モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

パープル・ルースストライフ(purple loosestrife)の花

2009-08-01 08:37:58 | その他のハーブ
(写真)パープル・ルースストライフの花


この花は、和名では「エゾミソハギ」と呼ばれ、日本、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、アフリカの温帯に広く分布する種であり、日本では、この「エゾミソハギ」と「ミソハギ」の2種が自生する。

「ミソハギ」は、旧盆頃に咲き、お盆の花として使われるので、ハギに似た禊(みそぎ)に使う花ということでミソハギと呼ばれるが、別名ボンバナ(盆花)、ショウリョウバナ(精霊花)とも呼ばれる。

「エゾミソハギ」と「ミソハギ」の違いは、葉を見れば直ぐわかる。
「エゾミソハギ」は、根元で茎を抱くように十字に葉が生えているが、ミソハギは、互い違いで十字に対生している。

また「エゾミソハギ」は、「ミソハギ」よりも草丈が高く、花穂が密であり、栽培用として育てられている。
まだ試したことはないが、花と葉は非常時の食料となるそうで、生でも食することが出来るという。本当に非常時の食料のようだ。

湿地育ちであるため、渇きに注意する必要があるが、耐寒性が強く丈夫。

北米ではヨーロッパからの初期の入植者が下痢止め・傷薬としてこの植物を移植したが、今では、地下茎、一つの植物の作る300万粒の種子での繁殖力が強く増殖しているので、河川でのもともとの生態系を崩すなど厄介な雑草となっているようだ。しかも根を張っているので駆除するのに相当のお金がかかるという。

美しい花のわりには、強い生命力を持っていて美人長命を地でいっている。


        

植物学での謎
「エゾミソハギ(パープル・ルースストライフ)」が植物学的に重要で不思議なことは、1本に三種類の花がついていることだ。雌しべ(花柱)と雄しべの長さが異なる花が三種類あり、三種類ある花粉のどれかを体につけた蜂は、他の花のこれにあった雌しべ(花柱)に授粉させることになり自家受精は不可能で他家受精となる。

何故こんなに複雑にしたのかが植物学のなぞの一つとなっている。


(写真)パープル・ルースストライフの立ち姿
        

パープル・ルースストライフ(purple loosestrife)
・ミソハギ科ミソハギ属の耐寒性がある多年草。
・学名は、Lythrum salicaria L.。属名のLythrum(リトルム)は、ギリシャ語の血に由来し、種小名のsalicaria(サリカリア)はヤナギを意味し葉の形がヤナギに似ているところからついた。
・英名がパープルルースストライフ(purple loosestrife)、和名はエゾミソハギ、別名センクッサイ(千屈菜)
・(ミソハギは学名Lythrum ancepsで、ボンバナ(盆花)、ショウリョウバナ(精霊花)とも呼ばれる。)
・原産地は、ヨーロッパ、アジア中央部、アフリカ北部、日本と温帯地方に幅広く分布。
・湿地帯に生息するので、乾燥に弱い。
・草丈50~120cmだが、春先の摘心で50cmぐらいにおさえる。
・開花期は、7月から10月。花の色は赤紫で穂状にビッシリつける。
・秋に葉が紅葉する。
・全体を乾燥させ煎じて飲むと、下痢止めとなるが薬効に注意。

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