毎朝ラジオ体操で住民につながり 向日市の向日台団地

2013-05-04 03:00:14 | 会 party
 京都府向日市向日町の府営向日台団地で、住民たちがつながりを深める取り組みを展開している。高齢化が進む中、毎朝のラジオ体操などの取り組みを通じて顔なじみを増やし、困った時に支え助け合える関係の構築を目指す。

 午前7時前、同団地の住民たちが近くにある京都市西京区の広場に続々と集まってきた。「おはようございます」「今日は寒いなぁ」。雑談や世間話に花を咲かせた後、7時からみんなでラジオ体操を実施。音楽に合わせて、住民たちは体を伸ばしたり曲げたりし、笑顔を見せた。

 朝のラジオ体操は、向日台地区社会福祉協議会の呼び掛けで昨年夏に始めた。

 同団地ではこれまでから集会所で地域健康塾やサロンなどを開き、住民の健康づくりや関係づくりに取り組んできたが、男性の参加者が少ないのが悩みだった。短時間で簡単に参加できる取り組みを考え、なじみの深いラジオ体操を行うことにした。

 正月と雨の日を除いて毎日実施。多い日には40人ほどが集う。ラジオを置く台を作った高木省二さん(78)は「ラジオ体操は気軽にできるため、男性の参加が増えた」と話す。他の住民からも「気分が爽快になる」「一日を過ごすリズムができる」「雨が降ると残念」との声が上がる。

 向日台地区社協会長の原田弘勝さん(79)は「顔なじみでなかった住民が知り合いになったケースもある。しばらく顔を見せない人がいると『具合が悪いのか?』と互いに健康を気遣うようになった」と手応えを語る。

 また、4月14日には向日神社(向日市向日町)で観桜会を開催、住民たちが交流を深めた。

 同団地は1968年に建てられ、四国や九州、中国地方の出身者が多く入居した。多い時には約2600人が入居していたが、現在は15棟で約1150人が生活する。50%近くが65歳以上で高齢化が進んでいるという。

 原田さんは今秋、宇治市の西大久保団地や京田辺市の田辺団地といった府営団地の住民と「福祉サミット」を開く計画を進めている。「どこの団地も住民の高齢化が一番の課題になっている。知恵を出し合って解決策を探りたい」と話す。

【 2013年05月01日 11時27分 】


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