モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

チェリーセージ・オレンジの花 と サルビア・ヤメンシス発見の歴史

2008-04-18 08:49:21 | セージ&サルビア
(写真)チェリーセージ・オレンジの花


チェリーセージ・オレンジの花が咲き始めた。
雨の中でひときわオレンジの色が鮮やかになり、
昨年よりも口唇形の花弁も2~3cmと大柄になった。

1本の枝に花をつけながら成長していくので、重さに耐えかねて横に広がる傾向があったが、
支柱で支えるようにしたら上に伸びるようになってきた。
冬を越した枝は、木質化するので、その前に枝ぶりの矯正も必要だ。

園芸店では、チェリーセージで販売しているが、
葉を見ると、サルビア・グレッギーと異なる。
これは、サルビア・グレッギーとサルビア・ミクロフィラが交配して出来た
サルビア・ヤメンシスの葉そのものだ。

この葉をいじっていると、手にうっすらとエッセンシャルオイルが移り
気が休まる薬草の香りがする。

(写真)雨中でのチェリーセージ・オレンジ


サルビア・ヤメンシスは
ジェームス・コンプトン(James Compton),マーティン・リック (Martyn Rix)
ジョン・ダルシー(John d'Arcy)によって、メキシコのヤメ(jame)の町の近くで1991年に発見された。
彼らは、形が異なる30種を収集し、耐寒性が優れた7種の栽培品種を発表した。

ヤメンシス(Salvia xjamensis)の名前は、発見した場所のヤメ(jame)にちなんでいるが、
発見者ジェームス(James)をも踏まえて名付けている。

親であるサルビア・グレッギーが、アメリカの歴史学者グレッグによって発見されたのが1848年だから
約150年近くも遅れて発見されたことになる。

サルビア・グレッギーとの違いが理解できなかったためであるが
チェリーセージといわれる3種の区別は、次のように整理できる。

チェリーセージ      
グレッギー(Salvia greggii)標高1500~2800m
ミクロフィラ(Salvia microphylla)標高2400m~
ヤメンシス(Salvia xjamensis)両者の交配種種類多い

ジェームス・コンプトン(James Compton)は、
英国の植物学者で、Chelsea Physic Garden,の最高の庭園管理者だったが、
彼は、1991年に真っ赤な花を咲かせるサルビア・ダルシー(Salvia darcyi)をも再発見し、
英国の植物学者ウイリアム・ダルシーにちなんで名前がつけられた。
本来的には、Yucca Do Nurseryの採取者が先に発見していたが、
キュー王立植物園に信用がなかったので、コンプトン発見となったそうだ。

メキシコには、まだまだ未発見のセージ(サルビア)がありそうだ。
蛇足だが、サルビアは学名、セージは英名で同じことを言っている。



ヤメンシス・オレンジ(salvia x Jamensis Orange)
・シソ科アキギリ属の常緑小低木。
・学名は Salvia x jamensis、英名は Jame sage, Autumn sage。
・アメリカのテキサス州からメキシコに分布するミクロフィラ種(S. microphylla)とメキシコ北部に分布するグレッギー種(S. greggii)との種間交雑種で、よく分枝して、小さめの長卵形の葉が対生する。
・草丈  50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌  適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)


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