなじみがない為替だが、家計にはこの円高の好影響が反映する一方で、先々にはこの家計を支える収入の源、雇用にマイナスな影響が出始めている。

2位: 日本中を元気づけたロンドンオリンピックでの女子パワー
第30回夏季オリンピックがロンドンで7月27日~8月27日まで開催され、金メダル7個、銀メダル14個、銅メダル17個の合計38個のメダルを獲得した。これは2004年のアテネ大会の37個(金16、銀9、銅12)を上回る史上最多の記録でした。
レスリング女子の吉田沙保里、伊調馨がオリンピック三連覇という金字塔をたて、サッカー女子では‘なでしこジャパン’が初のメダル(銀)を獲得しました。競泳、バレー、バトミントン、卓球、アーチェリーなどで女子の活躍が顕著で、日本男子、特に柔道はどうしたという激励をこめた叱咤がおきた。柔道だけでなく専門性が弱体化しグローバル化に及び腰の島国日本男子の曲がり角が来たのだろう。
しかし、このメダリストによる凱旋パレードが8月20日に銀座通りで開催され、50万人ともいわれる笑顔の人の群れが埋め尽くし、元気な日本、健全な日本の姿が日本中に発信されました。

3位: 「仲良きことは美しきかな(武者小路実篤)」といかない中国との関係
オリンピックの健康的な明るさは1ヶ月ともたず、日本南西端にある尖閣諸島から暗雲が立ち始めた。ことの始まりは9月11日に日本政府が尖閣諸島の魚釣島及び南小島、北小島を20億5千万円で地権者と売買契約し国有化としたと発表したことによる。
9月15日からは、中国全土で尖閣諸島国有化に反発して反日デモが発生し、日本企業社屋・店舗の破壊、日本製品の不買運動、日本への旅行の中止など日中関係が極度に悪化し始めた。
中国への輸出は前年比で9月が-14.1%、10月が-11.6%の減少となり、中国向けの輸出は長期的に低迷するのではないかという懸念があるだけでなく、生産基地としての中国の安全性の危惧が出始め、タイ・ベトナム・ミャンマなど東南アジア各国への生産体制のシフト化が進む兆しが出始めた。

4位: 消費税法の改正案が参議院で可決成立
8月10日に民主党・自民党・公明党などの賛成により、消費税法の改正案が参議院で可決成立した。2014年4月1日から消費税が8%に、2015年10月1日から10%に増税される。しかし、実施に当たっての弱者救済を含めた減税などの詳細は決まっていない。また景況によっては実施が先延ばしされる可能性もあるが、自民党政権下では実施される可能性が高い。

5位: 戦後はまだ終わっていなかった。近くて遠い韓国との関係
8月10日は消費税の増税法案が決まっただけでなく、大韓民国の李明博大統領が日韓両国が領有権を主張する竹島に上陸し、さらには日本統治時代の独立運動家弾圧に対して天皇謝罪要求へと自らの支持率向上を狙ったといわれる日本パッシングがなされた。

6位: 米国・中国のトップが決まる 
アメリカ合衆国大統領選、上院・下院各選挙投票が11月6日に行われ、オバマ大統領が再選された。この選挙は対立候補のロムニー前マサチューセッツ知事との接戦が最後まで続き、選挙広報に60億ドル(約4800億円)使われたという。今夏のロンドン・オリンピックとパラリンピックの開催費用が総額89億2100万ポンド(約1兆1400億円)といわれており、選挙広報のあまりの巨額さに驚いてしまう。
一方二日後の11月8日には、第18回中国共産党党大会が開催され、胡錦濤総書記・国家主席の後継として習近平が選出された。GDP世界第二位の経済大国中国だが、国民の審判を得ずして国のリーダーが選出されるのがいつまで持つのだろうか?といっても中国が混乱することは望ましくない。

7位: ビッグタイトルが二つ
10月8日には、京都大学の山中伸弥医学博士がノーベル生理学・医学賞を受賞し、iPS細胞の研究は未来を切り開く明るい予兆を私たちに与えてくれた。
又、10月21日には、吉松育美が2012年ミス・インターナショナル世界大会でグランプリを受賞した。日本人としての初の優勝者であり、日本人女性の美しさがやっと世界で認められた。知性、美での世界的な評価は、自信喪失気味の日本に元気をもたらす効果がありそうだ。やれば出来る、しかしやり方が違うということを二人から学びたいものだ。

8位: 天文フアンを魅了した年
5月20日7時35分頃、出勤途上に金環食を見ることが出来た。曇り空だったため、肉眼でも天からの贈り物のリングを見ることが出来た。日本での次回の金環食は2030年(北海道)、皆既日食は2035年(北陸~北関東)、部分日食だと2016年(全国)になるのでビックチャンスだった。又、6月4日には、19時~21時までの間に部分月食が観測されたが、部分月食は日食ほど鮮やかでなく良くわからないところがある。そして
二日後の6月6日には、金星が小さな黒い点のような影をつくり太陽を通過する“日面通過”が観測できた。開始から終了まで約6時間という長時間になり、テレビニュースでの早送りで見るのが正解のようだ。
さらに、8月6日にはNASAの火星探査機キュリオシティが火星に着陸し、火星に水があった痕跡を発見した。ということは生物が生存した可能性がありそうだがこれはまだ発見されていない。

9位: 世界一の高さ 東京スカイツリー竣工
自立式の鉄塔としては世界一の高さ(634m)となる東京スカイツリーが2月29日に竣工し、5月22日から開業した。これまでの世界一の電波塔は1991年に修理中の人為的ミスで倒壊したワルシャワラジオ塔の646.38mであった。
東京スカイツリーは、開業100日で1666万人と予想を超える来場者で東京ブームの立役者となっている。同時期の展望デッキ来場者は162万人で、来場者の1割が天空からの東京を楽しんだ。

10位: 自民党、仮免許で政権復帰
12月16日の総選挙では自民党が圧勝した。投票率が低く、選択肢が多かった割には投票先がないという迷った挙句の冷え切った投票行動の結果のようだ。
国土強靭化計画という10年間で200兆円のコンクリートづけで景気を浮揚するという経済政策が現実的にスタートするのだろうが、ハブ空港・港などを作る意図がなく分散化させたために経済波及効果もなく土建産業だけを潤し借金を積み増した過去の学習効果を活かして欲しいものだ。(学んでいれば200兆もコンクリートには使わず、宇宙・海洋・医療・農業などの研究・技術開発に投資し、新産業を育成すると思うが。)

番外: 政権交代可能な政党として民主党の再生を期待する
成長の歴史的な流れは、地中海から大西洋にシフトし、いままさに太平洋に来つつあるなかで、中国との軍拡競争になりかねない自民党・維新の会の言動が気になる。しかし、今回の総選挙で軍拡競争に否定的な政党が壊滅的に大敗した。
カウンターのパートナーを持たない政党は自ら腐って国自体を崩壊に導きかねない。だから民主党よ再生せよ。あるいは、みんなの党・未来の党よ頑張れ。 と言いたい。
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