モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

サルビア・グレッギー・ミラージュ バイオレットの花

2020-10-15 10:55:00 | セージ&サルビア
サルビア・グレッギー・ミラージュ バイオレットの花
Salvia greggii Mirage™ Violet



(写真)サルビア・グレッギー、ミラージュ・バイオレットの花


美しい紫色の花、サルビア・グレッギー、“ミラージュ・バイオレット”(Salvia greggii Mirage™ Violet)の花が咲いた。
グレッギーで紫の花があることに驚き、何かの間違いではないかと目を疑った。

親である、サルビア・グレッギー(Salvia greggii)は、メキシコ原産で原種は鮮やかな赤色の花。 
3月~10月頃まで日本のいたるところの花壇で見かけるポピュラーな花になってきた。

園芸店では、『チェリーセージ』として売られているが、ここには
① サルビア グレッギー(Salvia greggii)
② サルビア ミクロフィラ(Salvia microphylla)
③ サルビア ヤメンシス(Salvia xjamensis)  グレッギーとミクロフィラの交配種で様々な花色が誕生。
という2種類の原種及びこれらの交配種、園芸品種をまとめて表示・販売しているのでややっこしい。

昔ならば紫色のグレッギーということはあり得なかったので、赤以外ならばグレッギーとミクロフィラの交配種であるヤメンシスかな?
ということだった。

サルビア・グレッギー、“ミラージュ・バイオレット”(Salvia greggii Mirage™ Violet)は園芸品種で、英語表記で“ミラージュ”に商標(Trade Mark)表示がされているので、商標・特許がからんでいることを示している。

雌しべと雄しべで受粉させて新種を開発する昔からのやり方では、時間とコストがかかり成功の確率も低い。
古来からの“交配” “接ぎ木”だけでなく、細胞培養や放射線を利用して新たな突然変異を作りだすなど新たな新種開発の方法が登場・実用化されている。

「サルビア・センセーション」シリーズでは、イオンビームを照射して突然変異を引き起こす開発方法を取っていることを紹介した。
Salvia greggii Mirage™ではどのような開発がされているのか興味がわき 特許コードを手掛かりに文献リサーチを行なった。

(写真)サルビア・グレッギー、ミラージュ・バイオレットの葉と花


Salvia greggii Mirage™ 開発物語

1)バルミルビオ保護情報

ミラージュには、以下のような注記がされている。

'Balmirvio' Protection Information: EU PBR49562; PP29,724
(Flowering Only License)

商標ミラージュの開発コードは 'Balmirvio'(バルミルビオ)で、完成品の花卉植物の販売だけに許諾が与えられている。つまり開発等の行為は出来ないことを意味する。
このうち「pp29724」は、米国の植物特許29724番を意味し、タイ、チェンマイのTroy Thorup(トロイ ソープ)が開発者として申請し、米国イリノイ州西シカゴに本社がある世界的な園芸会社Ball Horticultural Companyに権利を譲渡している。

(写真)Troy Thorup(トロイ ソープ)


2)'Balmirvio'(バルミルビオ)開発の流れ

開発は2013年7月にカリフォルニア州グアダルーペの研究所で始まった。
その目的は、大きな花と直立した成長習慣を持つサルビアの栽培品種の開発だった。いわば、現状のサルビアの小さな花、奔放に成長する枝の欠点を是正する見栄えの良い園芸商品の開発だった。

彼らが選択したサルビア・グレッギーを自家受粉させ、1年後の2014年7月には、中程度の大きさの紫色の花、中程度の緑色の葉、適度に活発な直立成長習慣を持つ品種が発見されこの品種を選択した。

2014年7月以降は、選択した品種を “挿し木”で大量に増やし、親と同じ性質を持つかどうかを確認する段階に入った。
この“挿し木””挿し芽”は日常の園芸でも株を増やす手段として使われているが、親と同じ性質を持つクローンを増やす手法として紹介すると感情的に嫌がられるから不思議だ。
結果は、新しい栽培品種は、開発目的で選ばれた品種の特性を忠実に再現し、固定し、世代を超えて保持されることが確認されたので、新品種の誕生となった。
このことは、つまり新品種の発明となる。

Troy Thorup(トロイ ソープ)は、2017年7月17日に「Salvia plant named 'Balmirvio'」に関する特許申請を行ない、2018年2月22日にこれを認められた。

3)'Balmirvio'(バルミルビオ)から “Mirage™”へ

この園芸品種はバイオレット以外にも青系でブルー、ディープパープル、赤系でチェリーレッド、ブルゴーニュ―、サーモン、ネオンローズ、ピンク系でピンク、ホットピンク、ソフトピンク、クリーム色、白色など多様な花色を開発している。
花壇がサルビアグレッギーの園芸商品で埋め尽くされる姿すら想像できる。

日本での販売は、Ball Horticultural Companyと「㈱エム・アンド・ビー・フローラ」を合弁で作った㈱ミヨシグループ(本社:世田谷区八幡山)が行っている。



サルビア・グレッギー“ミラージュ・バイオレット”Salvia greggii Mirage™

チェリーセージ(Cherry Sage)、サルビア・グレッギー
・シソ科 アキギリ属(サルビア属)の耐寒性がある多年草・亜低木性。
・学名は、Salvia greggii.A.Gray の園芸品種で商標名がミラージュのバイオレット品種。
・グレッギーの英名がAutumn sage(オータムセージ)、和名はアキノベニバナサルビア。
・原産地は、アメリカ・テキサスからメキシコ 。原種は1848年にメキシコ・SaltilloでJosiah.Gregg (1806-1850)が発見。
・サルビア・グレッギー、ミラージュ(バイオレット)は、2017年に市場に導入された。
・庭植え、鉢植えで育てる。
・草丈は、60~80㎝で茎は木質化する。
・花の時期は、4~11月。
・咲き終わった花穂は切り戻すようにする。また、草姿が乱れたら適宜切り戻す

【後記】
これはある意味で追悼の文になるのだろう。
自重していた飲酒ではしご酒をしてしまった。しかも3軒も!
こんな時期に、というお叱りがありそうだが、やはり、罰はあった。

タクシーのお金を払い、財布をしまいつつ、玄関前の階段を昇ったら
踏み外すか、足が上がらずに躓いたかしたのだろう
階段横に並べていた多数の植木鉢と植物を破壊し
申し訳ないと額を階段にこすりつけてしまったから結構出血したみたいだ。
当然、サルビアグレッギー等は根元が少し残るくらいで折れてしまったり、数多くの植木鉢を全壊してしまった。
痛い思いをしてしまった。大事な花を破壊して・・・・
元気なころの写真を探し、記憶をとどめる為に痛い額を我慢して難行に取り組んでみた。
来年、残った根から顔を出してほしい!!
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サルビア・チェリーセンセーションの花

2020-06-19 15:19:10 | セージ&サルビア
「サルビア・チェリーセンセーション」 
「サルビア・ファイヤーセンセーション」


(写真)「サルビア・チェリーセンセーション」の花


初対面で「サルビア・センセーション」シリーズ商品には“驚き”と“違和感”を感じた。

ホームセンターの広い園芸売場に行っても、遠景で観て自分の欲しいものがある場所が大体目に入ってくるのが常だが、
5月初旬の連休明けの頃(と言っても新型コロナで外出自粛の時期だったが)、
この日は欲しいものが目に入ってこなかった。

時期外れの見切り品的なハーブ類で、これまで栽培したことがないものは手に入れたが、肝心のサルビアがない!

サルビアの特色は、
唇状の花、
葉からはシソ科特有の薬臭い匂い、
キリッとしない姿勢、
雑草のように八方に伸びていくだらしない育ち方等にある。

このだらしない育ち方をあえて良さ気に言えば「フラクタル」的ともいえそうだ。
本来のフラクタルとは、リアス式海岸、雲の形など「部分は全体と相似形」ということを意味しているが、サルビアの場合は、部分の奔放さは全体の奔放さに通じるということにありそうだ。

(写真)サルビア・チェリーセンセーションの株立ち 


ところが、「サルビア チェリーセンセーション」は、
買ったばかりで性質が良く分からないが、
・株立ち30㎝でサルビアには珍しくキリッとした直立形で、
・濃い目の大柄な緑の葉、
・チェリーレッド色の大きなシソ科特有の唇形の花、
・香りはセージ特有の消毒液のような薬臭い香りがするがかなり薄い、

主要なものがサルビア=セージ的でなく、意外性に満ちている。

サルビアと意識しなければ、 ”これはあり!”。
しかも、商品クレジットを読む限り欠点の少ない優秀な園芸商品だと思う。

その優秀さは、『ジャパンフラワーセレクション2015‐2016 受賞品種』ということで証明されている。

この賞は、日本発の花卉の新品種の開発・市場への導入を支援するために官民あげて2004年4月に団体を作り、そのシンボルとしての賞であり、2015年の優れた新商品であることを証明している。

でもなぜかときめかない。

出来の悪い、野性的で、不揃いで、薬臭い香りの原種サルビアに対して
優秀なロボットサルビアを見ているようだ。

これが購入して1.5ヶ月ぐらいの間のファーストインプレッションだった。

サルビアの開発会社ストーリー
 


このサルビアを開発したのは横浜に本社がある『横浜植木株式会社』。
1891年(明治24年)に創業した老舗の園芸企業で、米国ワシントンのポトマック河畔の有名な桜並木、
この桜の苗木を当時の尾崎行雄東京市長の要請に答えて1912年に出荷したのがこの会社だった。

創業時の頃の横浜は、当時の日本の輸出商品の代表である生糸やヤマユリの球根などを欧米に輸出する表玄関でにぎわっており、
又、海外から日本の未知の植物を収集・採取するプラントハンター達が集まっていた園芸関係のヒト・モノ・カネ・情報が集積していたところだった。

この会社が サルビアの開発に注力しているのは何故なのだろう?
横浜植木㈱の園芸商品の主力は、ペチュニア、神戸ビオラ、多肉植物、野菜苗、そしてサルビアのようだ。
フォーシーズン対応で、サルビアには夏場を含めた春から秋が担当なのだろうと思うが、これ以外の理由がきっとあるのだろう。

開発した商品は権利を取得するために登録されるので、登録情報から横浜植木㈱のサルビア開発の動きを確認すると以下のようだった。

2011年2月22日、サルビア属『はまごろも1号』の登録を出願し、2019年10月31日には「はまごろも7号」の出願をした。
この間で合計7品種を“はまごろも”という開発コードで出願していた。
出願から登録まで2~3年かかるので、「はまごろも5号」まで登録されおり、実際の販売商品名は違ったものになっている。

「はまごろも4号」からは、開発のパートナーとして「国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構」の名前があり、オャ! と思った。
この研究所は、放射線医学、量子ビーム(放射線、高強度レーザー、放射光)、核融合を研究しているところで、研究テーマを外部からも広く募集し開かれた研究所のようだ。
しかも、施設・機材を有料で利用できる仕組みを持っており、横浜植木㈱は、サルビアの分野で上記研究所の施設を活用し、イオンビーム照射による新品種開発をおこなっているようだ。

雄しべ、雌しべを使った古来からの方法である「交配」では時間とコストがかかる。
イオンビーム照射で「突然変異」を作り、その中から良いものを選んでいく。
種の開発の最先端はこのように変わっていたのだ。

この物語はこれでお終いではなく、これから始まるのだろうが、どんな物語が作れるのだろうか? 
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『蒸しキンメの中華風ソース』 と 『大根とキンメダイのカブト鍋』

2020-05-14 15:46:19 | 男の料理
スーパーで生きの良さそうなキンメダイと眼が合ってしまった。
「私を連れて行って!」と言っているようだった。

脂の乗ったサバを買って大根おろしとオオバ、ミョウガ、ショウガ、カイワレダイコン等の香味野菜を細かくきざんでポン酢で食べようかなと思っていたが、方針変更となってしまった。

キンメへの方針変更は良かったが、煮つけにするつもりでいたので付け合わせは何も考えていなかった。
しかし、手が勝手に三枚におろしてしまい、あら~まあと、煮つけには厳しいので今度もまた方針変更せざるを得ない。

そこで、ポワレではなく、滅多にやらない蒸し物にチャレンジしようと思い下調べを行なった。
「NHKみんなのきょうの料理」で中華風蒸しもののヒントがあったので、これにトライしてみた。材料はあるもので!

キンメダイ2匹を余すことなく使うのがコンセプトで、
① メインは「蒸しキンメダイの中華風香味野菜ソース」、
② サブとして「大根とキンメダイのカブト鍋」を作りました
最後は、「カブト鍋残り汁での雑炊」となります。

 ① 蒸しキンメダイの中華風香味ソース

キンメを食べ付けた人には目新しい味かもわからない。
上品なキンメを味わいたい人向きではないが、この中華風ソースは臭みが強い魚の臭み消しにはマッチしていそうだ。
【材 料】
キンメダイ:4枚
ショウガ :千切り適量
セロリ  :千切り適量
調味料
・豆鼓醤(トウチジャン) 大さじ1
・オイスターソース  大さじ1 
・紹興酒       大さじ2

【作り方】
1.キンメダイに塩小さじ1を振り耐熱皿に並べる。
2.ショウガ、セロリの千切りを作り1/2をキンメの上にまぶす。
3.調味料を混ぜ合わせ、キンメの上に振りかける。
4.蒸し器に入れ10~12分蒸す。
5.盛り付け皿に取り分け、残りのショウガ、セロリの千切りをまぶす。

(写真)蒸す前の状態



 ② 大根とキンメダイのカブト鍋

 
キンメを三枚に下ろすと頭と中骨が残る。
頭は、縦1/2に切り、この時に目の周りのコラーゲンたっぷりの部分を傷つけないようにしたいが包丁を入れてしまった。
美味しいところを失ってしまった。残念!

作り方はいたって簡単で、キンメ及び昆布と水6カップ、日本酒1/4カップ、短冊形の大根及びショウガを鍋に入れ沸騰したら10~15分中火で煮る。
沸騰したらあく抜きを徹底的にやると上品な味となります。
荒塩小さじ1杯を最初に入れて薄味で頂くか、最後にポン酢で頂くかどちらかが良いでしょう。私は前者が好きですが・・・・。
(写真)カブト鍋開始
 

さてさて、キンメ2匹で2000円、〆の雑炊までのフルコースは、家族の評判も上々でした。
手をかければ捨てるところも少なくキンメさんも満足していただけたのではないかと勝手に思っています。
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中国原産 「ホソバヒイラギナンテン」

2020-05-01 20:33:01 | その他のハーブ
植物、或いは、花との出会いは不思議なものがある。
特に意図していない時の出会いは振り返ってみると何かの意思が働いているのかもわからないと思える時がある。

(写真)ホソバヒイラギナンテン


この常緑小灌木は、ヒイラギナンテンと似ていて葉が細いので「ホソバヒイラギナンテン」と名付けられたが、
その元となるヒイラギナンテンは、遠くから見るとナンテンに似た葉と果実の付き方をしているが、葉の縁にヒイラギのような棘(トゲ)があるので「ヒイラギナンテン(Berberis japonica)」と名付けられたという。

こんなややっこしい説明関係にあるが「ホソバヒイラギナンテン」 「ヒイラギナンテン」 「ナンテン」とも中国が原産地で、
<ナンテンについて>
日本への渡来は「ナンテン」が最も早く、鎌倉時代の公家、藤原定家の日記である明月記の1230年6月20日にナンテンのことが書かれている。
庭木・薬用として我が国に入ってきており、葉に猛毒のシアン化水素が微量含まれるのでお赤飯・弁当等の飾り・防腐剤として今でも使用されている。

このナンテンをヨーロッパに紹介したのは、1690年から2年間オランダ商館付き医者として長崎・出島に滞在したケンペル(Engelbert Kämpfer, 1651‐1716)で、1712年に『廻国奇観』(かいこくきかん)でナンテンをヨーロッパへ初めて紹介した。
学名は、長崎出島のオランダ商館付き医師として1775年に赴任したツンベルク(Thunberg 1743‐1828)によって1781年にNandina domestica Thunb.と命名された。
<ヒイラギナンテンについて>
一方、「ヒイラギナンテン」は、徳川綱吉時代の天和・貞享年間(1681‐1687)頃には渡来していた。
これは、現在の駒込にあたる染井の植木屋伊藤伊兵衛三之丞・政武父子が執筆した『地錦抄』付録にヒイラギナンテンが記載されている。

しかも命名者はツンベルクであり、1784年発表の『Flora Japonica』でIlex japonicaと命名したが、
1816年にブラウン(Robert Brown 1773-1858)によってBerberis japonica (Thunb.) R. Br.(1816)と修正された。
種小名にjaponica(日本)が入っているが、ツンベルクが命名した種小名を直すところまではいかなかったのだろう。

本命の「ホソバヒイラギナンテン」については後述するが、明治時代初め頃に渡来したと言われている。しかし根拠は確認できなかった。
長崎出島の三賢人の二人がかかわり、ホソバヒイラギナンテンも植物が重要であった時代の発見の物語がきっとあるのだろう!

ホソバヒイラギナンテンとの出会い
大学を出て社会人となったスタート地点が私の場合は神田錦町だった。
今ではそこに大正時代の建築物を保存する意味で本社社屋の外観レリーフが新しい建物に張り付けられて残されている。
だからか、街の変わり具合を見るためについでがあると神田神保町の古本屋街、錦町を歩いてみたくなる。

コロナウイルスが騒がれ始めたとある日
神田錦町からお茶の水駅に向かうのだが、ちょっと遠回りして神田駿河台のグルメ小路を歩いてみた。
ここには 和食の「面(おもて)」 、フランス料理の「土桜(におう)」、牛タン焼の「牡舌亭(ぼたんてい)」という味だけでなくネーミングにも凝った三姉妹店があり、健在かどうかを見ておきたかった。

小川町から駿河台に向かう最初の店が「牡舌亭(ぼたんてい)」だったがそのスペースは空き店舗となっていた。
おや!潰れたかな!!コロナの影響がすでに出たか??
他の姉妹店は?

「面(おもて)」、「土桜(におう)」、 あったあった。
と安心したその先に、何と「牡舌亭(ぼたんてい)」があり、三店そろい踏みとなっていて、願った配置フォーメーションが出来上がっていた。

よしよし、夜の外出がOKになったら来てみよう!
ということで、懐かしい店の探索を終了し、御茶ノ水駅に向かう。

ふと路傍の植木で気になるものがあった。
それが、 ホソバヒイラギナンテンだった。

(写真)ホソバヒイラギナンテン全体


最初に気になったのは、
街路樹は、車、人の通行の邪魔にならない規律正しいものが多い中で、正反対の自由奔放に伸びている雑然とした樹木をよくぞ植えたな!
という常識破りと青い実の印象が強かった。

(写真)植物紹介ボード


次に気になった点は、
近くにあった樹木の紹介ボードで、和名:ホソバヒイラギナンテン、学名:Mahonia fortuneiと知り、種小名にフォーチュンが入っていたので調べる欲求が刺激された。

ロバート・フォーチュン(Robert Fortune、1812-1880)といえば、紅茶と緑茶は同じ茶の木の葉から作られていることを見つけ出し、中国が国外持ち出し禁止をしていた茶の木をインドに持ち出し紅茶生産の道筋を作ったことで著名な英国のプラントハンターで、
しかも鎖国政策を取っていた中国、日本両国の開国に立ち会った数少ない西欧人でもあり、路傍で餓死・凍死することなく印税収入で余生を送った稀有なプラントハンターでもあった。

(写真)ロバート・フォーチュン(Robert Fortune)

(出典)Kew Gardens

ホソバヒイラギナンテンの発見者は!

アヘン戦争で敗れた中国・清王朝が英国と南京条約を結び、香港の割譲、広東など5港の開港をした1842年に、フォーチュン30歳の時、ロンドン王立園芸協会から清国に派遣され、1843年2月26日に英国を出発し7月に香港に到着した。
この時のミッションは、青い花の牡丹、バラ、ツツジ、お茶の木、ミカン、皇帝の庭にある桃など、英国未知の植物を採取し健全な状態で持ってくるよう数多くの植物名が書かれたリストを渡された。
フォーチュンは3年間滞在し1846年5月に帰国したがこの間にキク・ユリ・ラン等東洋の代表的な観葉植物を当時の最先端道具ウオードの箱(Nathaniel Bagshaw Ward (1791–1868)が開発した植物輸送のガラスケースの箱)で乾燥させた標本ではなく生きたままの植物を英国に送った。
当時の中国は開国したとはいえ、鎖国日本同様に外国人が自由にどこへでも旅をして歩けることは禁止されていた。また、治安が悪く旅は危険そのものだった。
フォーチュンは、北京語を覚え、頭を剃り中国服を着て、遠方から来た片言しか話せない現地人になり済まし、英国のほとんどの人が知らない中国の今を調査し、主目的のプラントハンターの仕事を3年間行った。

ホソバヒイラギナンテンは、やはりフォーチュンが上海の南方に位置する浙江省(せっこうしょう)で1846年に発見・採取し、ロンドンに送っていた。
命名したのは、バンクス卿の秘書から出発しロンドン大学・ケンブリッジ大学の植物学教授になったリンドレイ (John Lindley1799~1865)で、ロンドン王立園芸協会の情報誌でベルベリス フォーテュネイ(Berberis fortunei Lindl.(1846)と命名し発表した。

(写真)ホソバヒイラギナンテン


ホソバヒイラギナンテン
・ホソバヒイラギナンテン(細葉柊南天)は、メギ科メギ属の常緑低木。樹皮を煎じて洗眼薬にしたことから「目木(めぎ)」の名前になった。
・学名は、ベルベリス フォーテュネイ(Berberis fortunei Lindl.(1846))。1846年に英国、ロンドン大学の教授リンドレイ(John Lindley 1799‐1865)によって命名された。
・属名のBerberis は、この仲間がberberine(ベルベリン)というアルカロイドを含むことに由来する。これには殺菌や抗菌作用が知られ、目の炎症を抑えるため、材を煎じて目薬にするので和名をメギ(目木)という。
・種小名のfortuneiは、この種を発見採取した英国のプラントハンター フォーチュン(Robert Fortune、1812‐1880)に献じられている。
・原産地は中国。明治初期に日本に伝来している。
・葉はヒイラギナンテンよりも細長く棘がなく冬にも色づかない。
・花は9月から11月頃にかけて、黄色いつぶつぶの花が咲く。(ヒイラギナンテンは冬に咲く)

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キャッツ

2020-01-31 17:10:48 | 街中ウオッチング
2020年1月24日に封切られた『CATS(キャッツ)』を6日遅れで観てきました。
前評判などをネットで読みましたがボロクソ 失礼、酷評されていて、この酷評には何か違和感を感じました。
悪意をもった酷評、或いは、為にする酷評で、素直に作品を観て払ったお金に対して満足度は如何にと言う多くの映画フアンの尺度を超えているものを感じました。

それで、『CATS(キャッツ)』を観ることにしました。


(出典)CATS公式HP

ある意味で、製作費100億円をかけてつくった作品がどれほど出来が悪いのかを観に行った感もありますが、どうしてどうして 素直に感動しました!
出来れば、もう一回見ようかなとも思いました。

理由は簡単で、1日に2回『CATS(キャッツ)』を観た人のコメントを観て、観る順番が重要だという指摘がありました。
最初は「日本語吹き替え版」で観て、2回目に「原語版」というのが最適な順番だと言っていたので、吹き替え版から観ることにしました。

この日本語吹き替え版で感動したので、原語版を観ない或いは聞かないわけにはいかない。 
というのが素直な感想です。

しかも、これ以上ないというぐらいの最大の容器一杯のポップコーン(半分はシュガー、半分は塩で2種類の味が楽しめる)と、コーヒー。
上映時間109分があっという間だった。
大体の映画は、途中であくびをしたり、だれてしまう時間があるが、 『CATS(キャッツ)』は全くこれがなかった。
こんな心地よい時間を過ごせた作品は 最近珍しい。

この映画の酷評を考えてみた
評論で飯を食う人は、対象をほめると提灯記事を書いているとか、金をもらっているのではないかとか疑われる。
かといって 全面否定では、次の仕事が来なくなる可能性が高まる。 
ということで、評論で飯を食うのは作品を作るより難しい。

ベストは、観に行きたくなる、読みたくなる等の行動を促す視座を気づかせる評論かと思うが、『CATS(キャッツ)』に関しては、感情的な憎しみを感じる。

きっと、“ 舞台のCATS派が映画なんて~ ” と一線を引きたがっているのではなかろうかと感じる。 舞台の今後のCATSを守るために。

舞台のCATSを観ていない人はかなりいる。
評論に惑わされずに、映画を楽しんで観てもらいたいものだ。
そして、気になったら舞台のCATSも観るとよいのだが・・・・・・・。

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