チェリーセージと呼ばれるものには、
真っ赤なチェリーセージ(サルビア・グレッギー)と
ホットリップスが代表だがサルビア・ミクロフィラがある。
(写真)ホットリップスの花
サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’が咲いた。
でもチョッと異変が起きている。
この花は、気温で花の色が変わる。
通常は、花びらのふちが 真っ赤な口紅を塗ったようになっており、
まるで“笑うセールスマン”(藤子不二雄A)の分厚い唇を思い浮かべてしまう。
今年は、同じ株に通常のホットリップスが少々と、
大部分は、赤1色の花が咲いた。
真っ白になるのは、気温が低い時。
真っ赤になるのは、気温が高い時。
サルビア・ミクロフィラにはこんな性質があり、1年のうちでも様々に変化する。
気温が高い時の赤は、グレッギーの赤よりも鮮やかで美しいが、
ホットリップスは、赤・白の方がそれぞれが際立って美しい。
ミクロフィラの歴史
真っ赤なチェリーセージサルビア・グレッギーは、1848年にグレッグによって発見されたが、
サルビア・ミクロフィラは、1885年にアメリカのナチュラリスト、
プリングル(Cyrus Guernsey Pringle 1838-1911)によってメキシコで発見された。
彼は、35年にわたりメキシコを中心とした北アメリカの植物調査を行い、
おおよそ1200の新種を発見したという偉大な成果を残している。
また、サルビア・ミクロフィラにはいくつかの種があるが、
その新種の名前には、大航海時代のスペイン統治の植物学者の名残りがある。
Martínとその盟友José Mariano Mociño(1756-1820)の名がついた
ミクロフィラの種(Salvia microphylla Sessé & Moc)がある。
Martín Sessé y Lacasta (1751-1808)は、スペインの医者でナチュラリスト。
彼は、スペイン国王カルロス三世にメキシコでの大規模な植物相の調査・探検を提案し実施することになった。
大航海時代は、香辛料・薬用植物・金を東洋に求めてはじまったが、
重要植物は機密としてスペインが秘匿してきただけでなく、よく知られない植物が多々あった。
マーティンは、メキシコの植物相の調査・植物学の発展に貢献したが、
彼が集めた植物のコレクション及び原稿は、また秘匿され
死後約2世紀後に世に出てくるという不思議なことになっている。
またということは、
16世紀後半のフランシスコ・エルナンデスの植物調査の成果が
公開されないという同じようなことが以前にもあったが
重要な情報は集めるが秘匿するだけで活用されないという体質が伺える。
活用するために集めるという原点を忘れた体質が、頂点から滑り落ちたのであろうか?
スペインに取って変わったイギリスは、
キュー王立植物園を植物情報を収集する戦略拠点として構築・活用していくことになる。
(写真)ミクロフィラ 真っ赤な花と通常の花
サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’
・シソ科アキギリ属の小低木で2年目から木質化する。
・学名はサルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’(Salvia microphylla 'Hot Lips’)
・原産地は、アメリカのテキサス州からメキシコに分布する。
・草丈 50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌 適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)
チェリーセージの区別
1.グレッギー(Salvia greggii)標高1500~2800m
1848年 グレッグが発見
2.ミクロフィラ(Salvia microphylla)標高2400m~
1885年 プリングルが発見
3.ヤメンシス(Salvia xjamensis)両者の交配種、種類多い
1991年 コンプトンなどが発見
真っ赤なチェリーセージ(サルビア・グレッギー)と
ホットリップスが代表だがサルビア・ミクロフィラがある。
(写真)ホットリップスの花
サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’が咲いた。
でもチョッと異変が起きている。
この花は、気温で花の色が変わる。
通常は、花びらのふちが 真っ赤な口紅を塗ったようになっており、
まるで“笑うセールスマン”(藤子不二雄A)の分厚い唇を思い浮かべてしまう。
今年は、同じ株に通常のホットリップスが少々と、
大部分は、赤1色の花が咲いた。
真っ白になるのは、気温が低い時。
真っ赤になるのは、気温が高い時。
サルビア・ミクロフィラにはこんな性質があり、1年のうちでも様々に変化する。
気温が高い時の赤は、グレッギーの赤よりも鮮やかで美しいが、
ホットリップスは、赤・白の方がそれぞれが際立って美しい。
ミクロフィラの歴史
真っ赤なチェリーセージサルビア・グレッギーは、1848年にグレッグによって発見されたが、
サルビア・ミクロフィラは、1885年にアメリカのナチュラリスト、
プリングル(Cyrus Guernsey Pringle 1838-1911)によってメキシコで発見された。
彼は、35年にわたりメキシコを中心とした北アメリカの植物調査を行い、
おおよそ1200の新種を発見したという偉大な成果を残している。
また、サルビア・ミクロフィラにはいくつかの種があるが、
その新種の名前には、大航海時代のスペイン統治の植物学者の名残りがある。
Martínとその盟友José Mariano Mociño(1756-1820)の名がついた
ミクロフィラの種(Salvia microphylla Sessé & Moc)がある。
Martín Sessé y Lacasta (1751-1808)は、スペインの医者でナチュラリスト。
彼は、スペイン国王カルロス三世にメキシコでの大規模な植物相の調査・探検を提案し実施することになった。
大航海時代は、香辛料・薬用植物・金を東洋に求めてはじまったが、
重要植物は機密としてスペインが秘匿してきただけでなく、よく知られない植物が多々あった。
マーティンは、メキシコの植物相の調査・植物学の発展に貢献したが、
彼が集めた植物のコレクション及び原稿は、また秘匿され
死後約2世紀後に世に出てくるという不思議なことになっている。
またということは、
16世紀後半のフランシスコ・エルナンデスの植物調査の成果が
公開されないという同じようなことが以前にもあったが
重要な情報は集めるが秘匿するだけで活用されないという体質が伺える。
活用するために集めるという原点を忘れた体質が、頂点から滑り落ちたのであろうか?
スペインに取って変わったイギリスは、
キュー王立植物園を植物情報を収集する戦略拠点として構築・活用していくことになる。
(写真)ミクロフィラ 真っ赤な花と通常の花
サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’
・シソ科アキギリ属の小低木で2年目から木質化する。
・学名はサルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’(Salvia microphylla 'Hot Lips’)
・原産地は、アメリカのテキサス州からメキシコに分布する。
・草丈 50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌 適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)
チェリーセージの区別
1.グレッギー(Salvia greggii)標高1500~2800m
1848年 グレッグが発見
2.ミクロフィラ(Salvia microphylla)標高2400m~
1885年 プリングルが発見
3.ヤメンシス(Salvia xjamensis)両者の交配種、種類多い
1991年 コンプトンなどが発見