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モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

チャイブの花 と ネギ

2008-05-02 07:54:38 | その他のハーブ

今日はチャイブです。
ネギ属の花は概して美しく、野菜としては珍しい。



特に花が咲く前のネギ坊主の流線型の美しさは、アールヌーボ的でもあり、
それを支える茎の細くて弱々しい直線形との対比が、
見るものに、(気づかないのだが)心地よい緊張感を与えてくれる。

この、ネギ坊主が被いをとりオープンすると、そこから赤紫色の小花が球状に咲く。
いくつかの花の集合体であり、一挙に開花する合理的な形態でもある。

専門用語ではネギ坊主とその花を、“散形花序”というそうだが、
札幌の冬に、一つのビルの中で飲み屋をはしごした覚えがあるが
外に出て凍えない合理性に感心したものだ。

散形花序の花は、こんな生活スタイルを昆虫さんたちに期待しているのだろうか?
よそに行かないで、ここにいてとでも・・・・

チャイブは
アサツキを小型にしたようなネギで、ネギ臭さが弱いので薬味に使われ
ジャガイモ、卵と抜群に相性が良いといわれており、
栄養的にも、味覚的にも休日の朝ごはんにぴったりのようだ。
キッチン(又はベランダ)菜園にも適しており、チャイブ・チャービル・パセリの寄せ植えをし、
つんできた葉で朝ごはんをつくる姿は、なかなか今的でよさそうだ。

チャイブの場合は、花が咲くと、葉は枯れるので、
花が咲くまでに食べきることだが、ネギ坊主は残しておきたい。

チャイブもネギ属の仲間で、
地下茎がラッキョのような球があるので、チャイブスと複数形になっているが、
ネギ属の仲間は700種以上もあり、現在でも新種が見つかって拡大しているそうだ。
ネギ属の仲間で代表的なのは、
紀元前1300年頃のツタンカーメンのお墓からも発見されたというガーリック(にんにく)、
世界的に重要な栽培植物だが原産地がよくわからないタマネギ、
おしゃれなエシャロット、ラッキョウ、にらなども同じネギ属の仲間だ。


ねぎの歴史
ねぎ(Allium fistulosum)の原産地は中国北西部で、2000年以上も前から栽培されていた。
このねぎの祖先は北モンゴルとシベリアに近い地域で自生するアリウム・アルタイクム(Allium altaicum)といわれており、
日本には、中国から直接か朝鮮半島経由で伝来し、
日本最古の史書『日本書紀(720年)』に“秋葱(あきき)”と書かれている。

ネギ属の特色は、
包丁などを入れると強烈な匂いを発するが、細胞に硫黄分(硫化アリル)を含み、
この匂いと辛味で動物から食べられるのを防ぐそうだ。
人間には害がなく、この匂いと辛味が嗜好性を高めている。

もう一つの特色が、“ネギ坊主”だ。
これを花序と呼び、いってみれば花のプラットフォームで、この土台に多くの小花が咲くが
小花がいっぱいあるのでデジカメのピントを合わせるのが難しく
匂いだけでなく写真でも泣かせてくれるのだ。

(写真)上から見ると花の集合がわかります

(写真)花が咲くと葉が枯れてきます


チャイブ(Chives)
・ユリ科ネギ属の葉菜で多年草。
・学名はAllium schoenoprasum(アリウム・スコエノプラスム)、英名がチャイブ(Chives)、和名はセイヨウアサツキ。
・アサツキ(A. schoenoprasum var. foliosum)はチャイブの変種。
・原産地はヨーロッパからシベリア。
・草丈は、20~30cm。深めの鉢で育てると美しい。ラッキョウのような地下茎がある。
・開花は2年目から。先端にピンクの花が咲く。開花期は5~7月。
・耐寒性は弱い。葉は枯れるが根が生きているので腐葉土などでマルチングし霜が当たらないようにする。
・水はけが良く保水力のある肥沃な土壌が適している。
・夏場は、半日陰で水切れ注意。
・植えつける前に、苦土石灰で中和し酸性土壌を改良する。
・こぼれ種でも増えるが、古くなると分球して小さくなるので株分けして増やす。

(写真)日本の葱坊主と花
 

そして、ここにもネギ坊主が・・・・・
(写真はシンガポールのサルタンモスク)

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