モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

2017年(平成29年)の出来事ランキング

2017-12-13 18:33:38 | 街中ウオッチング
2017年を振り返ってみて
今年は年明けから8日連続で中国海警局の船が尖閣諸島の領海に侵入し、4日には韓国籍の海洋調査船が竹島の日本の排他的経済水域で海洋調査を行う等、日本近海でのパワーバランスが崩れかけるような事態が頻発しました。海だけではなく空でも自衛隊の緊急スクランブルが相変わらず多くその大半はロシアと中国の航空機の領空侵犯でした。
米国を初め、自国No1主義が強まる中で、米・中・露の強力なリーダー達に挟まれて日本を運営しなければならない日本国内閣総理大臣・首相の苦労が分かるような年でもありました。
それだからこそ、日本だけでなく世界のリーダーと対話しこの国をリードできる次の首相候補がいるのだろうか?と不安を覚える年末でもあります。

経済が政治を支えてきた1960年からの30年間があり、今でも世界第三位の経済力を持つ日本ですが、強かった工業力は海外シフトをし、先端技術は海外、国内では今ある技術と設備で現状維持という期間が長かったために、技術・設備・人材までサビが出て土台から崩れそうになりつつあります。
経済だけでなく支えるモノがなくなった政治でも、そして私たち自身の生活においても、基礎・基本から見直さなければならない教訓となる事例が多々あった年かなと思います。

こんな日本の現状を表す言葉『忖度(そんたく)』 が2017年の流行語大賞に選ばれました。意味としては、“他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること”です。
障害者など差別と戦っている隣人に優しい「忖度」なら嬉しいのですが、為政者・上司に“阿(おもね)る”「忖度」では、変化が無くライバルが育たない保育器で守られた社会となりかねません。いやむしろ、こんな日本社会に既になっていることを指摘した大賞だったのかもわかりません。

そこで、2017年もまだ少し残っていますが、今年の出来事ランキングをまとめてみました。

1位:2017年を象徴する一語 『北』
朝鮮半島はこの1年で、北朝鮮・金正恩(キム・ジョンウン)による核開発と大陸間弾道ミサイルの実験強行で、米・韓・日・中・露の覇権がぶつかる、かつて無いほどの危険度の高い「火薬庫」となってしまいました。
中国・ロシアが米国に吠え噛みつこうとしている北朝鮮を止めることもせず、太平洋・インド洋での米国の力をそごうとしている感があります。
この問題を解決するためのトランプ大統領の初のアジア訪問は、中国・習近平にいなされてしまい、期待した解決は遠のいてしまいました。
「今年の年末から年明けに何かが起きそうだ。」という小野寺防衛大臣の発言がいま話題になっていますが、核開発の一点に北朝鮮の国家資源を絞り込んで生き残りをかけている金正恩が態度を軟化するはずがなく、トランプ大統領が決断することを意味しているのだろうか? と思われてなりません。

そういえば歴史は繰り返されるというが、1991年1月17日未明アメリカ軍中心の多国籍軍がイラクを空爆する「砂漠の嵐作戦」が始まり、CNNを通じたテレビでの映像はまるで戦争シュミレーションゲームを見ている感がありました。
今度北朝鮮で同じようなことがあった場合はゲームでは済まされません。
ドキドキするような年末・年始でないことを祈りましょう。

(写真)北朝鮮のミサイル発射映像

(出典)ミサイル発射動画 (時事通信映像センター)

※ 京都・清水寺の管主が今年の漢字を毎年選んでいますが、2017年は「北」になりました。「北」という漢字は、二人が背を向けている姿を表し、同じ二人でも「仁」はお互い話をしている姿なので「仁」ある世の中を勧めていますが、核ミサイルを搭載したロケットを想像すると頭も心も凍り付いてしまいます。

2位:中国及び習 近平(シュウ キンペイ、シー チンピン)の存在感が高まる
人口13億6700万人(世界1位)、GDP 11兆2182億ドル(世界2位)中国の存在感が高まってきました。米国1強時代がまもなく終わり米・中の2強時代がやってきそうです。
今年10月に開催された中国共産党第十九回全国代表大会で、習体制が磐石な状態となり内政が安定化しました。習は、中国を中心とした経済圏の構想『一帯一路』を2014年に発表し、『一帯』は中国西部から中央アジアを経てヨーロッパまでの陸のシルクロード圏を意味し、『一路』は、中国沿岸からマラッカ・シンガポール海峡を経てインド洋・アラビア半島・アフリカ東岸までに至る海上シルクロード圏を意味します。
このコースは、明の時代に鄭和(ていわ1371-1434年)が1405年~1433年までの間に7度にわたって大航海をしたコースでもありました。この壮大な経済圏構想が動き始めました。先々あらゆるところで日本と利害がぶつかって行くと思われます。

(地図)習 近平の一帯一路構想


3位:『戦後2番目に長い景気拡大期』=数字では好況なのに実感がありませんね!
安倍政権が発足した2012年12月から始まった足元の景気拡大が、2017年11月で60ヶ月に及び戦後2番目の長さになることが事実上確定した。
発足当時、1万円前後だった日経平均株価は12月12日の終値も22,866円の大台を維持し、株高給与安はまだまだ続きそうだ。
次の記録更新は、平成14年に小泉純一郎政権下で始まった戦後最長の「いざなみ景気」(73ヶ月)を抜くかが焦点だ。あと1年この状態が続けば記録に並ぶことになる。

(出典)日本経済新聞

4位:10秒を切る男 日本でもやっと登場!
桐生祥秀(21歳、東洋大)が、語呂あわせが良い9月9日に100m競争で9秒98の日本人初の新記録を出した。世界では、米国のジム・ハインズによって人類初の10秒を切る記録が1968年に達成されたので、50年遅れての日本人での記録達成となる。
現在の世界記録保持者はウサイン・ボルトの9秒58で、この50年間で9秒台の記録を達成しているのは125人しかいないと言う。これまで宇宙に行った人は551人(2017年4月現在)といわれているので、9秒クラブのメンバーは価値あるレジェンド達だ。

(出典)スポーツナビ

5位:舞台に上がる前に排除された野党勢力!
選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられてからの初めての衆議院議員総選挙。注目の投票率を見ると18歳が50.7%、19歳が32.3%で全体の投票率54.7%を下回った。AKB48の総選挙には熱くなれるが、難しいことを言うおじさん選挙にはいまいち乗れない19歳が垣間見られた。
今回の総選挙は、小池劇場開演ともいわれミラクルショーを期待したヒトも多かったはずだが、幕を開けずに閉めてしまったため、5年間の安倍政権の実績が順当に評価され、野党惨敗となってしまった。
敵を撃たないで味方を撃っていれば勝てないですよね~。
まてよ、小池東京都知事の希望の党立ち上げは、自民党の影の部隊で、野党候補を統一させないで分散多数立候補させるための与党の高度な選挙戦術だったと仮定すると、一連の小池さんの動きがピッタリと合点する。
安倍総理兄貴筋に当たる小泉元総理と選挙前に会っており策を授けられたのだろうか?それとも安倍総理と裏約束でもあるのだろうか? こんな疑念がある結末だった。

(出典)講談社 小泉・安倍・小池「三者"怪"談」

6位:工業製品にまで偽装が及ぶ
2007年~2013年頃は赤福餅の消費期限偽装、大阪の高級料亭・船場吉兆の産地・賞味期限偽装、大手ホテル・デパート等での産地虚偽表示等食品業界での偽装問題が多発した。まさか基幹産業である鉄・自動車等の工業製品にまで偽装が来るとは思わなかった。
日産自動車の場合は、完成車の検査を無資格者が実施して納期を守っていた。この問題で、10月の販売台数は前年比43%の減となった。神戸製鋼の場合は、素材メーカーなので自社1社で問題が解決できない。アルミ素材・銅素材等の強度データーを改ざんし需要先に収めていたので、神戸製鋼から素材を仕入れた企業の担当者は、この問題による影響などを調べるのに多大な労力をかけたというから恨みは大きそうだ。いずれも大きな代償を払うことになりそうだ。

7位:安室奈美恵、来年引退発表
安室奈美恵(40)が9月に1年後に引退すると発表し、その後初の『オールタイム・ベストアルバム Finally』が11月8日に発売になった。予約だけでも100万枚を超えたようで、デビュー以来10代~40代までの各世代でミリオンセラーを出した日本人初の歌手となるという。
昨年はSMAP解散があり、彼らは解散で失うモノが大きかったようだが、安室奈美恵は解散までの期間にどれだけ稼ぐのだろうかというそろばん勘定が順調のようだ。

(出典)オールタイム・ベストアルバム「Finally」

8位:準天頂衛星システムみちびきが3機打ち上げられた
高層ビル街などでは、GPS(位置情報)衛星が真上にいないとビルに邪魔され位置情報の精度が悪いという。この精度がmm単位まで高まるとカーナビだけでなく、土地の測量や道路などの工事、或いは地殻変動による移動距離まで測れることになる。
4機以上の衛星だと位置の計測が可能になるが、精度を高めるには8機以上の衛星を運用する必要があるという。今年、みちびき2号機、3号機、4号機を打ち上げたので来年から4機体制で運用できるので衛星を使った計測ビジネスが登場し、測量屋さんの出番が減って行くなど社会を大きく変えて行くのだろう。

(出典)三菱電機

9位:今年のヒット商品「うんこ漢字ドリル」
文響社が2017年3月24日に定価980円+税で発売した『うんこかんじドリル』(小1~小6)が9月までの累計で276万部も売れ、今年のヒット商品番付の11位にランクされ、流行語大賞候補にもノミネートされた。
文響社は『エンターテインメントは現実まで変えてしまうほど力があり、すべての人の「現実」に、夢と希望を与えるエンターテインメントを提供する。』ということをポリシーとして作品を提供している。小学生用ドリルとして税込み1000円を超え、高価格にもかかわらず売れ行き好調なのは“ドリル”を“エンターテインメント”に仕立てたところにありそうだ。

(出典)うんこ漢字ドリル

10位:『Jアラート』をご存知ですか?
ユーキャンが12月1日に発表する流行語大賞30語の中に「Jアラート」がノミネートされた。「Jアラート」って何? というほど知られていないと思うが、国民の生命と安全に関わる事態(大地震・津波・火山噴火等の気象関係、ミサイル攻撃・テロなどの有事)が発生した時に緊急に警告を発信するシステムで、今年は8月29日、9月15日の二回お披露目された。これは、北朝鮮が発射したミサイルの危険を知らせるためであり、テレビ画面が一瞬フリーズし、危険を知らせる音とともに警戒警報の画面にかわってしまった。この場面に遭遇すると一瞬にして平和ボケが修正されてしまい、憲法9条は修正したほうが良いと思わせる効果がありそうだ。
「Jアラート」を発動した危険性の判断根拠は、大陸間弾道弾というコントロールが難しいミサイルでも今では半径100mの精度で命中するようだが、北朝鮮のミサイルは、何処を狙っているか分からないというよりも、命中精度が悪いので何処に落ちるか分からないということなのだろうか?
(写真)な、なん~だ。テレビ画面が突如こんな画面になる。

(出典)朝日新聞 

補足: 気になる北朝鮮の大陸間弾道ミサイルICBMの距離と精度
大陸間弾道ミサイルの定義は、有効射程が「アメリカ合衆国本土の北東国境とソ連本土の北西国境を結ぶ最短距離である5,500km以上」を射程距離とする弾道ミサイルと定義されており北朝鮮のことは念頭に無かったが、北朝鮮が開発しているのがワシントンを狙える核搭載の大陸間弾道ミサイルになる。
しかし、精度が気になる。米国などのミサイルは、平均誤差半径0.1km(=100m)程度に改良されているのでピンポイント爆撃だが、これが怪しいと何処に落ちるのか分からないことになる。

コメント