彦四郎の中国生活

中国滞在記

ウズベキスタン「青の都・サマルカンド」と奈良県・奈良市との「州・県、市」の友好イベント―サマルカンド国立外国語大学教員とも会う

2023-07-03 06:56:28 | 滞在記

 西はイタリアのローマから、トルコやイラン、中央アジア諸国、そして中国の西安(長安)を経て、東の果て日本の奈良までが交易ルートで結ばれた「シルクロード」。その長大なシルクロードの中でも、文明の十字路と呼ばれた都市が二つある。一つは中国西部・新疆ウイグル自治区にあるカシュガルであり、そしてもう一つは、中央アジアのウズベキスタン共和国にあるサマルカンド。サマルカンドはまた、「青の都」とも呼ばれる。
 そのサマルカンドのあるウズベキスタンのサマルカンド州と奈良県との間に、2021年12月に「友好提携」が結ばれた。そして、昨年の2022年10月には、サマルカンド市と奈良市との間には、「姉妹都市」提携が結ばれた。「友好提携」や「姉妹都市」提携がされて以降、奈良市において、何度かサマルカンド関連のイベントが行われてきていたようだ。

 サマルカンド国立外国語大学の教員をしている日本人の友人の亀田さんから、「7月1日(土)・2日(日)に、奈良市でサマルカンド関連のイベントが開催され、私の勤める大学の学長や日本語学科のウズベキスタン人教員のディヨル先生(日本語通訳)も来日して、そのイベントに参加すると思うので、ぜひ、一度会っておいてください」との連絡がサマルカンドから入ったのが6月29日(木)の夜だった。翌日の30日(金)に、イベントの主催者である奈良県庁の国際課に連絡をとった。そして、7月1日(土)の午後にそのイベント会場で、ディヨル先生に会えれば挨拶をしておくために奈良市に行くことにした。

 7月1日(土)の午後2時頃に奈良市に到着し、会場の奈良県コンベンションセンターにタクシーで向かった。イベントの名称は、「"青の都"サマルカンド 奈良×ウズベキスタン 友好フェスタ―(奈良県とウズベキスタン共和国・サマルカンド州は、令和3年度に友好提携を締結しました。本イベントをとおして、ウズベキスタンの魅力や奈良県とサマルカンド州とのつながりをお伝えします。)―」。

 屋根があるコンベンションセンターの天平広場(屋外)では、午前11時から午後5時までの間、①「ウズベキスタンの工芸品[陶器・刺繍]や食品等の展示・販売」、②「ウズベキスタン・サマルカンド州との友好交流パネル展」が開催されていた。

 この日、午後2時から3時半までは、コンベンションセンターの会議室で、「"青の都"サマルカンド 奈良×ウズベキスタン友好フェスタ ウズベキスタン経済・観光セミナー」が開催もされていた。この参加者50人定員(事前申し込み・抽選)のセミナーの内容は、「①ウズベキスタン駐日大使・奈良県知事・サマルカンド州知事の挨拶、②ウズベキスタンの経済ポテンシャルについて(駐日ウズベキスタン大使館員)、③サマルカンド州の経済ポテンシャルについて(サマルカンド州投資貿易局長)、④サマルカンド州観光プロモーション(サマルカンド州観光文化局長)」

 主宰者の奈良県庁国際課の人を介して、ディヨル先生を紹介してもらった。そして、お互いの名刺交換をした。

 中央アジア5カ国の中心的な国であるウズベキスタン共和国は、面積は日本の1.2倍(約44万㎢)、人口は約3500万人。首都はタシュケント市で、サマルカンド市(人口は約55万人/オアシス都市)は第二の都市となっている。日本からは、ウズベキスタンの首都タシュケントまで飛行機で約9時間を要するようだ。そのタシュケントから、さらに特急列車に乗って約2時間でサマルカンドに到着する。日本とウズベキスタンは遠く離れてはいるが、日本との時差はたった4時間しかない。

 海のない内陸国で、カザフスタン・キルギス・タジギスタン・アフガニスタン・トルクメスタンなどの国々と国境を接している。現在、世界遺産に登録されている都市としては、サマルカンド、ブハラ、シャフリサブス、そして城壁に囲まれたヒブァがある。(※サマルカンドもそうだが、ヒブァにも機会があれば行ってみたい都市だ。)

 セミナー終了後、天平広場で開催されている展示・販売をゆっくりと見て廻った。刺繍や衣服が美しい。

 ウズベキスタンの女性二人が、手持ち小太鼓のリズムニ合わせて踊っていた。中国の新疆ウイグル自治区のウイグル民族の踊りもそうだが、このウズベキスタンの舞踊も、両手を上げ下げしながら華麗に回っていた。胡旋舞(こせんぶ)とも言われ、高速回転するのが特徴の一つのようだ。2日(日)には、ここのステージで、午前11時と午後2時の2回、民族舞踊の披露が行われるようだった。

 「青の都」の建物に使われている陶器タイルの色彩とよく似た陶器も展示・販売されていた。美しいので欲しくなるものもあった。ウズベキスタンのお菓子を2種類(400円)買った。

 久しぶりの奈良なので、コンベンションセンター前から市内循環バス(100円)で東大寺に向かった。外国人の観光客が多く見られた。東大寺南大門の金剛力士像二体はやはりすごい。

 たくさんの鹿と接する外国人観光客たち。この日、奈良の瓜(うり)の粕漬(かすづけ)を妻の土産に買って帰った。そして、この奈良行の一日、悩みの坐骨神経痛の痛みが不思議と、ほとんど出なかった一日となった。前日に行った接骨院で、「腰や痛いところを氷水で直接冷やしてください」との治療を勧められ、さっそく、前日の午後4時頃から、この1日(土)の午前中にかけて、ひたすら冷やし続けたのが効果があったのだろうかとも思った。